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本日の注目通貨トピックス




休載となります。



◆MXN/JPY

大統領選を巡るトランプ大統領による法廷闘争を受け、再集計が行われていたミシガン州がバイデン候補の勝利を認定。さらにペンシルべニア州でもバイデン候補の勝利認定に前進が見られるなどトランプ大統領の逆転勝利が一段と厳しい情勢となっています。24日にはネバダ州、12月1日にウィスコンシン州での開票結果が明らかになる予定でバイデン候補が次期大統領と認定される日も近いと思われます。

大統領就任当時から国境の壁建設を積極的に推し進めてきたトランプ政権からバイデン政権への移行が確実視され、米国が対メキシコへの通商圧力が弱まるとの期待とともにメキシコペソが対ドル、対円で堅調な値動きを続けています。

対円でも日足・転換線(5.1387円)を下値支持線として5.20円台を回復。先週11日の政策委員会でメキシコ中銀は政策金利を4.25%に据置くことを決定、それまで11会合続けてきた利下げに歯止めをかけたことで対円でも13日の5.0701円を下値に5.10円台を維持するなどを下値サポートとして底堅い値動きを継続。仮に先週の政策委員会で0.25%の利下げを実施していれば10月のインフレ率(=消費者物価指数:前年比4.09%)を下回り、実質金利がマイナスに転じていたことになります。ブラジルなど一部新興国では実質金利がマイナスに転じており、新興国通貨の中で相対的に金利が高いとして投資家からの資金流入が続いていることもペソの上昇をサポート。対円では先週16日の高値(5.2073円)や11月9日に付けた今年3月6日以来の高値である5.2409円を上抜けるか注目されます。

一方、メキシコの今年2020年の成長率見通しはマイナス10.0%程度と落ち込む予想のほか、感染者数も百万人を上回り世界で11番目、死者数はアメリカ、ブラジル、インドに次いで世界で4番目となっており、米英などワクチンの有効性が伝えられる中、メキシコ経済の回復に寄与するか注目されます。メキシコのロペスオブラドール大統領は財政規律を重視し、ばらまきには否定的な見解を示すなど財政の健全性もペソを支援する一因となる一方、景気回復の弱さが懸念されるとの見方もあり、今後、ドル高・ペソ安が進むことになれば対円でも5.20円台を高値に調整局面を迎える可能性に注意が必要かもしれません。

今晩にはメキシコ10月の失業率、また26日には7-9月期GDPの発表、27日にはメキシコ中銀政策委員会議事要旨の公表が控えており、反応が注目されます。



◆月が木星に接近!イベント豊富な19日

▼19日の主なイベント

① 豪10月の雇用統計

76円割れまで下落し、日足・雲の上限(76円21銭)が上値抵抗線として意識される一方、日足・転換線(76円00銭)や雲の下限(75円79銭)が下値支持線としてサポート。失業率は前月(6.9%)から7.2%へ悪化すると予想されるほか、就業者数も減少が続くと見られるだけに豪ドルの対ドル、対円での反応が注目されます。

② トルコ中銀政策委員会

現状10.25%の政策金利を4.75%引き上げ15.00%にするとの予想が中央値になっています。また、その後には外貨準備の発表があり、大幅に減少していた場合、リラ安防衛のための加入資金不足が指摘されかねず、トルコリラは対ドル、対円での下押し圧力になりかねません。また、利上げがトルコ経済の企業活動に悪影響を及ぼしかねないとの見方につながる可能性もあるだけにトルコリラの動向が注目されます。

③ EU首脳会議(一部報道)

一部報道では19日のEU首脳会議での承認を目指している英国とEUとの将来関係を巡る交渉の承認を得るといった当初の目論見があったとされ、時間的には手遅れといった指摘も聞かれています。仮に19日にEU首脳会議(臨時)があるとすれば、この席での要人発言の内容次第ではポンドやユーロも大きく上下に振れる可能性もあるかもしれません。

④ 米11月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数や新規失業保険申請件数

感染拡大防止策の一環として複数の州や都市で屋内での飲食が禁止されたことや屋外の飲食も10%までの制限付きなど、宿泊、フードサービス関連の雇用の減少につながった可能性があり新規失業保険申請件数は前週から増加する可能性が指摘されているほか、11月のフィラデルフィア連銀製造業指数も前月の32.3から22.0へ大幅に低下すると予想されており、ドル円が104円割れとなるか注目されます。

▼天体のいたずらがあるか?

11月19日の夜空を眺めると新月に近い細い月に木星が接近。さらに今年12月21日から22日にかけて土星と木星が実に1623年以来397年ぶりの大接近となり、これかららおよそ1ヵ月間、南南西から西南西の空にかけて二つの明るい惑星が接近することになります。397年ぶりという天体の動きを見ても、為替、株式市場でも波乱の動きになるのか注目されます。

月と木星が接近したのは直近、9月25日、7月5日、6月8日。この内、6月8日にドル円は109円69銭から108円23銭へ大きく円高が進行。この日は特に目立った材料の無い中、前週に大きく円安が進んだ上昇分の半分以上を吐き出すこととなりました。この日のNYダウは前営業日5日の829㌦高に続き461㌦高と6連騰を記録。リスク選好の中でドル安・円高・株高となったほか、サウジの減産終了による原油安にも豪ドル高が進むなど市場参加者の誰も明確な円高進行の理由付けに悩んだ一日となりました。フロー中心の動きとして消化したものの、誰一人として「木星と月の接近!?」という天体のいたずらを指摘する声は皆無でした。

明日19日の複数のイベントとともに為替市場は思わぬ波乱含みの可能性に注意する必要があるかもしれません。



◆ZAR/JPY

16日に発表された中国の10月の鉱工業生産や固定資産投資が市場予想を上回り、中国経済が順調に回復していることが確認されたことや、米バイオ医薬品モデルナが開発中のワクチン開発における良好な治験結果が報じられ、ランド円は他の新興国通貨の上昇とともに6.8441円へ上昇。しかし、本日の南ア中銀政策委員会を控えてポジション調整を伴うランド売りに押され昨晩は6.6996円まで下落するなど前日に続き軟調な値動きとなりました。今晩の政策委員会では政策金利であるレポレートを現行の3.5% で据え置くとの見方が大勢ですが、一部には0.25%の引き下げの予想も聞かれます。加えて、また、週末には格下げ懸念も生じている大手格付け会社3社(ムーディーズ、フィッチ、S&P)による南アフリカのソブリン格付けの発表を控えていることもランドの上値の重さにつながっています。

昨晩のNY市場でランド円は10月29日以来、およそ3週間ぶりに日足・転換線(6.7466円)を下回る水準に下落しており、この水準を回復することができるか、今晩の政策委員会および週末の格付けに対する反応が注目されます。また、11月9日に米製薬大手ファイザーによるワクチン開発を受けて6.8969円まで上昇後の安値が12日の6.6825円となっており、この水準を下回ると日足・基準線(6.5968円)まで下値メドが見当たらないこともあり、6.6825円を手前に下げ止まるか来週以降の動向を占う上で注目されます。

◆TRY/JPY

先日、トルコ中銀総裁が交代して新総裁による初の中銀政策委員会が日本時間20時00分に予定されています。現状10.25%の政策金利について市場のコンセンサスは4.75%利上げし15.0%に引き上げると予想されています。

トルコ円は11月6日に付けた史上最安値(12.0253円)を下値に先週末13日には13.8043円へ反発。既に今晩の政策委員会での利上げを織り込んでいるといった見方も聞かれます。

さらに、大幅な利上げは短期的にトルコリラをサポートにつながり、行き過ぎたリラ安の抑制には効果的と見られているものの、トルコ経済が感染の影響による観光収入の大幅な落ち込みのほか、欧州向け輸出の低迷など弱含む中での大幅な利上げによる景気への影響も懸念されます。さらに20時30分に発表される11月の外貨準備が大幅に減少していた場合、利上げによるトルコ円の上昇を打ち消す可能性もあり注意が必要です。そのほかにもトルコを巡る地政学的リスクや米バイデン大統領以降の米国との関係など外交面での不透明感も中期的にどの程度リラ安を反転させることができるか懐疑的な見方もあるだけに今晩の中銀政策委員会や外貨準備の発表に対する反応が注目されます。



◆USD/JPY

今週16日には9日のファイザーに続き、モデルナがワクチン開発の治験で有効性を確認したと報じられ一時105円台を回復。しかし、製造、運搬、保管などの課題が消化されておらず広く一般に普及する早期実用化には時間が掛かるとの見方もあり、ワクチン開発の有効性が持続的なドル高につながるとの期待は後退。さらに、米国での感染拡大が続く中、各州、各主要都市で行動制限が発令されるなど、依然として景気下振れへの懸念がドル円の上値を抑制。FRB要人から二番底への懸念が示されたほか、財政政策の必要性への言及が相次ぐ中、大統領選から2週間半が経過しても尚、スムーズな政権移行へのバトンがトランプ大統領の利己的な判断により停滞。感染拡大についてトランプ大統領は中国を非難、また、バイデン氏はトランプ大統領を非難。本来であればバイデン氏がトランプ大統領に宛て、感染対策に関する緊急提言を行い、双方による建設的な議論を進めることができれば「分断」の一時的な解消につながると意見も聞かれます。政権移行までのおよそ70日間が空白感を強めればロシアや中国が影響力を強め、バイデン次期政権との交渉を優位に進める既成事実を積み上げることになりかねず、こうした政治的覇権を巡る水面下での動きもドルの上値を抑制する一因になっているのかもしれません。

こうした中、来週は26日に感謝祭を迎えます。例年であればそれ以降、本格的なクリスマス商戦がスタートし、個人消費の動向に注目が集まる季節ですが、感染拡大の影響からネット販売中心の商戦が一段と加速すると思われます。また、感謝祭後の実質的な連休を控えたポジション調整のほか、月末のリバランスの前倒しなどドルの需給を巡る動きが主体となると考えられます。ドル円の月足チャートを見ると感染からの回復期待を受けた5月、6月の陽線以降、8月の十字線に近い形状を挟み7月、9月、10月、11月と陰線が続いていることもあり、ドルを買い戻す動きも予想され、ドル円は11月6日の103円18銭、9日の103円20銭を下値に103円台後半からの下値固めを確認することができるか注目されます。また、23日には11月の製造業、サービス業PMIが発表されますが、感染拡大の影響から24日に発表される11月の消費者信頼感指数とともに10月からの低下が予想されています。

それでも昨晩報じられた民主党のシューマー上院院内総務と共和党のマコーネル上院院内総務が追加経済対策の交渉再開で合意したことで協議の具体的な進展を確認することができるか、NY株式市場の動向と合わせて注目されます。

そのほか、23日にも合意の可能性が報じられている英国のEU離脱後の将来的関係を巡るEUとの交渉(①漁業権での歩み寄り ②補助金問題で独立した監督機関や紛争解決メカニズムの構築で妥協できるか ③英とEUと将来的な紛争に至った際の報復措置などの対応)に具体的進展かあるか、ポンドの対ドルでの動向も注目されます。

こうした幾つかの材料を如何に消化し、103円台後半での下値固めを確認することができるか、あるいは103円台前半へ下落し、6日の安値(103円18銭)を下抜け、一段の円高リスクを高めることになるのか?感謝祭を挟んでの動きが年末までのドル円の方向性を占う上で重要な一週間となるかもしれません。

(出所:SBILM)

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