UPDATE 2025.06.17
POST 2025.06.17
投資のひとつとしてFXに興味はあるものの、BIDやASKなどの専門用語が多く、なかなか一歩を踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。
特にFX初心者にとっては、このような専門用語や取引の仕組みは理解しにくい部分かもしれません。しかし、用語の意味は一度理解してしまえば簡単であり、基本的な概念をしっかりと把握できれば、FX取引は一気に身近なものになります。
本記事では、BIDやASKの意味や違い、併せて理解しておきたいスプレッドなどの用語の意味をこれから始める初心者の方にも分かりやすく解説します。
FX取引におけるBIDとASKという用語の意味と、それぞれの違いについて解説します。
FXの取引画面には、1つの通貨ペアに対して2つの価格が表示されています。これを「2wayプライス」と呼び、2つの価格の名称が「BID」と「ASK」です。
BIDは「トレーダーが売る (FX会社が買う) 際の価格」、ASKは「トレーダーが買う (FX会社が売る) 際の価格」を意味しており、取引ツールによっては「BID(売値)」、「ASK (買値) 」のように表記されている場合もあります。
2wayプライスが表示されていることで、売値・買値それぞれの価格に加えて、スプレッド(価格差)もひと目で分かるのが特徴で、全てのトレーダーがこの情報を参照して取引を行っています。なお、スプレッドについては追って詳しく解説します。
BID(ビッド)=売値 →「あなた(トレーダー)が売る時の価格」
ASK(アスク)=買値 →「あなた(トレーダー)が買う時の価格」
BIDとASKの差を「スプレッド」と呼び、FXにおける非常に重要な概念です。ここからはスプレッドの意味と、スプレッドが変動する2つの要因について解説します。
BIDとASKには差が存在し、この価格差をスプレッドと呼びます。価格差が小さいことを「スプレッドが狭い」、逆に価格差が大きいことを「スプレッドが広い」と表現します。
2wayプライスにおいては、BIDよりもASKの方が高く設定されています。
先ほどの例では:BID(売値)=145.32 ASK(買値)=145.35
よって、スプレッド = 0.03円(3銭)となります。
多くのFX会社では「取引手数料無料」を謳っていますが、このスプレッドはFX会社の利益となる一方、トレーダーの取引コストとなります。
したがって、トレーダーにとっては、スプレッドが狭いほど取引コストが安く、逆に広いほど取引コストが高くなることを意味します。
結果的に、取引コストを抑えた分だけ利益がより多く残るため、多くのトレーダーがこのスプレッドを重視しているのです。
スプレッドは一定ではなく、通貨ペアによって異なります。数ある通貨ペアの中でも、取引量が多い(=流動性が高い)通貨ペアほどスプレッドは狭くなるのが一般的です。
例えば、米ドル/円やユーロ/米ドルといった主要な通貨ペアは、取引量が多いためスプレッドは狭く設定されています。一方で、取引量が少ないシンガポールドル/円などはスプレッドが広く設定されている傾向にあります。
なお、取引量が多い通貨ペアは買い手・売り手が共に多く、活発に取引されているため、売買時の価格差も狭くなります。しかし、取引量が少ない通貨ペアは、なかなか売り手・買い手がつかなかったり、想定外の価格差で注文が約定したりするため、取引する際はチャートなどをよく確認するなどの注意が必要です。
スプレッドはFX会社によっても設定が異なります。スプレッドは各社がそれぞれ異なる基準で設定しているためです。
例外もあるため一概には言えませんが、競争が激しい市場ではスプレッドを狭く設定したり、提供しているサービスや取引ツールの充実度が高い場合にスプレッドが広がったりする傾向にあります。
ただし、利用者が安定的な取引を行えるよう、FX会社は通貨ペアごとのスプレッドの上限を決めて公開し、一部の例外を除いてその上限以下でスプレッドを設定するのが一般的です。
スプレッドは狭ければ狭いほど取引コストを抑えられますが、FX会社を選ぶ際はスプレッドだけでなく、約定力、取引ツールの使いやすさ、サポート体制など、その他の要素も加味して総合的に判断することが重要です。
FX取引において、スプレッド以外に注意すべきポイントとして「約定力」と「スリッページ」が挙げられます。どちらも重要な概念のため、スプレッドと併せて理解しておきましょう。
FX取引における「約定」とは、自分が出した売買注文が成立することを意味します。これを踏まえて、「約定力」はどの程度そのFX会社が提示している価格通りに注文が約定できるかを表す言葉です。
例えば、トレーダーが「この価格で買いたい」「この価格で売りたい」と思って出した注文がその通り約定するケースが多ければ「約定力が高い」と表現します。逆に、約定力が低いと、希望する価格で取引できないケースが多くなり、想定外のコストが発生する可能性があります。
このように、約定力はトレーダーの利益や損失に大きく影響するため、しっかりチェックしておくべき重要なポイントのひとつです。
実際に取引が成立する場面では、必ずしもトレーダーが希望した価格、注文した価格で約定するとは限りません。この時に発生する「トレーダーが注文した価格」と、「実際に約定した価格」の間に発生するズレのことをスリッページといいます。「注文がすべる」とも表現されます。
スリッページは、相場の急激な変動や注文の処理遅延などによって発生します。具体的には、経済指標の発表直後や市場が不安定な時期・時間帯などに起こりがちです。
スリッページが頻発すると、想定していた利益が得られなかったり、思わぬ損失を招いたりする可能性が高まります。
前述のスプレッドや約定力と同様に、スリッページも利益や損失に直接的に影響する重要な要素です。
BIDとASKの差額であるスプレッドは通貨ペアやFX会社によって異なり、トレーダーにとっては利益や損失に大きな影響を与える実質的な取引手数料と考えられています。そのため、FXにおける収益を最大化するには取引コストを抑えることが重要です。
SBI FXトレードは業界トップクラスとなる「34種類」の通貨ペアがあり、1通貨単位から取引できるため、非常に少ない資金からFX取引が可能です。また、スプレッドは業界最狭基準となっており、利益を上げやすい環境が整っているため、初心者の方にも安心してご利用いただけます。
まずはSBI FXトレードで口座を開設し、FX取引を始めてみましょう。
SBI FXTRADE
FX(外国為替証拠金取引)は異なる通貨を売買し、売買時のレートによって生じた差額で利益を出そうとする取引です。
SBI FXTRADEは、スプレッドやスワップポイント、通貨ペア数など、業界最良水準のサービスをご提供しています。また、初心者の方から、上級者までご満足いただける取引ツールをご用意しております。
この記事を監修した人
SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人