マーケット情報

本日の注目通貨トピックス

2020年07月15日 (水)

◆AUD/JPY

ポジティブ材料

①中国6月の貿易収支、輸出:前年比+0.5%、輸入:+2.7%、(市場予想-1.5%、-10.0%) に反して前年比プラスとなり中国経済の回復を裏付ける内容、豪の対中輸出への伸びが  想起され豪ドルの対ドル、対円での上昇に寄与。
②豪6月の企業景況感指数はマイナス7と、5月から17ポイント上昇したほか、企業信頼感指 数も+1となり、5月の-20から回復
③米バイオ製薬企業「モデルナ」の抗ウィルスワクチンの臨床試験が今月27日に最終段階  に入ると発表。3万人の被験者を対象に投与の予定で、感染を防げるか、症状の重症化  を食い止めることができるか、ワクチン開発への期待も。
④明日発表の中国4-6月期GDP 前期比+9.6%(前期:-9.8%)、前年比+2.5%(-6.8%)と  プラス成長の予想。予想通りとなれば豪ドルにとっては追い風に。

ネガティブ材料

①豪の6月27日までの週の総雇用は前週比-1.0%、総賃金は同-0.7%と、弱い内容に。 豪で人口第2位のヴィクトリア州での感染拡大が労働市場に影響を及ぼしているとの見方。   メルボルンなど一部地域で、感染拡大防止策として企業への休業要請が再び発令中。
②ライデンバーグ豪財務相は直近5月の7.1%の失業率について、仕事を探していな人々   を含めた実質的な失業率は13.3%程度との認識を明らかに。また、16日発表の豪6月雇  用統計の失業率は7.2%(前月:7.1%)への小幅ながら悪化する見通し
③企業景況感の改善も絶対的な水準はまだかなり低く、企業活動が正常な状態に戻った  と言うには程遠いとの見方のほか、労働市場についても、完全に回復するまでの道のりは まだ遠いとの慎重な見方も。
④米中関係の対立激化への懸念。トランプ大統領が香港国安法巡る中国制裁法案や香港  優遇を停止する大統領令に署名。さらに中国国家主席と話す予定ないとの発言も。

豪ドルは対ドルで0.7018㌦まで上昇し、6月10日以来の高値を回復、こうした動きに伴って対円でも75円27銭まで上昇しており6月10日の高値(75円61銭)を上抜け、6月9日以来となる76円台を回復するか注目されます。

明日の豪6月雇用統計や中国4-6月期GDPに対する豪ドルの反応が注目されます。

2020年07月14日 (火)

◆USD/JPY

ドル円は7月1日の108円16銭を高値に107円25銭まで下落した後、先週7日には107円79銭へ反発。しかし、先週末10日には106円64銭まで下落するなど明確な方向感が見られない中、107円台前半を中心にした小動きを継続している状況にあります。
そうした中にありながらもドルが対欧州通貨で堅調な値動きとなる場面では円売りとなり、ドル安の場面ではドル円も円高に振れるなど、ドルインデックスとドル円との正の関係にあることが確認されます。

6月5日にドル円が109円85銭まで上昇する場面など、ドルインデックスが下落する場面でドル円が上昇する場面など例外もありましたが、いわゆるリスク選好(=NYダウは6月1日から8日まで6連騰を記録、この間の上昇幅は2,189㌦にも達しました)の局面ではドル安、円安が進行。ドル安以上に円安が進んだことがドル円の上昇につながりました。
一方、現状の値動きを見るとリスクセンチメントに左右されにくい状況が続いています。
米経済指標には改善が目立つほか、中国の経済指標も明確な改善が見られ、中国経済の回復期待を背景に上海株は6月1日から昨日7月13日までの29営業日の内、下落が8営業日に対し、上昇が21営業日と堅調な値動きとなっています。一方で米中間の対立への懸念のほか、米国内での感染者数の増加がリスク選好の動きを抑制するなど、結果的に強弱の材料が交錯。こうした中、ドル円の方向性を決定付ける要因がない中で日替わりの材料に左右される値動きを続けているのが現状です。

加えて、米10年債利回りを中心に米長期金利はドル円が109円85銭を付けた6月5日に0.90%台へ上昇したほか、106円64銭を付けた先週末10日に一時0.57%台へ低下。
こうした動きを除くと概ね0.60%から0.70%を中心にした小動きに終始するなど、金利水準がドル円の大きな影響を及ぼすほどの変化が見られないというのもドル円の膠着感を高めている一因かもしれません。ひとえにFRBの金融政策が失業率が5.0%台へ低下することが確認されるまでFF金利の中央値を今後長期間に渡り、0.125%に留める可能性が高いとしていることと関係していると思われます。また、先週末発表された米6月卸売物価指数や今晩発表去れる6月消費者物価指数でも低インフレの現状を確認するに留まると見られます。こうした実質金利がかなりの水準まで低下している現状では、これ以上の利回り低下も限定的になると思われることもドル円の更なる円高加速を阻止する要因かもしれません。

2020年07月13日 (月)

◆AUD/JPY

先週10日、メルボルンを州都とする豪人口第2位のヴィクトリア州での一日当たりの新たな感染者数が288人に達するなど連日で過去最大を更新。こうした事態を受けて豪モリソン首相は本日13日以降の帰国者数を先週末までの上限の半分にあたる週4000人に制限すると発表しました。豪ドル・円は6月12日以来の強い下値支持線として意識されてきた日足・基準線(74円66銭)を下回り、この水準が上値抵抗線となり73円98銭まで下落。
週明け13日の東京市場でも日足・基準線(74円66銭)や転換線(74円52銭)を下回った取引が続いている一方、20日移動平均線(74円10銭)が下値支持線として機能しており、目先この水準が下値メドとして意識されるかもしれません。
さらに、6月22日の安値(72円74銭)と6月26日の安値(73円31銭)を結んだ下値支持線を下回っての値動きとなっており、この支持線を上抜けることが出来るか注目されます。

今週の豪ドル円は、ヴィクトリア州での感染拡大に歯止めがかかるか、豪経済回復の行方を占う上で注目される中、7/14に発表される豪6月の企業景況感指数や7/15発表の豪7月の消費者信頼感指数への反応が注目されます。さらに、7/16には中国の4-6月期GDPと合わせ、豪6月の雇用統計(失業率予想:7.4%、前月:7.1%)を受けた豪ドルの反応も注目されます。豪ドル円は先週末のNY市場を転換線や基準線を下回って終えており、これらの水準を回復し、堅調地合いとなるか、6月下旬以降の上昇基調から下落基調に転じるのか注目されます。いずれにしても豪6月の雇用統計が予想を大きく下回った場合には、豪経済の回復期待の後退につながり、豪ドル円の下落が加速する可能性もあるだけに注意が必要です。

2020年07月10日 (金)

◆EUR/JPY

来週17-18日にEU首脳会議を前に昨晩から開催されているユーログループ会合での7,500億ユーロ規模のEU復興基金に関する協議への不透明感がユーロの下落につながりました。昨日の東京市場でユーロが対ドルで6月11日以来の高値となる1.1370㌦まで上昇したものの、欧州市場序盤に観測されていた1.1350㌦のストップロスを巻き込み1.1316㌦まで下落。
こうした動きにユーロ円も東京市場での121円96銭を高値に下落。さらにNY株式市場でのダウの大幅安を受けたリスク回避の動きを背景にした対欧州通貨でのドル買いの動きも観測されユーロは1.1281㌦まで下落したほか、ユーロ円も120円90銭まで下げ足を拡大しました。EU復興基金を巡っては技術的な問題のほか、政治的に非常に複雑で、資金の各国への配分比率、さらにローンと補助金との割合、各国の使用使途を巡る適格性のほか、ガバナンスなどが焦点となるだけに17-18日の首脳会議だけで合意に達するのは難しいと見られています。こうした状況に対し、ECBのラガルド総裁は合意について、来週より遅れる可能性を警告。さらに、ドイツのメルケル首相も夏休み前の合意が望ましいと慎重な意見も聞かれています。ユーロは昨晩のNY市場を日足・基準線(1.1295㌦)を下回る1.1285㌦で取引を終えたほか、今朝の東京市場では1.1271㌦へ下落するなど日足・転換線(1.1278㌦)を下回る水準まで下落する場面が見られました。こうした動きに伴ってユーロ円も日足・転換線(121円10銭)を下回る120円68銭まで下落するなど冴えない値動きを続けています。
昨晩に続き今晩の予定されるユーログループ会合でミシェルEU大統領がEU復興基金に対する新たな提案を示すとされており、ローンと補助金の割合などについての中身が注目されます。おそらく、ミシェル大統領の提案によって、来週17-18日のEU首脳会議での議論に進展期待が再燃するのか、合意の難しさを露呈することになるのか、今晩の海外市場でもユーロは対ドル、対円で大きくうごくかもしれません。さらに、今朝の東京市場でドル円は6月29日の安値(107円04銭)を下回る107円01銭まで下落。ドル円が6月26日の安値(106円80銭)を下回った場合、6月24日の安値(106円38銭)が次なる下値メドとなります。ドル円の下落が加速することになれば、ユーロ円も7月3日の安値(120円61銭)、さらには7月1日の安値(120円24銭)を目指して一段と下落する可能性もあります。それだけに、今晩のユーログループ会合での要人らの発言に対するユーロの対ドル、対円での動向に注意が必要です。

◆AUD/JPY

昨日発表された中国6月の消費者物価、卸売物価指数がいずれも5月より伸び率が上昇するなど中国の景気回復や中国制裁の政策への期待を背景に昨日の上海総合株価指数は1.39%上昇となる8日続伸。さらに豪の最大の輸出品である鉄鉱石価格が中国市場で11ヵ月ぶりの高値を更新したことも豪ドル円の下値をサポート。一方、豪ヴィクトリア州の新たな感染者数は165人と前日(134人)から増加。メルボルンでのロックダウンを8日深夜から実施するなど豪経済の先行きへの懸念が聞かれました。さらに、昨晩も全米での感染拡大が続いていることやNYダウの大幅安を背景にしたリスク回避のドル買いの動きも観測され豪ドルが対ドルで下落。豪ドル円は今朝の東京市場で74円28銭まで下落し、日足・転換線(74円39銭)を下回る場面が見られています。豪ドル円が6月29日以降から下値支持線として意識された日足・転換線を下回ったままの値動きを続けるのか、転換線を回復し、あらためて底堅さを確認するのか、週末の海外市場の動きを含めて注目されます。

2020年07月09日 (木)

◆NZD/USD NZD/JPY

メルボルンを州都とする豪第2位の人口を抱えるヴィクトリア州での感染拡大防止策を受けたロックダウンなどの豪経済への影響が懸念される一方、感染の封じ込めに成功しているNZドルの上昇が顕著となっています。NZの10年債利回りが0.99%台と豪10年債利回り(0.89%台)を上回っていることもNZドルの対ドル、対円、対豪ドルでの堅調地合いを継続している要因です。

NZドルの対ドル、対円の値動きを見ると、それぞれ5月18日の安値(0.5917㌦、63円41銭)から6月10日、8日の高値(0.6584㌦、71円66銭)まで反発。その後、6月22日にそれぞれ(0.6380㌦、68円17銭)まで反落しましたが、5月の安値と6月の高値との半値水準(0.6250㌦、67円54銭)までの下落には至らず下げ止まりました。そのため、NZドルの地合いの強さを確認したと言えます。NZドルが対ドル、対円で6月10日、6月8日の高値を更新した場合には、6月22日の安値を起点として5月18日の安値から6月高値へ上昇した値幅を上積みした水準までの上昇も期待できるかもしれません。
一方、 NZは感染の封じ込めに成功しているものの、4-6月期にかけた景気後退で、NZ中銀が8月に追加緩和する観測もあり、6月上旬と同様に、一段の上昇には世界経済の回復期待が不可欠とされます。米国での感染拡大が続く中、目先はリスク選好ムードが高まるか懸念もあるだけに、NZドルの上昇が続くのか慎重に見極める必要があるかもしれません。

2020年07月08日 (水)

◆MXNJPY

昨晩、感染が落ち着いたニューヨーク州やニュージャージー州が他州からの旅行者に対する一定期間の隔離要請を拡大する方針が示されたほか、テキサス州やカリフォルニア州などで感染拡大への警戒を背景に経済活動の一部停止が報じられました。隣国メキシコでも米国の感染第2波への影響が懸念され、景気の先行きが懸念されています。
メキシコの1-3月期GDPは前年同期比-1.2%と昨年10-12月期の-0.4%から減速を強めており、4-6月期には一段と減速が拡大すると見られています。米国とメキシコとの陸路国境は6月23日から再開されたものの、感染拡大前の自由な人やモノの移動が可能になるまではさらに時間を要すると見られています。
そもそも、メキシコ経済は2018年10-12月期から減速をはじめ、2019年の年間の成長率も-0.3%と既に感染拡大以前から景気減速が始まっていました。利上げによって新車販売が減少するなど経済への悪影響が見られたほか、景気抑制的な財政政策も景気回復の足かせとなりました。さらにはトランプ大統領の通商政策を中心にした米国との関係が不安定な状態に陥ったこともメキシコ経済のマイナス要因となっていました。メキシコのGDPに占める個人消費の割合は米国と同様に約7割に達するなど個人消費の鈍化が成長率の鈍化につながっています。メキシコ中銀は2019年後半から金融緩和策を実施したものの、感染拡大の影響もあり、新車販売は1-3月期に前年同期比-12.1%へ大幅に減少。さらに企業の設備投資を見ても前年同期比で大幅に減少したほか、建設も含めた固定資産投資の減少が顕著となっており、先行きの景気回復への懸念につながっています。感染拡大からの回復も遅れる見通しも聞かれており、今後も景気悪化に拍車が掛かるかもしれません。

メキシコの対米輸出は全体の80%を占めており、米国での感染拡大の影響による経済活動停滞の影響が直接メキシコの製造業を直撃する形となります。メキシコ政府は3月30日に緊急事態宣言を発令、その後2ヵ月間に渡り必要不可欠な活動を除く生産活動が停止されたことで、4月の自動車生産は前年同月比-99.0%、5月も-94.0%と厳しい状況が続いています。先週7月1日に発令されたUSMCA(米、メキシコ、カナダとの貿易協定でNAFTA、北米自由貿易協定の後継)ではNAFTA以上に高水準な原産地規則が設けられており、こうした点も対米輸出依存度の高いメキシコ経済にとってのマイナス要因となると思われます。

現状、メキシコの政策金利は5.00%ですが、対ドルでのペソ安の影響で輸入物価が押し上げられ、消費者物価指数は2.84%と実質金利でも2.16%と高い水準にあります。明日9日には6月の消費者物価指数が発表されるだけに反応が注目されます。
世界銀行によるメキシコの今年の成長率見通しは-7.5%と昨年から大幅に減速する見通しとなっているほか、来年の成長率も+3.0%に留まる見通しとなっています。メキシコ国内の上下水道などのインフラが脆弱であるほか、医療体制も厳しい状況にあり、感染の影響が長期化するとの懸念も聞かれます。

メキシコ円は4月6日に4.22円まで下落後、6月5日には5.10円まで反発しましたが、6月29日には4.63円まで反落しています。今後、感染拡大が再来し、ブラジルのような状況になれば対ドルでンペソ安が進む可能性もあり、大幅な上昇も期待しにくいだけに下振れには注意が必要です。

2020年07月07日 (火)

◆USDCNH

昨日の上海総合株価指数は3,332.88(前日比+180.07pt +5.71%)と大幅に5日続伸。ドル建て上海B株指数も238.27(+13.60pt +6.05%)と上昇。上海株は取引開始直後から終日堅調に推移し、総合株価指数は2018年2月以来の水準まで上昇しました。
先週30日に発表された中国6月の製造業PMIが50.9と前月(50.6)から改善したほか、1日に発表された中国・財新6月の製造業PMIも51.2と前月(50.7)を上回り6ヵ月ぶりの水準を回復。さらに3日に発表された財新6月のサービス業PMIも58.4と2010年4月以来、10年ぶりの高水準まで改善。また、米国でも6月の消費者信頼感指数や雇用統計が改善するなど景気回復期待が高まっていることも上海株の上昇を支援する要因となりました。こうした中で16日に発表される中国の4-6月期実質GDPもプラスに転じるとの観測が強まっていることや、中国の人民日報系の証券時報が、株高を支持する論説を掲載していたことが、中国政府による政策期待につながったことも株式市場の上昇に寄与しました。こうした動きを受けた昨日の人民元も堅調に推移。昨日の基準値は前日比0.0025Ptsドル高・人民元安の1ドル=7.0663元。対円での基準値は100円=6.5694元(3日は6.5702元)。その後も中国経済の回復期待を背景に人民元は堅調に推移しました。今朝の基準値は1ドル=7.0310㌦と昨日の基準値と比べドル高・人民元安となりました。市場では予想よりも人民元安に設定されたとの声もきかれており、上海株の動向が注目されます。昨日同様に株高を背景にリスク選好の動きとなりドルが軟調な値動きを継続するのか注目です。

◆AUDJPY

豪中銀は13時30分に金融政策を発表しますが政策金利と3年物国債利回りの誘導目標をともに0.25%に据え置く見通しとなっています。豪ドルは中国経済の回復期待を背景に豪からの輸出の増加期待とともに豪経済の回復期待を背景に対ドル、対円で堅調に推移。
今朝の東京市場では対ドルで6月11日以来の高値となる0.6997㌦まで上昇したものの、節目の0.70㌦を手前に伸び悩んでおり、政策委員会を受けて0.70㌦を回復するか注目されます。また、豪ドル円は75円06銭までの上昇に留まり、昨日の高値(75円16銭)を上抜けるることができないまま、ドル円の107円台前半への下落も影響し74円台後半での値動きとなっています。豪ドル円も政策委員会の決定や声明文を受けて再度75円台前半を回復するか注目されます。先週末5日にヴィクトリア州での新たな感染者数が過去最多の127人を記録したことを受け、人口最多のニューサウスウェールズ州との州境を本日7日から閉鎖すると発表。声明で豪経済の先行きの景気判断を下方修正するか反応が注目されます。

◆NZDJPY

昨日のNZドル円は一時6月9日以来の高値となる70円66銭まで上昇。今朝の東京市場でも70円59銭まで上昇するなど堅調な値動きを継続しています。NZドルは豪メルボルンのロックダウンを受けて、対豪ドルで6月15日以来の高値となる1.0604NZドルまで上昇。現状は1.0620NZドル台で推移するなど、対豪ドルでのNZドル買いに一服感も見られます。NZドル円はNZ政府による感染の封じ込めを好感したNZドル買いやリスク選好ムードを背景に6月8日高値(71円67銭)が意識されますが、短期的な過熱感や本日の豪準備銀の政策発表に対しての反応に注意が必要です。

2020年07月06日 (月)

◆AUDJPY NZDJPY GBPAUD

英中銀のベイリー総裁が6月末に各銀行との首脳らと開催した会合の中でマイナス金利の導入について議論され、利用可能な全ての手段を検討する必要があるとの考えを明らかにしました。さらに、こうした会合を受けて各銀行宛てに送った書簡の中で「英中銀の2.0%のインフレ目標の達成に向けて一段の刺激策が必要と判断した場合、マイナス金利を刺激策の一つとして積極的な検討が行われていると指摘。英10年債利回りは6月初旬の0.35%台から英中銀政策委員会での量的緩和策などを受け6月25日には0.14%割れまで低下。現状でも0.187%付近で推移するなど低金利の状況が続いています。

一方、ニュージーランドはウィルス感染の封じ込めに成功するなど各州で第2波への警戒を高めている米国とは対照的となっており、NZの10年債利回りは先週2日に1.01%へ上昇し、現状でも0.99%台と堅調に推移。政治的安定や感染対策が功を奏しているとの安心感も投資妙味があると見られています。週明け6日、今朝の東京市場でのNZドルは対ドルで6月10日以来の高値となる0.6548㌦まで上昇したほか、対円でも6月9日以来となる70円56銭まで上昇するなど堅調な値動きを続けています。

また、豪ドル円は先週末3日に発表された豪5月の小売売上高が前月比+16.9%と市場予想(+16.3%)を上回ると同時に4月(-17.7%)からV字回復を達成するなど政府の雇用支援策や経済活動の段階的な再開が効果を上げたと評価される結果となりました。こうした結果を受けて豪ドルは対ドルで今朝の東京市場で6月24日以来の高値となる0.6961㌦まで上昇しました。さらに、対円でも6月16日以来となる75円00銭まで上昇するなど、日足・基準線(74円20銭)や転換線(74円11銭)を下値支持線として堅調な値動きを続けています。
明日7日、豪中銀の政策委員会が開催されますが、市場では政策金利と3年物国債利回りの誘導目標をともに0.25%に据え置くと予想されています。一方、メルボルンを州都とする豪人口第2位ヴィクトリア州の一部では先週1日深夜から4週間のロックダウンを実施。こうした影響を懸念して政策委員会の声明では景気判断を下方修正する可能性もあり、豪ドルの対ドル、対円での上値抑制につながるか注目されます。しかし、豪の10年債利回りは、ニュージーランドの10年債利回りを若干下回るものの0.933%と高水準で推移しており、ポンドは対豪ドルでじり安の展開を続けています。
また、豪ドル円は明日の中銀政策委員会の声明が豪経済の回復に楽観的な見通しを示すことになれば節目となる75円00銭を下値として一段と上昇する可能性もあるかもしれません。

また、ポンドはマイナス金利を巡る思惑のほか、EUとの離脱に向けた通商交渉が先週に続き、今晩から再開されます。特に金融分野での行方に対する不透明感がポンドの上値抑制要因になるとの指摘も聞かれます。
感染対策で成果を上げたニュージーランド、米中関係の懸念があるものの先週の小売売上高が予想以上に改善し、景気回復期待の高まる豪。一方、マイナス金利導入の思惑やEU離脱を巡る通商交渉の先行き不透明感のある英国。NZドルや豪ドルが対主要通貨で堅調な値動きを続けるのとは対照的なポンドなどの通貨の動向が注目されます。

2020年07月03日 (金)

◆来週の為替市場の注目点

昨晩発表の米6月雇用統計は、雇用者数が予想を大幅に上回る前月比+480万人と過去最高の伸びを記録。さらに失業率も前月の13.3%から11.1%へ改善した一方、平均時給は前月比-1.2%、前年比+5.0%といずれも前月から伸び悩む結果となりました。雇用統計を受けドル円は107円72銭にまで上昇したものの、新規失業保険申請件数や継続受給者数が依然高水準で推移。こうしたことから、米労働市場がGDPの7およそ7割を占める個人消費を押し上げるほど回復している訳ではないとの見方も聞かれ、ダウが取引序盤の469㌦高から92㌦高へ伸び悩むなど、全米各州に広がる感染拡大への懸念も重石になりました。
来週は6日に米6月のISM非製造業景況指数が発表されますが、昨晩の雇用統計でのサービス業の就業者の回復が明らかになったことから製造業指数と同様に好不況の節目の50.0を上回る期待も高まっています。
また、13日の週から本格化する4-6月期の企業決算を前にしたNY株式市場の動向がリスク選好の動きを継続するのか、調整するのか注目されます。NY株式市場は週を通じてダウが811㌦高、ナスダックは連日で史上最高値を更新する中、450Pts高、S&Pも120㌦上昇したことから、来週は調整する可能性もあるかもしれません。さらに、全米各州での感染拡大も懸念されることからNY株式市場の動向がリスク回避の動きを高め、ドル買いの支援材料になるかもしれません。ドル円は来週7日以降、切り上がる日足・雲の下限とともに107円台後半から108円台を再度伺うなど底堅い値動きが予想されます。しかし、1日の108円16銭まで上昇後、反落した経緯があり108円台での戻り売りも観測されるだけに107円台前半から108円台前半での値動きが予想されます。

一方、ユーロは、昨日までの今週4日の内、3日間、日足・転換線(1.1267㌦)や20日移動平均線(1.1261㌦)を上回る場面が見られたものの、終値ではこの水準を下回って引けるなどこれらの水準が上値抵抗線として意識されるここまでの動きとなっています。英とのEU離脱を巡る通商交渉の行方や7月17-18日のEU首脳会議を控え、EU復興基金を巡る各国との交渉が難航しているとの懸念もユーロの上値を抑制する要因となっています。一昨晩1日には独メルケル首相が加盟各国で隔たりがあることを明かすなど合意への期待に懸念を表明。
こうした状況下、来週中にEUのミッシェル大統領が来週中に復興基金の妥協案を提示する見通しとなっており、内容次第ではEU復興基金合意への期待が高まり、ユーロの反発につながるのか、合意への期待が一段と後退しユーロ売りに拍車が掛かるのか注目されます。
そのほか、経済指標では7日に発表されるドイツ5月の鉱工業生産は4月から大幅な改善が見込まれており、ユーロの支援材料になるか注目されます。

そのほか、米大統領選まで4ヵ月を切る中、今月中に民主党バイデン候補が副大統領候補を発表する予定で黒人女性を選出すると見られています。感染拡大のほか、黒人差別問題を巡る抗議デモを契機にトランプ大統領への批判が高まる中、黒人女性を副大統領に選出すればバイデン候補優勢のトランプ大統領との差を拡大すると思われます。トランプ大統領も再選に向けて更なる景気刺激策を示す可能性もあり、大統領選に向けた両候補の動向がNY株式市場にどのような影響を及ぼすかも含めて注目されそうです。

2020年07月02日 (木)

◆USDJPY

昨晩のADP雇用統計、民間企業の就業者数は236.9万人増と市場予想(300.0万人増)を下回った一方、前月分は速報値(276.0万人減)から大幅に上方修正されました。
内訳を見ると、製造業では45.7万人増、サービス業で191.2万人増となりました。
中でもレストラン関係の就業者数の増加を背景にレジャー関連が96.1万人増、建設業で39.4万人増、次いで小売・輸送関連が28.8万人増、教育・医療福祉関連が28.3万人増での増加が顕著となった一方、情報関連で5.0万人減、資源関連で2.6万人減となりました。

6月のADPの結果を5月の雇用統計との業種別就業者数を比較すると以下のようになります。

ADPの結果を見る限り、ほぼ全ての業種で5月の雇用統計の就業者数から減少していることが確認されます。今晩の米6月雇用統計で、仮に政府関連が(前月:58.5万人減)がゼロまで改善していれば、市場予想(300.0万人増)に達する可能性があるものの、民間部門に関して見れば市場予想を下回る可能性があます。それだけに、就業者数が予想を下回った昨晩のADPと同様の反応を示す可能性があり、ドル円の初動の反応には注意が必要です。

2020年07月01日 (水)

◆USDJPY

98.1と市場予想を上回った米6月消費者信頼感指数に加え、抗ウィルスワクチン開発への期待などを背景にNYダウが上昇するなどリスク選好の動きがドル円の堅調地合いを支援。さらに月末、四半期末に伴う短期投機筋を中心にした米債券の買い持ちポジションの解消売りに押され、米10年債利回りが一時0.66%台へ上昇したことでドル円も98銭まで上昇。
さらに午前9時前に発表された日銀短観で大企業製造業判断指数(DI)が11年ぶり低水準となったことで日銀の追加緩和政策への思惑を背景に108円16銭案で上昇しました。
その後、仲値に向けた本邦実需筋のドル売りも観測され107円74銭へ反落するなど日足・基準線(107円96銭)を下回っての値動きとなっています。

今晩は明日の米6月雇用統計を前にADP雇用統計が発表されます。市場予想では就業者数が290.0万人増となっており、雇用統計の就業者数予想(300.0万人増)に近い数値が見込まれています。また、6月18日に発表されたISM製造業景況指数の先行指標の一つとされる6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が5月の‐43.1から+27.5へ改善。市場予想の‐23.0を大幅に上回ったこともあり、今晩のISM製造業景況指数が49.0の市場予想に対し、好不況の節目とされる50.0を上回る可能性もあり注目されます。さらにFOMC議事要旨の公表も予定されており、イールドカーブ・コントロールの議論がどの程度進んでいるのかが焦点となり、米債券市場の反応とともに、日足・基準線を上回るか注目されます。

◆AUDJPY

今朝7時30分に発表された豪6月のAIG製造業指数が51.5と5月(41.6)から大幅に改善し、上昇幅としては統計開始以来代々を記録しました。4月に35.8と最大の落ち込みを記録していましたが、この2ヵ月間で大幅に改善。さらに午前8時00分に発表された豪6月の製造業PMIも51.2と好不況の節目となる50.0を上回るなど、豪経済への回復が示されました。こうした結果を好感したほか、ドル円の108円16銭までの上昇とともに豪ドル円は6月16日以来の74円70銭まで上昇する場面も見られ、その後も堅調な値動きを継続しています。豪ドル円は6月16日の高値(75円08銭)と23日の高値(74円42銭)を結んだ上値抵抗線を上抜け74円60銭まで上昇したことで一段高となり、75円台を回復することが出来るか注目されます。

2020年06月30日 (火)

◆USDJPY

昨晩のNY市場で米5月中古住宅販売保留指数が2001年の統計開始以来最大の伸びを記録したほか、米6月ダラス連銀製造業活動指数も予想を大幅に上回ったことで米国経済の景気回復期待が再燃。ドル円は107円88銭まで上昇しましたが、107円台後半から108円台にかけてのドル売り観測に押され107円55銭へ反落し、107円58銭で昨晩の取引を終えました。今朝の東京市場でも月末の仲値に向けた本邦実需筋のドル買い観測などを背景に107円78銭まで上昇するなど堅調な値動きを続けています。その後発表された中国6月の製造業PMIが前月から改善したことを好感し、豪ドル円が74円05銭まで上昇。一方、一国二制度の基本理念を揺るがしかねない香港国家安全維持法を中国・全人代の常務委員会が可決。しかし、米中間の対立を懸念するドル売りも限られ107円70銭台を中心に堅調な値動きを継続しています。ドル円は日足・基準線(107円96銭)を上抜け、9日以来となる108円台を回復することができるか注目されます。

◆NZDJPY

今朝発表されたNZ6月企業景況感(前月:‐41.8 ⇒ -34.4)、企業活動見通し(‐38.7%⇒‐25.9%)がいずれも前月から改善したことでNZDは対ドル、対円で上昇。6月初旬からNZドルを押し上げたNZと世界の景気回復期待に対し感染第2波への懸念が再燃する中、対ドルでは日足・転換線(0.6456㌦)が上値抵抗線として意識される一方、対円ではドル円の上昇により69円台前半へ反発。日足・転換線(68円92銭)を下値支持線として堅調な値動きを続けています。目先、20日移動平均線(69円45銭)を上回ることができるかポイントとして注目されます。

◆AUDJPY

豪ドル円も中国・6月の製造業PMIの改善を好感し74円14銭まで上昇するなど堅調な値動きを続けています。こちらもNZドル円同様に20日移動平均線(74円26銭)を超えることが出来るか注目されます。しかし、昨日からの上昇には四半期末/月末要因に絡むドル売り観測が豪ドルを支援しているとの見方もあり、堅調地合いを継続するか注目されます。人口第2位のヴィクトリア州での新たな感染者数は75人と、4月11日以降で最多となっており、第2波への警戒や中国が香港国家安全維持法を巡る米中対立への懸念が高まるのか注目されます。

2020年06月29日 (月)

◆USDJPY

ドル円は106円台後半から107円台前半でのもみ合いの展開が続いています。先週以降、米国の各州で新たな感染者が増加傾向にあることで、景気回復の遅れが懸念され、リスク回避のドル買いにつながっています。しかし、ドル円もユーロドルとともにボラティリティーの低位安定が見られ、月末、四半期末、海外企業にとっての半期末を挟んで明確な方向性が示されるか注目されます。今週は7月3日が米独立記念日の前倒しにより、NY市場が休場となることから7月2日には米6月の雇用統計と同時に新規失業保険申請件数も発表されます。それだけに感染第2波への影響が懸念される中で、米労働市場の回復をあらためて確認するか、先行きに不安を残す結果となるか注目されます。

6月30日

パウエルFRB議長およびムニューシン財務長官による発言が予定されているほか、以下の指標も注目されます。
・6月シカゴ購買部協会景況指数(5月:32.3 予想:45.0)
・6月消費者信頼感指数(5月:86.6 予想:91.6)

7月1日

6月18日に発表されたISM製造業景況指数の先行指標の一つとされる6月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が5月の‐43.1から+27.5へ改善。市場予想の‐23.0を大幅に上回ったこともあり、ISM製造業景況指数は好不況の節目とされる50.0を上回る可能性もあり、注目されます。

7月2日

・米6月雇用統計

6月の雇用統計では、就業者数が前月の予想外の改善に続き、300.0万人増が見込まれているほか、失業率も5月(13.3%)から12.4%へ改善すると見込まれています。比較的安価な単純労働の雇用回復が予想されることから時間給賃金は前月比‐0.8%、前年比+5.3%と予想されます。

・新規失業保険申請件数 (前週:148.0万件 予想:135.0万件)

新たな感染者数が増加する中、新規申請件数は歴史的にみて高水準の150万件前後で安定した状態が続いており、改善が見られるか注目されます。さらに、先週の継続受給件数も1,952.2万件と前週から76.7万件減少したものの、こちらも2,000万件前後で高止まりが続いている状態。労働市場の緩やかな改善を確認しているものの、新規感染者の急増が経済活動の再開や職場復帰に影響を及ぼしかねないとの懸念も聞かれているだけに今週の数値も注目されます。

こうした今週の指標を受けてドル円は日足・雲(下限:107円23銭 上限:108円11銭)の中に入り、ステイすることができるか、さらには先週25日の高値(107円45銭=23日の106円08銭から反発後の高値)を回復し、20日移動平均線(現状:107円58銭)を回復できるか注目されます。

2020年06月26日 (金)

◆AUDJPY

豪ドル/円はもみ合いの展開が続いていますが、現状、下落途中の小休止持ち合いパターン(フラッグ型)と見ることができます。仮にフラッグ型のパターンであれば、現在5波動目の下げ途中にあることから、下限ラインを下抜けて小休止の終了となる可能性もあるかもしれません。持ち合いの下限ラインは、来週29日の週明けまでは72円90銭台に位置することから、この水準を下抜けた場合には、一段と下落が加速する可能性に注意する必要がありそうです。目先の下値目標の計算値を試算すると70円81銭となりとます。今週ここまでの値動きを見ると、日足・基準線73円37銭)が下値支持線として意識され下げ止まっており、基準線を下抜けるか、ポイントになると思われます。
一方、上値のポイントは23日高値の74円42銭を上抜け、持ち合いレンジの高値にあたる75円08銭(6月16日の高値)を上抜けた場合には一段の上昇が見込まれます。

豪ドル円の動向に影響を及ぼす材料として注目されるのは来週30日発表の中国6月の製造業及び非製造業PMIのほか、7月1日の豪6月の製造業PMI(前月:44.0 予想:49.8)。さらに3日に発表される豪5月の小売売上高や5月の貿易収支に対する反応が注目されます。
また、豪でもメルボルンを州都とする人口2位のヴィクトリア州で感染者数が33人と過去2ヵ月で最多となるなど、第2波への警戒が急速に高まっています。米国でも感染者の拡大が連日報じられており、来週も引き続き感染拡大への警戒が続くのか、沈静化の動きが見られるのか、豪ドル円の動向に大きく影響を及ぼす可能性があるだけに注意が必要です。

2020年06月25日 (木)

◆新興国通貨

①ウィルス感染の再拡大懸念
②米国による対欧州各国への追加関税を巡る欧米間の貿易問題への懸念
③IMFが世界各国の成長率見通しを4月時点から下方修正、景気下振れ懸念の再燃

こうした材料を背景に昨晩の欧米主要株価指数は軒並み大幅下落となりました。
独DAX指数は3.43%安、英FTSE100が3.10%安、ダウが2.71%安、ナスダックも2.19%安となったほか、ブラジル、南ア、メキシコなど新興国の株式指数も下落しました。
昨晩の海外市場では景気回復期待が後退、再びドル資金調達への需要が高まるとの思惑を背景にドル高が進行しました。

感染からの景気回復に向けて、米国ではトランプ政権が相次いで財政出動を中心に景気刺激策を発表したほか、欧州でもEU復興基金を巡る議論への前進が期待されるなど財政政策を重視する姿勢が鮮明となっています。十分な外貨準備や税収が確保できる主要先進国の一方、新興国では財政出動への余力が限られることから、感染による経済的ダメージの大きさが懸念されます。しかし、新興国の中でも強弱があり、それを見極めるポイントの一つとなるのが対外債務残高の対GDP比率となります。一般的に新興国は経済基盤の弱さを背景に通貨の信用力が低いことから、ドルなどの外貨調達に依存せざるを得ない国が多く見られます。

昨晩の為替市場で見られたようにリスク回避の動きが高まれば、ドル資金調達需要の高まりといった思惑が強まることでドル高につながるのも、こうした事情と無関係ではありません。
さらに、ドル資金調達需要の高まりによって、ドル資金調達コストが高まれば新興国のドル建債務の返済が懸念され、新興国の中には通貨安が加速することにつながりかねません。
また、ドル建対外債務の中でも、特に短期債務比率が高いか否か、通貨安が進行するリスクに違いが生じます。

さらに、長期のドル建対外債務が多い国でも年内に償還を迎える債務残高が比較的多いブラジルやメキシコなどの通貨安には注意が必要です。また、感染による観光収入の減収が懸念されるメキシコや南アフリカなどでは失業率が悪化。加えて、リスク回避の動きが高まり、資金調達の必要性が高まった場合、民間企業の格付けが低いトルコ、ブラジル、南アフリカなどでは資金調達コストの上昇はもちろん、民間企業の倒産による失業者増につながることにもつながります。社会情勢が不安定化すれば経済への影響は免れないほか、政治的な不安定化といったリスクにもつながりかねません。

こうした中、昨晩南アのボウェニ財務相が発表した補正予算案は、感染拡大による影響で、2020/21年度の財政赤字の対GDP比見通しが15.7%と1994年以降で最高水準に上昇。さらに、公的債務の対GDP比も前年度の63.5%から81.8%へ拡大するとの見通しを示し、南アの財政について危険な水準まで逼迫しているとの認識を明らかにしました。今後、南アで新たな感染が大量に増えるリスクもあり、ランドの下落には注意が必要です。

2020年06月24日 (水)

◆EUR USD

昨日発表されたフランス、ドイツ、ユーロ圏の6月製造業、サービス業、総合指数はすべて予想を上回り、経済活動の再開を通じて回復基調が高まっていることを確認する結果となりました。中でもフランスは3指数全てが好不況の節目とされる50.0を上回る(製造業 =52.1, サービス業= 50.3, 総合指数 = 51.3)など堅調な結果となりました。

ドイツの数値がフランスを下回ったものの、ドイツはフランスなどの欧州各国と比べ、ロックダウンなどの規制が厳しくなかった影響があるとされ、前月からの比較が表れるPMIは低くなったと考えられます。しかし、総合雇用指数もフランスの45.3を下回る42.1に留まっており、今晩発表されるドイツ6月のIFO企業景況感指数が注目されます。

昨晩のユーロは、好調なPMIのほか、次回の臨時首脳会議が7月17 - 18日に決定。開催が金曜日から土曜日にかけて行われることで、EU復興基金の合意への長丁場を覚悟した日程調整との思惑も聞かれ、復興基金の合意に向けた意気込みの表れとの思惑もユーロ買いに反応、一時1.1348㌦まで上昇しました。しかし、先週16日の高値(1.1353㌦)を上抜け

できなかったことで、今後、9日と12日の安値を結んだ下値支持線を割り込む可能性が残ったことになります。そのため、今晩のドイツIFO企業景況感指数を受けて1.1353㌦を上抜けることになれば10日高値の1.1422㌦を上抜ける可能性もあり、反応が注目されます。

2020年06月23日 (火)

◆AUDJPY

世界保健機関(WHO)が21日の世界の新たな感染者数が18.3万人と過去最高を記録したと発表。豪でも州都メルボルンを中心とする人口第2位のビクトリア州で一週間に100人超の感染者が確認されるなど、感染抑止に成功としたとされる豪でも第2波への懸念が浮上しました。
豪ドル円は昨日の朝方に72円74銭まで下落したものの、豪中銀ロウ総裁が現時点で豪ドルが過大評価されていると主張するのは難しいと発言するなど豪ドル高を容認する姿勢を示したことで反発。

また、米デルタ航空が中国への フライトを再開するなど経済再開への期待も聞かれ、原油価格が3月6日以来3影部半ぶりの高値となる40.70㌦へ上昇し40.46㌦で取引を終了。
大手米銀が2020年から2022年にかけての原油価格の見通しを引き上げたことや先週末に発表された米原油生産の掘削設備(リグ)稼働数が14週連続で減少したことがあらためて材料視されたことも原油価格の上昇につながりました。
こうした動きを受けて、ドル売り・資源国通貨買いに反応し豪ドルは対ドルで0.6922㌦まで反発、豪ドル円も73円99銭まで反発しました。
こうした流れを受けて、本日の東京市場では対ドルで0.6935㌦まで、対円で74円14銭まで上昇する場面が見られました。

午前10時過ぎに米ナバロ大統領補佐官がウィルスを巡る中国の対応を批判し、中国との通商合意は第一弾で終了し、第2弾への進展がないとも受け止められました。
こうした報道を受け、NYダウ先物が下落するなど米中関係への懸念を背景に豪ドル円は73円20銭へ反落。豪ドル円は、6月8日高値(76円79銭)と16日の高値(75円08銭)を結ぶ上値抵抗線や、日足・転換線(73円80銭)があらためて上値抵抗として意識され、73円21銭まで反落するなど伸び悩んでいます。

明日24日、午前11時00分にNZ中銀の政策委員会が予定されています。NZ中銀は政策金利を0.25%に据え置き、追加緩和を改めて否定する見通しです。NZ経済の早期底打ち期待は既にある程度まで織り込まれており、足許のNZドル・円も日足・転換線(69円12銭)を上抜け出来ない状況が続いており、明日の委員会に対するNZドルの動向と合わせて豪ドルの反応も注目されます。

(出所:SBILM)

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