本日の注目通貨トピックス Mar 20

◇ユーロ

3月1日に発表のユーロ圏2月製造業PMI(景況感指数)改訂値は49.3と速報値(49.2)から0.1Pts改善したものの2013年6月以来、5年8ヵ月ぶりに好不況の節目となる50.0を下回りました。同時に発表された独2月製造業PMIも47.6と1月の49.7に続き2ヶ月連続で50.0割れ、2012年12月以来6年2ヶ月ぶりの水準へ低下しました。3月22日に発表されるユーロ圏製造業PMIは市場予想が49.6と2カ月連続の50.0割れの予想となっているほか、独も3ヵ月連続で50.0割れの48.0と改善が進まない現状が数字の上で明らかになる見通しです。これまで欧州経済の牽引役として期待されてきた独の自動車産業が中国経済の米中通商問題の影響から減速したことで中国向け自動車輸出が減少、加えて米国との自動車を巡る貿易問題の影響も影を落としており、想定を上回るペースでの減速が懸念されています。

ユーロは3月7日の1.1177㌦を下値に、昨晩1.1362㌦へ反発したものの90日移動平均線(1.1367㌦)を上抜けできず、3月1日の1.1408㌦ 2月28日の1.1419㌦を超えられなければ今年1月以降からの上昇と下落を短期間に繰り返すパターンが踏襲される可能性があります。

①1月3日(1.1309㌦)⇒1月10日(1.1569㌦)②1月10日⇒1月24日(1.1289㌦)③1月24日⇒1月31日(1.1514㌦)④1月31日⇒2月15日(1.1234㌦)⑤2月15日⇒2月28日(1.1419㌦)⑥2月28日⇒3月7日(1.1176㌦)⑦3月 7日⇒3月19日(1.1362㌦)・・

21日~22日にかけてのEU首脳会議での英EU離脱期日の延長を巡る議論の行方、今晩のFOMCに対する反応などを含めユーロの動向が注目されます。

本日の注目通貨トピックス Mar 19

◇豪ドル円

ブラジルの裁判所が鉄鉱石鉱山の閉鎖を命じたとの報道が鉄鉱石の需給逼迫懸念につながり、昨日の中国・大連市場の鉄鉱石価格が3月4日以来の2週間ぶりの高値まで上昇したことを好感し、昨日の豪㌦円は一時3月4日以来の高値となる79円40銭まで上昇しました。一方、米中首脳会談が6月に先送りされる可能性があるとの報道が人民元の上値抑制要因とともに豪㌦円の上昇の足かせの一因となりました。しかし、米中通商交渉の進展期待に加え中国政府による景気刺激策に対する期待感もあり、豪㌦円の下値支援の一つなっており、昨晩のNY市場での円買いが優勢となる場面でも79円00銭で下げ止まりました。

午前9時30分に発表された豪10-12月期住宅価格指数は前期比-2.4%と前期(-1.5%)から一段と低下、市場予想を下回る結果となったことから豪㌦円は一時78円88銭へ下落。しかし、同時に発表された豪中銀政策委員会議事要旨では「金利を目先、変更する強い根拠はない」との声明文に反応、79円10銭まで反発しています。今回の住宅価格指数の低下もニューサウスウェルズ州の消費鈍化が影響したとの認識を明らかにしたものの、対前年同期比で見るとシドニーは-7.8% メルボルンでも-6.4%と大都市での低下が顕著となっており、中国人を中心に外国人投資家の豪への住宅投資の鈍化の影響をカバーできない状況が続いていることが明らかとなっています。

昨日18日時点での豪金利先物市場では豪中銀の年内利下げ確率を8割弱程度織り込んでおり、複数の豪大手金融機関では年内2回の利下げ観測も聞かれています。こうした中、21日、日本時間午前10時30分に豪2月雇用統計が発表されますが、失業率は前月と同水準の5.0%と予想される一方、就業者数増減は前月の3.91万人増から1.52万人増へ鈍化の予想となっており、豪㌦円の日足・基準線(78円77銭)が下値支援となるか反応が注目されます。

本日の注目通貨トピックス Mar 18

◇ドル円

先週末15日のドル円は、日銀政策会合を控え、海外投資家を中心に日銀が緩和政策の長期化に言及するのではとの思惑を背景に一時111円90銭まで上昇、3月6日以来の高値まで上昇しました。しかし、NY市場では米3月NY連銀製造業景況指数や米2月鉱工業生産が下振れたことが嫌気されたことに加え、3月ミシガン大の予想インフレ率も2.4%と2月(2.6%)から低下する中、FF金利先物から算出されるFRBの年内利下げ確率は前週8日時点の17%から15日には29%へ上昇、ドル円は111円38銭まで下落し、その後の高値も111円59銭までに留まるなど上値の重いまま111円50銭で先週末の取引を終了しました。

週明けの東京市場では111円48銭を下値に日経平均株価の161円高までの上昇や上海株の上昇を支援材料に111円63銭まで反発、200日移動平均線(111円44銭)を下値サポートに底堅い値動きとなっています。

こうした中で今週FOMC(日本時間21日午前3時00分)に向けてドル円は先週末15日の高値(111円90銭)を上抜けるか注目されます。FOMCでは利上げを決めた12月時点から各政策委員による政策金利見通し(ドットチャート)やインフレ見通しが下方修正される可能性もあるだけに、米長期金利の低下となればドル円の上値抑制に影響する可能性があります。

一方、15日の日銀政策会合では今秋の消費税引上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当面の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定との内容に留まったほか、黒田日銀総裁も会見の中で追加緩和の思惑を牽制する発言を示しました。しかし、前回までの政策会合まで掲げていた10年超の幅広い国債の金利を一段と引き下げる必要性を示していた片岡審議委員がこうした主張を取り下げたことで、金利にこだわらず包括的な緩和策に軸を動かしたのではとの思惑も聞かれるなど、今秋の消費税増税を前に何らかの緩和策が示されるとの観測は燻り続けています。国債買入れに留まらず、政府関係機関債など買入れ対象を拡大や上場投資信託(ETF)買入れ拡大など緩和策を巡る選択肢は残されていると見られています。さらに日銀も景気判断の一部を下方修正しており、こうした点も緩和観測の一つにつながっています。加えて、FRBやECBが相次いでハト派的な金融政策に向かう中、日銀も次の一手を準備、早ければ大型連休前の4月24-25日の会合で手を打つのではとの声も一部から聞かれます。今週のFOMCで政策金利見通しやインフレ見通しを下方修正すればドル売りにつながると見られる一方、日銀の緩和策の背中を押すことにつながると見れば、ドル円の下値支援につながる可能性もあるだけに、日米の金融政策の行方が注目されます。

本日の注目通貨トピックス Mar 15

先週末8日の米2月雇用統計での就業者数の予想以上の鈍化に反応し一時110円75銭まで下落したドル円は、昨晩のNY市場で111円83銭まで、今朝の東京市場では111円90銭まで上昇、再び112円台を回復できるか注目されます。米国では今週発表された消費者物価指数や卸売物価指数が伸び悩むなど、先週末発表の雇用統計での時間給賃金の対前年比+3.4%と2009年4月以来の上昇率も物価上昇に結び付いていない現状が明らかになり、FRBの金融政策は年内据え置かれるとの見通しも観測されています。さらに先週7日のECB理事会での年内利上げが断念されたほか、新たな資金供給策を9月から再開することを決めたほか、成長率見通しも下方修正しています。加えて、中国全人代での成長率目標引下げや英EU離脱を巡る不透明な情勢が続く中、など景気減速への対応が顕著となる中、豪10年債利回りも2016年9月以来の2.0%割れまで低下するなど年内利下げ観測が徐々に高まりつつあります。本日の日銀政策会合でも緩和政策の長期化への言及の思惑も聞かれ、ドル円の上昇の一因とされており、日銀政策会合や黒田日銀総裁会見以降のドル円も堅調地合いが続くのか注目されます。

【18日】EU離脱期限の延長を議会で可決した英議会ですが、来週21-22日のEU首脳会議前の20日までに離脱協定修正案を承認するとの条件付であり、今週末を挟んでの英国およびEU側要人らの発言に対するポンドの動向には引き続き注意が必要です。

【19日】9時30分に豪中銀政策委員会議事要旨が公表されます。前述の通り、豪10年債利回りは今週13日に2016年9月以来の2.0%割れ、14日は1.95%へ低下するなど債券先物市場から見た豪中銀の年内利下げ観測が高まっているだけに、議事要旨を受けて豪㌦売りに反応するのか注目されます。また、16時00分には独3月ZEW景況指数が発表されます。先月2月22日発表の独IFO景況指数は7ヵ月連続で前月から低下しており、ZEW景況指数も10ヵ月連続でマイナスになることが確実視されているだけに数値次第ではユーロ売りにつながるだけに注目されます。

【20日】21日-22日のEU首脳会議を前に英議会では3度目となるEU離脱協定修正案を巡る採決が行わる予定です。(20日以前の可能性も)修正案の承認を前提に3月29日の離脱期限を6月30日まで延長する動議が可決しており、採決の行方は勿論、ここに至るまでの英メイ首相の動向が注目されます。また、FOMC パウエル議長会見も注目されます。先週末の雇用統計での失業率の低下や時間給賃金の上昇が確認されたものの、今週発表の米2月消費者物価指数が伸び悩むなど労働市場の堅調が物価上昇に結びついていない現状についての見解が注目され、利上げに対し辛抱強く、とのトーンを一段と強い表現となるか米債券・株式市場の動向も含め、為替市場への影響が注目されます。

【21日】東京市場が休場で流動性が低下する中、前夜のFOMCや英議会採決の結果を受け荒っぽい値動きには注意が必要です。また、21日-22日のEU首脳会議での英議会採決の結果を受けて、離脱期日の延長に対するEU側の対応が注目されます。また、英中銀政策委員会での英離脱の影響が及ぼす金融政策の方針が注目されます。その他、スイス中銀政策委員会も予定されており、スイスフランの動向にも注意する必要がありそうです。

【22日】週末、EU首脳会議最終日での英EU離脱期日延長を巡るEU側の対応に道筋が見られるのか、政治的な問題に決着の見通しが付くのか、ポンドやユーロの対ドル、対円での動向が注目されます。

本日の注目通貨トピックス Mar 14

◇トルコ

明日15日、日本時間16時00分にトルコ12月失業率および1月小売売上高が発表されます。今週11日に発表された10-12月期GDPは前期比-2.40%と2四半期連続でマイナスに陥るなどトルコ経済はリセッション入りとなりました。失業率も上昇基調にあり、失業率の上昇が一段と進むなど高金利によるトルコ経済への影響も懸念される状況にあります。トルコ中銀は3月6日に政策金利を24.0%に据え置くことを決定、インフレが沈静化するまで政策金利を維持すると表明しているものの、景気悪化が一段と進むことになれば次回4月25日の政策委員会で利下げも検討せざるを得ない状況に追い込まれる可能性もあり、トルコリラの動向が注目されます。

トルコ円は先週末3月8日に米2月雇用統計の就業者数が2.0万人増と予想以上に鈍化したことからドル円が110円75銭まで下落した場面で20円20銭まで下落、その後今週12日に20円48銭まで反発したものの、上昇に勢いはなく、テクニカルの観点からも一目均衡・日足の雲に突入すると思われます。明日の失業率や小売売上高を受けて、先週末の20円20銭の直近下値を割込む場合には一目均衡・日足・雲の下限(20円18銭)を下回る可能性もあり注意が必要です。

加えて、トルコがロシア製ミサイル「S400」の購入を巡り、米国からの制裁を受ける可能性も報じられています。エルドアン大統領は、米国が定める期限(今月末?)までに米国製の地対空ミサイル防衛システム購入を否定、ロシアからの購入を進める意向を明らかにしており米国防総省はロシアからの購入を決定すれば軍事的関係に影響を及ぼすと牽制。こうしたアメリカとの火種はトルコリラに大きな影響を及ぼす可能性もあるだけに注意が必要です

(出所:SBILM)

提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社
お客様は、本レポートに表示されている情報をお客様自身のためにのみご利用するものとし、第三者への提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。 また、これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。本レポートに表示されている事項は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっての最終判断はお客様ご自身でお願いします。