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本日の注目通貨トピックス




◇CADJPY

9月8日のカナダ中銀政策委員会では政策金利を0.25%に据え置くとともに、毎週の国債買い入れ額を20億カナダドルに維持することを決定。供給網の混乱や感染が経済に影響を及ぼす懸念に言及したほか、先行きの政策方針については、需給の緩み(スラック)が吸収されるまで現行の金融政策を維持する方針を明らかにし、スラックの解消は来年下期になるとの見通しを示しました。一方、カナダ経済は下半期に力強さを増していくとして従来の見方を変えていないとの認識を明らかにしました。

先週20日に発表されたカナダ9月消費者物価指数は前年比+4.4%と2003年2月以来の高水準となったほか、物価指標として重視する食品・エネルギーなどを除くコア指数も前年比+2.67%と2008年12月以来の高水準となりました。こうした結果を受け、27日のカナダ中銀政策委員会で量的緩和策(毎週20億カナダドルの減額など)の縮小を発表するとの観測を背景に21日には2015年11月19日(93円08銭)以来の93円02銭まで上昇。しかし、週後半以降の円売りポジションの調整とともに91円65銭まで反落。9月23日以降から続いた日足・転換線(91円95銭)を下回っての取引を続けており、早期に転換線を回復し、27日のカナダ中銀政策委員会を受けて再び先週21日に付けた93円台を回復することが出来るか注目。

◇EURUSD

先週19日には主要各国の株式相場が上昇するなどリスク選好の動きを好感し、1.1670ドルまで上昇。しかし20日に発表されたドイツ9月生産者物価指数が前年比+14.2%へ上昇。第1次オイルショックで物価が高騰した1974年10月以来の上昇率に象徴されるエネルギー価格の高騰が欧州経済の減速懸念につながったほか、対資源国通貨に対し下落したことから対ドルでも1.1617ドルへ下落。しかし、この水準を下値に週後半にかけてドル買いポジションの巻き戻しを背景に1.1667ドルへ反発し、週明けの東京市場では9月16日以降、上値抵抗線として意識されていた日足・基準線(1.1639ドル)を上回っての取引となっており、基準線を下値支持線として週足・転換線(1.1715ドル)を回復が出来るか、今週28日のECB理事会やラガルド総裁の会見に対する反応が注目されます。

ECB理事会ではラガルド総裁が12月に議論するとしていたPEPPの将来についての議論のほか、インフレは一時的との見解に変化が見られるかをポイントに従来の見解に変化がなければユーロが対ドルで売られる可能性もあり注目されます。

9月3日の高値(1.1909ドル)を高値に10月12日には1.1524ドルへ下落して以降の反発が継続するか、目先、高値・安値の50%水準にあたる1.1717ドルを回復し、フィボナッチ61.8%戻しの水準にあたる1.1762ドルまで上昇することが出来るか注目されます。

◇TRYJPY

エルドアン大統領は23日、トルコ国内で拘束が続く慈善活動家の釈放を求めた米、カナダ、ドイツ、フランス、ニュージーランドなど10ヵ国の駐トルコ大使を国外追放処分にすると警告。大統領は、これまで以上にロシアのプーチン大統領と友好関係を強化しており、駐トルコ米大使が国外退去処分となれば米国とトルコの関係が一段と悪化するとの懸念を背景にトルコリラが対ドルで1ドル=9.77リラまで大幅安となり対円でも11円50銭まで下落。

エルドアン大統領は9月13日にトルコ中銀の副総裁2名と政策委員1名を解任、さらに先週21日の政策委員会で政策金利を市場予想を上回る2.0%の利下げを決定。大統領の金融政策に対する介入が進む中、独裁色を強める大統領に対しての警戒感が高まっており、今後の米国との関係悪化が一段と進むことになれば対ドルで節目とされる10.0リラまでの下落も想定されるだけにトルコ円の11円割れに向けた一段安には注意が必要かもしれません。

本日発表される10月の景況感指数のほか、来週11月3日には10月の消費者物価指数も発表されます。こうした結果を受けて追加利下げの機運が高まるか注目されます。



◇TRYJPY

21日にトルコ中銀政策委員会での利下げ観測を受けて対ドルで史上最安値を更新したほか、今朝の東京市場でトルコ円は年初来安値となる今年6月2日(12円22銭)を下回る12円17銭まで下落。

①先週13日にエルドアン大統領が副総裁2名と政策委員1名を解任

⇒市場では9月の政策委員会で利下げに反対したことで解任されたとの観測が聞かれましたが、15日にトルコ中銀総裁が解任された3名について利下げに反対していなかったとし、委員自らが辞任の意向を示したとの説明がなされたものの、3名は今回の会合で利下げに反対の意向を示す可能性があったとの思惑も聞かれたこと。さらに新任された2名の政策委員は金融政策についての見識も乏しいとされ、いわゆるエルドアン大統領の言いなりになる可能性があり利下げに反対しないと見られることから、既に今週の利下げが確実視されているとの観測もリラ売りの要因と見られています。

②9月23日の政策委員会を前に9月8日にトルコ中銀総裁「金融政策の判断指標として従来の消費者物価指数からコア指数を参考にする」との方針転換を受け、実質金利の観点から利下げ観測が台頭。

⇒10月4日に発表された9月消費者物価指数は前年比+19.58%と4ヵ月連続で上昇した ほか、コア指数も前年比+16.98%(8月:+16.76%)へ上昇しており、政策金利(18.0%)を少なくとも1.0%引き下げ余地があるとの見方もリラ売りの一因となっているようです。

8月中旬以降、アフガニスタンでタリバンが首都カブールを制圧するなどの地政学リスクが意識される中、カブール国際空港の管理に携わるなどタリバン幹部との政治的な結びつきのあるトルコ政府の国際的な役割が注目され、トルコは対ドルで上昇したことに伴い、トルコ円も9月1日には4月29日以来の高値となる13円31銭まで上昇。しかし、前述の通り9月8日にトルコ中銀総裁が金融政策の判断指標の変更を発表したことをきっかけに利下げ観測が高まり下落。その後は9月27日の12円43銭を下値に持ち合いが続いていたものの、先週13日のトルコ中銀副総裁らの解任を受け14日に12円43銭を下抜けたことで下落基調に転じ、年初来安値を更新しており、21日の中銀政策委員会で仮に予想を上回る1.0%以上の利下げとなれば昨年11月6日の安値(12円02銭)を下抜け、9月1日の高値(13円31銭)から9月27日の安値(12円43銭)までの下落幅(88銭)を10月11日の高値(12円62銭)から差し引いて試算される11円74銭までの急落の可能性もあるかもしれません。また、利下げが見送られた場合、日足・転換線(12円41銭)や9月27日の安値(12円43銭)を回復する可能性がある一方、0.5%もしくは市場予想通り1.0%の利下げとなった場合、追加利下げの思惑から下落するか織り込み済として反発するか注目されます。



◇ZARYJPY

・昨年4月24日の安値(5円60銭)と昨年8月10日の安値(5円96銭)を結んだライン①

・昨年6月10日の高値(6円55銭)を起点にライン①と平行に引いたライン②

① 先週の週足は3週連続の陽線引けとなり今週もここまで堅調な値動きを継続。週足・転換線(7円51銭)や基準線(7円64銭)を上回っているほか、遅行線も26週前の週足を下回らずに反転していることから、下値リスクは後退。

② 直近の高値である6月7日の高値(8円18銭)と8月20日の安値(7円12銭)のフィボナッチ61.8%戻しの水準(7円77銭)を上抜けていることから、全値戻しである8円18銭を目指し一段高となる可能性もあるかもしれません。仮に8円18銭を上抜けた場合、19年2月5日の高値(8円24銭)やライン② (現状:8円29銭)、さらに18年12月3日の高値(8円35銭)がポイントとして注目されます。

南ア最大の貿易相手国である中国が今週18日に発表した7‐9月期GDPや9月鉱工業生産は予想を下回ったものの、上海株は小幅安に留まり、昨日は反発するなど堅調な値動きが続いていることも好感されたほか、南アの主要産品であるプラチナや金価格が上昇するなど貿易黒字拡大への思惑からランドは対ドルで9月16日以来の14.497ランドまで上昇したこともランド円の上昇を支援。こうした中、本日17時00分に発表される9月消費者物価指数を受けて11月の政策委員会での利上げ観測が一段と高まるか注目されます。

今朝の東京市場でドル円が2018年10月4日の高値(114円55銭)を上回る114円58銭まで上昇したことから、2017年11月6日の高値(114円73銭)を上抜ければ115円台の回復も意識されるだけに、対主要通貨で円安が一段と進むことになればランド円の上昇を支援する一因になるかもしれません。



NY原油先物は前日比0.91ドル高の83.87ドルで取引を終えるなど5日連続で7年ぶりの高値を更新し、年初から約75%上昇したほか、一年前と比べ102%高まで上昇。週間原油在庫が小幅に減少し、米国内での石油生産量が日量1,130万バレルに減少したことも影響しました。

こうした石油・ガスの価格が数年ぶりの高値水準にある中、米石油大手エクソンモービルの取締役会では投資戦略を見直す動きが見られています。モザンビークの液化天然ガス事業やベトナムでのガス開発事業は、超大型エネルギー開発事業によって供給量が増えるまでには時間を要するため、投資を回収できるのは数年先になり採算の悪化が懸念されています。さらに、CO2排出の抑制に向けて化石燃料への投資を制限し、株主還元を充実させるよう投資家からの圧力にさらされているほか、環境保護派や政府当局者の一部もエクソンに対し石油・ガスの生産を減らすよう求めていることもあり、取締役会では将来の開発事業への投資に慎重な対応を迫られています。こうした動きも原油価格をはじめとするエネルギー価格の上昇に影響を及ぼしていると見られます。

◇CADJPY

昨日発表されたカナダ9月消費者物価指数(CPI)が前年比+4.4%と2003年2月以来の高水準となったほか、物価指標として重視する食品・エネルギーなどを除くコアCPIも前年比+2.67%と2008年12月以来の高水準となりました。こうした結果を受け、来週27日のカナダ中銀政策委員会で量的緩和策の一段の縮小を発表するとの観測が強まったことから2015年11月19日(93円08銭)以来の92円86銭まで上昇しました。

今年4月2日に88円30銭まで上昇した際の200日移動平均線(81円22銭)との乖離は7円08銭(8.72%)に達し、その後反落した経緯があるほか、6月1日に91円17銭まで上昇した際の200日移動平均線(83円17銭)との乖離は8円00銭(9.62%)に達し、この時もその後反落に転じています。
現状の200日移動平均線(87円33銭)との乖離は5円53銭(6.33%)であり、200日移動平均線との上方乖離率の観点から4月2日の乖離率に基づき試算すると94円95銭、さらに6月1日の乖離率で試算すると95円73銭までの上昇の可能性も示唆されることになります。
それだけに来週27日のカナダ中銀政策委員会および原油価格の動向が注目されます。

◇MXNJPY

メキシコも世界で第11位、ラテンアメリカではブラジルに次いで第2位の石油生産国(天然ガスを含む)であり原油価格の上昇による貿易収支の改善の思惑を背景にペソ円の上昇を支援し昨年2月以来の高値となる5円66銭まで上昇。

前述のカナダ円と同様に今年4月2日に5円45銭まで上昇した際の200日移動平均線(5円03銭)との乖離は42銭(8.36%)に達した後に反落したほか、7月2日に5円62銭まで上昇した際の200日移動平均線(5円24銭)との乖離も38銭(7.27%)へ達した後に反落した経緯があります。現状の200日移動平均線(5円41銭)との乖離率は4.62%であり、7月2日の乖離率を当てはめて試算すると5円80銭、さらに4月2日の乖離率から試算すると5円86銭までの上昇余地があるかもしれません。

明日20時に発表されるメキシコ10月の月中のインフレ率(予想:前年比+6.0% 前月:5.87%)、さらに来週29日には7‐9月期GDPが発表されます。11月9日に発表される10月の消費者物価指数も含め、11月12日のメキシコ中銀政策委員会での追加利上げ観測が高まればペソ円は一段と上昇する可能性があり、原油価格の動向と合わせて注目されます。



昨日、ドル円が113円65銭まで下落したほか、豪ドル円が84円89銭、ポンド円が156円78銭、さらにカナダ円は91円88銭、ランド円は7円74銭まで下落するなど、これまでの上昇に一服感が見られました。一時的な調整なのか。どの水準までの下落であれば一時的調整として再度の反発に向けた地均しとなるのか、どの水準を下回ると調整が深まるか、そうした点について考察してみました。

前述の通貨ペアはいずれも10月初めから急速な上昇を続け、日足・転換線(過去9日間の高値・安値の半値)も同様に上昇。一方、相場の方向性を表すとされる日足・基準線(過去26日間の高値・安値の半値)は転換線から遅れて、今後上昇すると見込まれていることから、①日足・転換線で下げ止まるか、②転換線を割り込んだ場合、直近の高値・安値のフィボナッチ38.2%水準や基準線や高値・安値の50%水準で下げ止まるか、③ 転換線に遅れて上昇してくる基準線が転換線を上抜けるか
こうした観点からドル円を例に挙げてみると

①日足・転換線(113円85銭)が上値抵抗線として意識される水準まで下落するか?

②10月20日の高値(114円70銭)へ上昇の起点となった10月4日の安値(110円82銭)とのフィボナッチ38.2%水準にあたる113円22銭。この水準は10月13日に113円80銭まで上昇した直後の安値(113円20銭)とほぼ同水準であり、この水準で下げ止まるか目先の下値メドとして注目されます。

③113円20銭を割り込んだ場合、②で示した高値・安値の50%水準にあたる112円76銭。さらに日足・基準線(現状:111円91銭)は来週28日から上昇し29日には112円47銭まで上昇することからこうした水準が②に続く下値メドとして注目されます。

相場の方向性を示すとされる基準線の上昇にともなってドル円が再び上昇基調を強め、10月20日の高値(114円70銭)を上抜けることができるか、あるいは基準線が上昇する中で相場は下落基調を続けることになるか注目されます。

同様にAUDJPYは①日足・転換線(84円63銭)、②9月22日の安値(78円85銭)と10月26日の高値(86円25銭)のフィボナッチ38.2%水準にあたる83円43銭、③日足・基準線であり②で示した高値・安値の50%水準にあたる82円55銭が次なる下値メドとして注目されます。

そのほか、ご参考までにポンド円、カナダ円、ランド円なども含めた下値メドとして注目される水準は以下の通りとなります。

(出所:SBILM)

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