テクニカル教室

第16回「トレード戦略編 その3」

掲載日:2019年12月25日

利乗せ売買

利乗せ売買は、最初のポジションに利益が発生し、尚且つトレンドが継続する場合に、利益を上乗せしてポジションを取り直すことで利益の拡大を図る手法です。ただし、利益を上乗せしてポジションを拡大することにより、利益率は向上しますが、相場がアゲインストに動いた場合には損失の拡大も大きくなるというリスクを伴います。そのため、ロスカットをしっかり設定するなどのリスク・コントロールが重要となります。

上記のシミュレーションで見ると、利乗せ売買をした場合の利益は+106万円、20万通貨で4円幅の場合は+80万円となり、同じ4円幅でも利乗せ売買は利益効率が良いことがわかります。しかし、相場が途中から予想に反する動きとなった場合、ポジションを上乗せしていることや、買値が上昇していることから、当然リスクも大きくなります。そのため、利乗せ売買は上昇(下降)トレンドが継続していることが条件となり、トレンドが転換する場合には速やかな撤退が必要となります。

一つの考え方とし、Aのポジションの利益が20万円ですので、利益を積み上げてポジションを持つ場合、最大リスク容認額を20万円と考えます(元金を痛めないように利益分を最大損失額とする)。この場合、Bで保有する新規ポジションが24万通貨ですので、20万円(利益)÷ 24万通貨 = 0.83円幅 となります。Bの新規ポジションの買値が105.00ですので、Aの利益分を考慮した損益分岐点は104.17となります。

そして、CではBで保有したポジションの利益額が24万円、新規ポジションが28万通貨ですので0.85円幅となり、Cの新規ポジションの買値が106.00ですので、Bの利益分を考慮した損益岐点は105.15となります(Aの利益分はプールする)。 さらに、DではCで保有したポジションの利益額が28万円、新規ポジションが34万通貨ですので0.82円幅、Dの新規ポジションの買値が107.00ですので、Cの利益分を考慮した損益岐点は106.18となります(A、Bの利益分はプール)。

損益分岐点にはストップオーダーを設定するなどして、損失を拡大しないようにすることが重要です。また、トレンドラインやサポート、レジスタンス、さらにオシレーター指標などのテクニカル分析ツールを参考にトレンド継続、終了などの判断をすることも重要です。

このように、相場の状況に応じて積極的な売買をしながらも、しっかりと守りを固めることが重要です。トレーダーは利益をコントロールすることはできませんが、損失をコントロールすることはできます。そのため、常にリスクを考慮しつつ、利益をあげることが望ましいです。

【提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社】

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【筆者紹介】

竹内 友浩
SBIリクイディティ・マーケット 金融市場調査部 副部長
国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA) 認定テクニカルアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会 検定会員

証券会社などでコモディティー、証券業務に従事、為替部門ではカスタマーディーラーとして勤務。現在、SBIリクイディティ・マーケット 金融市場調査部に所属、日々ディーリングルーム内で為替動向をウォッチ。SBI証券、SBIFXトレード、住信SBIネット銀行、Yahooファイナンス、雑誌などに寄稿

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