UPDATE 2025.06.24
POST 2025.06.24
「FXを始めるにはどうしたらいい?」「FXを始める前に知っておくべきことって何?」「FXって本当に利益が出るの?」
こんな疑問をお持ちの方必見です!この記事を読めば、FXを始めるにあたって知っておくべき知識や、FXでの利益の出し方について満遍なく学べます。正しい知識を身につければ、FXで利益を出すことができるようになるでしょう。
記事後半では、初心者トレーダーにありがちな失敗例や、よくある質問などもまとめています。スムーズにFXをスタートし、利益を得るために、ぜひ参考にしてください。
まずは、「FX」の基本中の基本について理解していきましょう。
ここで言うFXは、「Foreign Exchange」の略で、「外国為替証拠金取引」のことです。
外国為替証拠金取引とは、簡単にいえば、異なる国の通貨を売買することを指します。
テレビのニュースなどで「為替レート」といった言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?「米ドル」や「日本円」といった通貨は、常に価値が変動しています。例えば、1月1日の12時には1ドルが150円で買えたのに、15時には1ドルの値段が155円になっているケースもあるでしょう。
1ドル150円のタイミングで、150円を使って1ドルを購入し、1ドルが155円になった時に購入した1ドルを売却すれば、手元には155円が残るため、結果として5円の利益が出ます。
このように、刻一刻と変化する為替レートの値動きを利用して、通貨の売買の差額で利益を出すのがFX取引です。
「円高」と「円安」は、外国の通貨に対する日本円の価値の変化を表す言葉です。
「円高」とは、日本円の価値が上がり、海外の通貨を買うのに必要な日本円の量が少なくなる状態です。例えば、1ドル150円から1ドル120円になった場合は、1ドルを購入するのに必要な日本円の量が少なくなるため、円高です。
逆に「円安」とは、円の価値が下がり、海外の通貨を買うのにより多くの円が必要になる状態です。例えば、1ドル150円から1ドル160円になると、同じ量の米ドルを購入するために必要な円が多くなるため、円安です。
FX取引では、このような通貨高・通貨安の動きを利用して利益を狙います。
投資初心者の方の中には、「FX」と「株」の違いが気になっている方も多いのではないでしょうか?
FXと株の相違点は、主に以下の3点です。
それぞれについて、初心者の方でも分かりやすいように簡単に解説します。
FXと株の最も大きな違いは、投資対象です。
株は「株式会社」として運営されている会社に対して投資するのに対し、FXは通貨に投資する形となります。
例えば、株式投資では、企業の株式を買って、その企業の成長や業績に応じた利益を狙います。一方、FXでは日本円を使って米ドルやユーロなどの外国通貨を売買したり、自分で預け入れた日本円を証拠金(担保)として、海外の通貨同士で売買をしたりすることで利益を狙います。
株は主に投資対象の企業の業績や経営戦略に左右される一方で、FXは各国の経済や政治、世界の金融市場全体に影響されるため、異なる視点での分析が必要となります。
また、一般的には、一企業よりも国家が発行する通貨のほうが信用度は高いとされているため、FXの方が株式よりも安定した市場であるという見方もあります。
FXと株は取引時間にも違いがあります。
株は取引できる時間が短く、例えば日本の株式市場は平日の9:00~11:30、12:30~15:30の取引が基本です。PTS(私設取引システム)を利用すれば時間外取引も可能ですが、早朝や深夜帯の取引はできません。
一方で、FXは為替市場が原則月曜日から金曜日まで時間の区切りなく開いているため、平日なら24時間いつでも取引が可能です。
FXでは自分のライフスタイルに合わせて自由に取引できるのが利点といえるでしょう。
FXの特徴的な仕組みの一つに「レバレッジ」があります。
レバレッジとは、少ない資金(証拠金)でその何倍もの大きな金額を取引できる仕組みです。
株式投資では、基本的に自分が持っている資金の範囲でしか取引ができません。信用取引を利用すれば3倍までのレバレッジをかけることもできますが、FXほどの高いレバレッジはかけられません。
対してFXでは、個人の場合、国内業者で最大25倍までレバレッジをかけることが可能です。たとえば、投資用の資産が10万円しかない場合でも、レバレッジ25倍をかければ、250万円分の取引ができます。これにより、小さな価格変動でも大きな利益を狙うことができますが、逆に損失も大きくなるリスクがあります。
レバレッジについてのさらに詳しい解説は後述します。
FXを始める前に、最低限知っておくべき基本知識と用語は、以下のとおりです。
これらの用語について正確な理解を持っていないと、FXで利益を出すのは難しいため、しっかりと確認しておきましょう。
為替相場(為替レート)とは、異なる国の通貨を交換する際の価格のことです。
例えば、米ドル/円が150円という為替レートであれば、1ドルを購入する際に150円が必要となる一方で、所有している1ドルを売却すれば150円が得られます。
FXでは、通貨同士を売買して利益を得るので、この為替相場の変動が重要な要素となります。
為替相場は、世界中の経済状況や政治的なニュース、中央銀行の金融政策など、さまざまな要因で日々変動します。取引を行う際には、このレートの動きに注目し、どのタイミングで通貨を売買するかを決めるのが基本です。
トレンド相場とは、通貨の価格が一定の方向に動き続けている状態を指します。価格が上がり続ける時は上昇トレンド、価格が下がり続ける時は下降トレンドといいます。
一方、レンジ相場とは、価格が一定の範囲内で上下を繰り返している状態です。この場合、大きな動きはなく、比較的狭い価格帯で売買が行われます。
FX取引は、トレンド相場ではその流れに乗って利益を狙い、レンジ相場では価格の上下限を見極めて売買することで利益を得ることができます。
一般的に、トレンド相場では大きな利益を狙いやすく、レンジ相場では短期的な取引を繰り返してコツコツと利益を積み上げる戦略が有効です。
なお、市場の動きとして、トレンド相場は全体の3割、レンジ相場が7割といわれています。
FX取引では、常に2つの通貨をセットで取引します。この組み合わせを「通貨ペア」といいます。
例えば、ドルと円の組み合わせを「米ドル/円」や「USD/JPY」と表記し、1ドルを何円で購入 (あるいは売却) できるかという意味を表しています。この場合、米ドルが「基軸通貨」で、日本円が「決済通貨」とも呼ばれます。通貨ペアは、左の基軸通貨を右の決済通貨で購入 (売却) した際の値段を表しているともいえるでしょう。
主要な通貨ペアには、米ドル/円(USD/JPY)、ユーロ/米ドル(EUR/USD)、ポンド/米ドル(GBP/USD)などがあります。通貨ペアごとに取引量や変動の特性が異なるため、自分の取引スタイルに合ったペアを選ぶことが大切です。
ロングは通貨の買いポジションを持つことで、ショートは通貨の売りポジションを持つことです。
ロングポジションを持つ場合、将来その通貨の価格が上がると考え、その価格差で利益を得ることが目的です。
例えば、米ドル/円(USD/JPY)でロングポジションを持つ場合、1ドル150円の時点で買い、1ドル160円など米ドルの価格が上がったところで売って利益を得られます。逆に、ロングポジションを持った状態で1ドル140円などと価格が下がってしまうと、差額分の損失が出る結果となります。
ショートポジションは、将来その通貨の価格が下がると予想し、現在の高い価格で売って後で安く買い戻すことで利益を狙います。例えば、1ドル150円の時点でショートポジションを持った際には、1ドル140円など価格が下がったところで買い戻せば、その差額分の利益が得られます。
ロングとショートは、相場の動きを予想して使い分ける基本的な手法といえるでしょう。
キャピタルゲインとは、FX取引で利益を得る手法の一つであり、通貨を売買した際の差額による利益のことを指します。
先述の「ロングとショート」で解説したように、ある通貨を安く買って高く売る、もしくは高く売って安く買い戻すことで得られる利益のことを、キャピタルゲインと呼びます。
例えば、1ドル150円のときに米ドルを買い、その後1ドル160円になったときに売ることで、差額の10円がキャピタルゲインとなります。FX取引の主な目的は、このキャピタルゲインを得ることであり、多くのトレーダーはキャピタルゲインを狙っています。
インカムゲインとは、キャピタルゲインと同様にFX取引で利益を得る手法の一つであり、通貨を保有することによって得られる利益のことを指します。
FXでは「スワップポイント」という形でインカムゲインが発生することがあります。スワップポイントは、異なる金利を持つ通貨を取引した際に、その差から得られる利息のようなものです。
例えば、金利が高い国の通貨を買い、金利が低い国の通貨を売ると、金利差によるスワップポイントを受け取ることができます。逆に、金利が低い国の通貨を買い、金利が高い国の通貨を売ると、スワップポイントがマイナスとなり、支払いが発生する場合があります。
経済環境が不安定な国ほど金利が高い傾向が多く、そういった通貨を保有することでスワップポイントを継続的に得るという運用手法も存在します。
レバレッジとは、直訳すると「てこの原理」であり、手元の資金(証拠金)を元に、その何倍もの取引ができる仕組みのことです。
例えば、10万円の証拠金しかない場合でも、100万円分の取引を行うことが可能です。証拠金の10倍の金額の取引を行っているので、レバレッジ10倍の状態といえます。これにより、少額の資金でも大きな利益を狙える点がFXの魅力の一つですが、同時にリスクも大きくなります。価格が自分の予想通りに動けば大きな利益を得られますが、反対に動けば損失も大きくなるため、注意が必要です。
日本のFX会社では、個人の場合は最大25倍までレバレッジをかけられますが、証拠金ギリギリまで取引をせず、余裕をもった取引をして経験を積むことが推奨されます。
スプレッドとは、FX取引における通貨の「買値」と「売値」の差額のことです。この差額が、実際に取引を行う際のコストとなります。
例えば、米ドル/円(USD/JPY)の買値が150円、売値が149.90円の場合、スプレッドは0.1円(10銭)です。この差が取引コストとなり、利益を上げるためにはまずこのスプレッド分を超える価格変動が必要です。
また、スプレッドは通貨ペアや取引会社によって異なるので、取引コストを抑えたい場合は、スプレッドが狭い通貨ペアやFX会社を選ぶことが重要です。
ロスカットとは、相場が予想と反対方向に大きく動き、証拠金の維持が難しくなった際に、自動的にポジションが決済される仕組みのことです。ロスカットは、大きな損失を避けるための安全装置として機能します。
FX取引においてポジションを保有するためには、証拠金維持率が規定の水準を上回っている必要があります。証拠金維持率とは、ポジションを保有するために必要な証拠金(取引必要証拠金)に対する、純資産の評価額(証拠金)の割合を指します。
例えば、レバレッジ25倍で米ドル/円が150円の時に、10,000通貨購入する際の取引必要証拠金は150円×10,000÷25=6万円となりますが、この際にFX口座に預け入れている証拠金が10万円の場合は、証拠金維持率は 10万円 ÷ 6万円 × 100(%) = 約166% となります。
FX会社では、証拠金維持率が一定数を下回ったとき、自動的に取引を終了させて、損失がさらに拡大するのを防ぐ「ロスカット」という仕組みを設けています。
ロスカットは、資金がゼロになるのを避けるための重要な仕組みではありますが、意図せぬタイミングでロスカットが発生すると、損失が確定してしまうため、証拠金維持率は余裕を持たせて管理するべきでしょう。
FXでの取引方法は、投資期間によって主に以下の4つに分かれます。
それぞれについて、特徴やメリット・デメリットなどを簡単に紹介します。
スキャルピングは、非常に短い時間で少しの値動きを狙って取引を繰り返す手法です。1回の取引で得る利益は少ないものの、多くの取引を重ねることでトータルの利益を積み上げることを目的としています。
1回の取引時間は数秒から数分程度で、1日に何十回、時には何百回も売買を行います。
メリットとして、相場の小さな動きを利用して利益を出せるため、相場の急変に影響を受けにくい点があります。一方、デメリットは取引回数が多いためスプレッドなどの取引コストがかさみやすいことや、精神的な集中力が必要になる点が挙げられるでしょう。
デイトレードは、1日の中でポジションを持ち、その日のうちに全て決済する取引手法です。1回の取引時間は数十分〜数時間であるケースが多く、日中の相場変動を利用して利益を狙うため、ポジションを翌日に持ち越さない点が特徴です。
メリットは、夜間や週末の相場変動によるリスクを避けられるため、自身で予測し市場の動きに対応できることです。また、1日の間に為替相場の流れを見て取引するため、比較的リズムをつかみやすいともいえるでしょう。
一方、デメリットとしては、1日単位で結果を出さなければならないため、相場があまり動かない日には利益を上げにくいことや、継続的に為替相場をチェックする時間が必要な点があります。
スイングトレードは、数日から数週間にわたってポジションを保有し、中期的な相場の動きから利益を狙う手法です。為替相場のトレンドを見極め、その流れに乗って利益を得ることが目的です。
メリットは、頻繁に取引を行う必要がないため、会社員など時間が自由にならない人でも比較的取り組みやすい点です。また、大きなトレンドを捉えることで、1回の取引で比較的大きな利益を得ることが可能です。
一方で、デメリットとして、ポジションを長期間持ち続けるため、予想外の相場変動により損失を被るリスクが大きくなる点が挙げられます。
ポジショントレードは、数週間から数ヶ月、場合によってはそれ以上の長期間にわたってポジションを保有し、大きな相場のトレンドを狙う手法です。短期的な値動きに左右されず、長期的な相場の方向性を見極めることで利益を狙います。
メリットは、頻繁に市場をチェックする必要がないため、時間的な負担が少ないことです。また、長期的なトレンドに沿って利益を得やすいという特徴もあります。
しかしデメリットとして、相場が大きく変動する際のリスクが高く、予想外のニュースや出来事でポジションが大きくマイナスに傾く可能性がある点が挙げられます。また、長期間ポジションを持ち続けるため、資金拘束が長くなることもデメリットといえるでしょう。
FXのトレードスタイルは、人によってそれぞれ異なりますが、主に以下の2つに分類できます。
それぞれの利益の出し方について、特徴やメリット・デメリットを簡単に紹介します。
トレンド相場で利益を得る手法は、価格が一定の方向に動き続ける相場(上昇トレンドや下降トレンド)に乗って利益を狙う方法です。
具体的には、価格が上がり続ける上昇トレンドの時に通貨を買い(ロング)、価格が下がり続ける下降トレンドの時に通貨を売る(ショート)といったように、「順張り」と呼ばれる手法を取るのが一般的です。
また、これまでの傾向から反対に動くことを予想し、上昇トレンドの際にショート、または下降トレンドの際にロングを持つ「逆張り」を狙う人もいます。
トレンド相場で利益を得ることのメリットは、継続して価格が上昇または下降して結果として大きな値動きとなるため、正確にトレンドをキャッチできれば、まとまった利益を得やすい点です。
特に、長期間続く強いトレンドでは、一度ポジションを取れば、その流れに乗って利益を上げ続けることができます。
一方、デメリットとしては、トレンドが終わるタイミングを見誤ると、反転時に大きな損失を被る可能性がある点が挙げられます。また、トレンドが長く続くとは限らず、相場が急に反転することもあるため、ポジションを持った後も常に相場を注視する必要があります。
トレンド相場で利益を得るためには、継続的に相場の流れを追う分析力と、素早い対応力が求められるといえるでしょう。
レンジ相場で利益を得る手法は、価格が一定の範囲内で上下を繰り返す相場(レンジ相場)を利用して利益を狙う方法です。
レンジ相場においては、価格が上限(レジスタンスライン)に近づいたら売り、下限(サポートライン)に近づいたら買うという戦略が基本となります。レンジ相場ではトレンドが発生しないため、一定範囲内での価格の反発を予測して利益を出すのが狙いです。
レンジ相場のメリットは、トレンド相場と比べて変動幅が比較的小さく、リスクをコントロールしやすい点です。また、上限と下限がはっきりしていれば、売買のタイミングがつかみやすく、安定した利益を狙うことができます。長期間レンジ相場が続くケースもあるため、繰り返し利益を得るチャンスがあるのも魅力です。
一方、デメリットとしては、予想外の価格変動やニュースがあるとレンジが崩れ、一方向に大きく動いてしまうリスクがある点です。また、トレンド相場と比べると、1回あたりの取引で得られる利益は小さく、頻繁に取引を繰り返す必要があるため、スプレッドなどのコストがかさみやすくなります。
FXの相場分析方法としては、以下の2種類が挙げられます。
それぞれ、具体的な活用方法もあわせて簡単に紹介します。
テクニカル分析とは、過去の価格の動きや取引量などのチャートを基に、今後の値動きを予測する分析手法です。価格のトレンドやパターンを探し出し、それを利用して売買のタイミングを決定するのが基本です。
テクニカル分析では、以下のような指標(インジケーター)を利用し、市場の状態と今後の動向を判断します。
テクニカル分析のメリットは、過去のデータが基になっているため、定量的な予測がしやすいことです。例えば、移動平均線を使えば、過去一定期間の価格の平均値を視覚的に確認でき、トレンドの方向性がつかみやすくなります。また、短期的な値動きに対して迅速に対応できるため、短期トレーダーには特に役立つといえるでしょう。
チャートを使って売買のタイミングを客観的に判断できるため、感情に左右されずに取引しやすい点も大きな利点です。
一方、デメリットとしては、過去のデータに基づいた予測であるため、未来の予測には限界があります。突発的なニュースや経済イベントによる相場変動には対応できないケースもあるでしょう。また、使う指標が多岐にわたり、最適な組み合わせを見つけるためには十分な学習と経験が必要です。
ファンダメンタルズ分析とは、世界各国の経済状況、金融政策、政治的要因などを基に通貨の価値を評価し、将来の値動きを予測する手法です。
GDP成長率、雇用統計、失業率、貿易収支、金利政策などを判断材料とし、各国の経済が成長しているかどうかを分析し、その国の通貨が上昇するのか、下降するのかを予測するのがファンダメンタルズ分析です。
ファンダメンタルズ分析のメリットは、通貨の本質的な価値を理解することで、長期的な市場の動向を予測しやすい点です。経済指標が良好であればその国の通貨は値上がりしやすく、逆に悪化すれば値下がりしやすくなるため、根拠のある予測ができます。
特に、政策金利の変動など、為替市場に大きな影響を与える要素を事前に把握することで、相場の大きな動きを捉えやすくなります。
一方、デメリットとしては、短期的な予測には向かない点です。経済指標が発表されるまでの間に、相場が予測とは逆方向に動くこともあります。また、複数の経済指標が相互に作用するため、予測が複雑になることがあります。さらに、政治的な要因や突発的なニュースも相場に影響を与えるため、全ての要素を完璧に分析するのは難しいでしょう。
以上のような事情から、ファンダメンタルズ分析だけに頼るのではなく、テクニカル分析と組み合わせることで、より正確な予測ができるといえます。
「最低限の知識は身についたから早速始めたい!」と思っても、何から手をつけていいか分からない方も多いでしょう。
FX取引をスタートするには、以下の手順に沿ってください。
FX取引を始めるためには、まず自分に合ったFX会社を選ぶことが重要です。FX会社は多数あり、それぞれに特徴が異なるため、選び方にはいくつかのポイントがあります。
まず、スプレッドが狭く、最低取引数量が少額である会社を選ぶことで、取引コストを最小限に抑えられます。また、取引ツールの使いやすさも重要な要素です。取引ツールが見やすく操作しやすければ、初心者でもスムーズに取引を始められるはずです。
特に、これから始めようと考えている初心者の方は、たくさんの取引経験を積んでいくことが重要です。FX会社によって最低取引数量やスプレッドの幅が異なるため、「少額から始められる」「スプレッドが狭い」の2点を基準に選ぶのがおすすめです。
SBI FXトレードは、1通貨からの取引が可能で、スプレッドも業界最狭水準であるため、初心者におすすめです。
FX会社を選んだら、次のステップはFX口座の開設です。
口座開設は基本的にオンラインで簡単に行えますが、いくつかの手順があります。まず、FX会社のホームページで「口座開設」のお申込みをします。
口座開設は無料ですが、以下の2点が必要となるケースがほとんどなのでしっかり用意しておきましょう。
口座開設審査を通過すると、口座開設が完了し、ログイン情報が送られてきます。開設までの時間は通常数日ですが、会社によっては即日で完了する場合もあります。口座が開設されたら、いよいよ取引を始めるための準備が整った段階となります。
FX取引を始めるためには、口座に資金を入金する必要があります。入金方法には、銀行振込やクイック入金などがあります。クイック入金は、24時間振込手数料なしで入金が可能です。
入金額については、余剰資金でやることが大切で、生活費などには手をつけないようにしましょう。初心者の場合、最初は数千円〜数万円の少額から始めるのが安心でしょう。入金が完了すると、資金が口座に反映され、実際に取引を開始できる状態になります。
FXは、利益を得られる可能性がある一方で、さまざまなリスクも伴います。リスクについて知らないまま取引を開始すると、思わぬ落とし穴につながる恐れもあるでしょう。
ここでは、FX初心者が知っておくべき5つのリスクについて詳しく紹介します。
FX市場においては、通貨の価格が常に変動しているため、為替変動リスクが伴います。
通貨の価格は、経済指標や国際情勢、金利政策、政治的な出来事など、さまざまな要因で上下します。予測に反して価格が変動した場合、自分の保有しているポジションに応じて大きな損失を被るケースがあります。
為替変動リスクを抑えるためには、最新のニュースや経済指標を常に把握し、市場の動向を見極めることが重要です。また、為替市場に大きな影響を与えるとされている経済指標の発表前は、経験豊富なトレーダーであっても値動きの予測が困難となるため、初心者の方は取引を控えるのが無難です。
FX取引では、レバレッジを利用して少ない資金で大きな取引ができますが、これにはレバレッジリスクが伴います。レバレッジが高い状態だと、わずかな為替変動で大きな利益を得る可能性がある一方で、同様に大きな損失を被るリスクも高まります。
例えば、1万ドル相当(150万円)を1ドル150円で購入して149円で売った場合、レバレッジをかけていなければ1万円の損失で済みますが、同じ証拠金でレバレッジを25倍に設定し、25万ドル購入していた場合、損失は25万円に拡大します。
特に初心者は、利益に目がくらんで過度なレバレッジをかけてしまい、結果として大きな損失を被ることが多いため、まずは低レバレッジで取引に慣れていくのがおすすめです。レバレッジを活用する際は、まず自分が耐えられるリスクの範囲を確認し、少額から始めることが大切です。
FX取引では、各通貨間の金利差を利用してスワップポイントを狙う取引もありますが、金利変動により予期せぬ損失を被ることもあります。
各国の金利政策によって金利が変動し、これまで安定して受け取れていたスワップポイントが減少することや、場合によっては支払いが生じる可能性もあります。
金利変動リスクを管理するためには、各国の金利政策や経済指標に注意を払い、長期的な経済動向を見極めることが重要です。
FX市場は通常、世界中の主要通貨が取引されるため非常に流動性が高いですが、特定の時間帯や特定の通貨ペアでは流動性が低くなり、流動性リスクが生じることがあります。流動性リスクとは、売りたいときに十分な買い手がいない、または買いたいときに十分な売り手がいない状況で、取引がスムーズに成立しないリスクを指します。
特に、マイナーな通貨ペアや重要な経済指標発表後、市場の流動性が低下するケースがあります。流動性が低いと、スプレッドが広がり、実際の取引コストが高くなる可能性があります。
流動性リスクを回避するためには、重要経済の指標発表時間や海外市場の休場日を把握するなど、取引する時間帯や通貨ペアを慎重に選ぶことが推奨されます。
FX取引は、インターネットを介して行われるため、システムトラブルのリスクも考慮する必要があります。FX取引プラットフォームやインターネット接続に不具合が発生すると、取引が中断される可能性があり、特に相場が急変しているタイミングで取引ができずに大きな損失を被る恐れがあります。
例えば、サーバーダウンや通信障害、取引アプリのバグなどにより、注文が正常に通らないケースが挙げられます。また、個人のインターネット環境が不安定な場合も、取引に影響を及ぼす可能性があります。
こういったリスクを軽減するためには、取引を行うのに十分な自身のネット環境を整え、また、知名度があり信頼性の高いFX会社を選ぶことが重要です。
FX初心者のよくある失敗事例として、以下の5つが挙げられます。
それぞれについて、具体的な失敗例や、対策方法などについて詳しく紹介します。
FX取引において、損切りができないことは初心者が陥りやすい失敗の一つです。損切りとは、相場が自分の予想と逆方向に動いた場合、早めにポジションを決済して損失を最小限に抑えることです。
初心者は「もう少し待てば相場が戻るかもしれない」と期待して損切りを先延ばしにし、大きな損失を被るケースが多いです。例えば、米ドル/円が150円の時にドルを買い、相場が149円に下落した場合、その時点で損切りをしておけば1円の差額分の損失で済みます。しかし、損切りできずにそのままポジションを保有し続けてさらに下落すると、結果としてさらに大きな損失を招くことになります。
また、過去に「損切りした後に相場が戻ってしまい、損切りをしない方が得だった」という経験をした人などは、「今度もそうなるかも」という思いから損切りに踏み出せずに損失を増やしてしまう可能性もあるでしょう。
損切りをするための対策としては、取引を始める前に必ず「どの程度の損失なら許容できるか」を決め、あらかじめ損切りルールを決めておくことです。損切りルールは「証拠金に対して3%の損失が出たら損切りする」「一度の取引で1,000円の損失が出たら損切りする」など、自分のトレードスタイルに応じて設定するのがおすすめです。
また、一定の損失に達した場合に自動的にポジションを決済する逆指値注文やOCO注文を設定するのも良いでしょう。
FXで継続して利益をあげている方は、ほぼ例外なく損切りルールに沿った機械的な取引を徹底しています。損切りは失敗ではなく、損失を最小限に抑えるため、ひいては利益を最大化するための重要なリスク管理手段だと理解することが大切です。
ポジポジ病とは、常にポジションを持とうとしてしまう心理状況を指します。
特に初心者は、ポジポジ病に陥って損失を抱えてしまうケースが多いです。
FX取引では、相場が動いているときだけでなく、適切なタイミングでポジションを取ることが重要です。しかし、初心者は「チャンスを逃したくない」「常に利益を得たい」という思いから、根拠のないタイミングで頻繁に取引を行いがちです。これにより、全体的な勝率が下がるだけでなく、取引回数が増えることによって無駄な手数料を重ねる結果となります。
ポジポジ病に陥るのを防ぐためには、取引に明確なルールを設定することが重要です。例えば、トレンドが確認できるまで待つ、重要な経済指標が発表される前後は取引を控えるなどのルールを守ることで、無駄なポジションを持つことを防げるでしょう。
また、取引の記録をつけて、自分の取引パターンを振り返り、改善点を見つけることも効果的です。根拠やデータに基づいた冷静な判断を心がけ、ポジションを取る前に自分の戦略を再確認することで、ポジポジ病を克服できるはずです。
FXでは、少額の資金で大きな取引ができるレバレッジ機能がありますが、初心者が過度にレバレッジをかけると、大きな損失を招くリスクが高まります。
例えば、証拠金を目一杯使用しレバレッジ25倍で取引をした場合、わずかな価格変動でも利益や損失が大きく膨らむため、一度の取引で資金を一気に失う可能性があります。
初心者のうちは、資産評価額や取引数量をコントロールして、証拠金維持率を高い水準に保てるように意識して取引しましょう。
スワップポイントは、低金利通貨を売って高金利通貨を買うと、ポジションを保有している日数だけ、金利差分の利益を得ることが可能ですが、初心者はスワップポイントに目を奪われ、含み損を抱えるケースもあります。
例えば、高金利の通貨を買ってスワップポイントを受け取ろうとすると、その通貨の為替相場が下落した場合に大きな含み損を抱えるリスクがあります。スワップポイントを狙いすぎて損失が膨らみ、ポジションを維持し続けて損切りができずに損失が拡大するというケースも少なくありません。
金利差が大きくスワップポイントを狙いやすい通貨は、価格変動も不安定で予測しづらいことが多いです。そのため、初心者のうちは、相場が安定している通貨ペアを選ぶのがおすすめです。
初心者がよく犯すミスの一つとして、多くの通貨ペアに手を出してしまうことがあります。
FXでは多数の通貨ペアが取引可能で、さまざまな国の通貨を選べるため、初心者は「分散してリスクを減らそう」といった考えから、多くの通貨ペアを同時に取引することがあります。しかし、複数の通貨ペアを一度に管理するのは難しく、各通貨の動向を追うだけで精いっぱいになってしまいます。その結果、相場の分析が甘くなり、取引判断が雑になったり遅くなったりするでしょう。
初心者のうちは、まずは取引する通貨ペアを1~2つに絞ることが重要です。特に、取引量が多く情報も豊富な「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」など、主要な通貨ペアを選び、為替市場の分析や、取引に慣れていくのがおすすめです。
最後に、FX初心者のよくある質問とその回答をまとめました。これからFXを始めようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
最初は10万円もあれば十分すぎるくらいです。
例えば、6,000円程度あれば、レバレッジ25倍で1ドル150円の時に1,000通貨の取引ができます。
まずは少額から始めて、リスクを管理しながら取引に慣れていくのが良いでしょう。1万円~10万円程度の資金で始める人も多く、資金に応じて取引量やリスクを調整することが求められます。
SBI FXトレードでは1通貨から取引できるので、数十円でも始められます。
FXで破産する可能性はゼロではありませんが、適切な資金管理を行えばリスクを最小限に抑えることができます。
生活費をつぎ込んだり、消費者金融から借り入れたお金を元手にしたりすると、損失を抱えた時に結果として破産につながる可能性はあります。FX取引は、あくまで余剰資金で取り組むことが大事です。
取引の金額は自分で決められるため、理性的に資金管理をしてFXに取り組める人は、絶対に破産しないともいえるでしょう。
1回のFX取引でどれくらい利益を得られるかは、取引する通貨量、相場の動き方に左右されます。
例えば、米ドル/円が150円の時に10,000通貨購入し、その後151円になった場合、単純に計算すると(151円-150円)×10,000通貨=10,000円となり、1万円の利益となります。ただし、大きな利益を得るためには相応のリスクも伴います。
初心者は、少額の取引から始め、無理に高い利益を狙わないようにすることが大切です。
初心者におすすめの通貨ペアは、「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」などのメジャー通貨ペアです。これらの通貨ペアは価格変動が比較的安定しており、情報量が豊富で、相場の動向を把握しやすいです。また、取引量が多く、スプレッドが狭い(取引コストが低い)ため、取引がしやすいです。
マイナー通貨ペアや新興国通貨は、相場の変動が激しくリスクが高いことが多いため、初心者は慎重に取り扱うことが推奨されます。
FX取引は、平日であれば24時間いつでも可能です。
これは、FX取引の舞台である世界中の為替市場が異なる時間帯に開いているためです。主要な市場は、東京、ロンドン、ニューヨークがあり、これらが開いている時間帯に相場は活発に動きます。特に、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯(日本時間で21時頃から翌朝2時頃)は、取引が活発で大きな値動きが期待できます。
ただし、週末やクリスマス、元日は取引ができないので、計画的に取引することが必要です。
会社員や主婦でもFX取引は可能です。平日は24時間取引できるため、仕事や家事の合間に取引を行うことができます。特に夜間のニューヨーク市場が開いている時間帯は、日中に働く人にとっても取引しやすい時間帯です。
また、スマートフォンを使って簡単に取引ができるため、外出中や隙間時間でも市場の動きをチェックして取引を行うことができます。
パソコンが苦手な方でもFXで利益を得ることは可能です。しかし、パソコン操作に不安がある状態での取引は、思った通りの注文が行えない可能性が高い上、突発的な価格変動に対応できず、リスクが大きいといえます。
多くのFX会社では、初心者向けにわかりやすいパソコン用の取引ページや、スマートフォン用の取引アプリが提供されており、操作は比較的簡単です。とはいえ、自分で十分に操作を理解したうえで取引を始めることが大切です。
FX取引で得た利益には、税金が発生します。
FXで得た利益は「雑所得」として課税対象となり、年間の利益が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。FXの税率は一律20.315%(所得税15.315%+住民税5%)となっており、他の所得と合算せずに申告分離課税が適用されます。
例えば、年間で100万円の利益を得た場合、その20.315%である20万3,150円を税金として納める必要があります。一方、1年間を通じて損失が出た場合は税金がかかりません。さらに、翌年以降3年間にわたって損失を繰り越して利益と相殺できる「損失繰越控除」も利用できます。
詳しくはお近くの税務署でご確認ください。
本記事では、FX初心者のためにFXに関する基礎知識を幅広く解説しました。FXは誰でも簡単に始められる投資ですが、仕組みやリスクについてしっかり理解しておかないと思わぬ損失を抱える可能性もあります。まずはリスクを抑えた少額での取引からスタートするのがおすすめです。
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この記事を監修した人
SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人