FXでファンダメンタルズ分析に必要な情報源は?おすすめの入手先などご紹介 | SBI FXトレード

FXでファンダメンタルズ分析に必要な情報源は?おすすめの入手先などご紹介

FX初心者ガイド

UPDATE 2025.06.24
POST 2025.06.24

FXでファンダメンタルズ分析に必要な情報源は?おすすめの入手先などご紹介

1. FXの相場に影響を与えるファンダメンタルズ

ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は、中長期のFX相場において大きな影響を与えます。ファンダメンタルズを活用したファンダメンタルズ分析を学んでおくことで、中長期のトレードで利益を出しやすくなるでしょう。まずは、ファンダメンタルズ分析の基礎知識を学び、理解を深めてみて下さい。中長期トレードを行う際に役立つでしょう。

1-1. ファンダメンタルズ分析とは?

ファンダメンタルズ分析とは、国の経済状況や金融政策などを参考にトレードを行うための分析方法です。ファンダメンタルズは「経済の基礎的条件」という意味で、国の経済成長率や物価上昇率、財政収支など多くの要素があります。

また、経済指標の内容も重要なファンダメンタルズ分析の対象です。経済指標は国の経済に関する成績表であり、その内容次第で金融政策が変更されることがあります。日本でいえば日銀の金融政策決定会合、アメリカでいえばFOMC(連邦公開市場委員会)が、金融政策を決定し、その後の金融政策を占う重要イベントといえるでしょう。

その他、要人発言も注目すべき要素です。発言の内容次第で相場が動く可能性があるためです。要人発言や金融政策の内容次第で、中長期的に大きなトレンドが発生する可能性があるため、中長期トレードにおいてファンダメンタルズ分析は重要だといえるでしょう。

1-2. 比較されるテクニカル分析との違い

FXの分析方法は大きく分けて「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2つです。両者の大きな違いは「参考元」です。ファンダメンタルズ分析は主に経済状況に関するデータを参考にし、テクニカル分析は主にチャート上のローソク足のチャートパターンやテクニカル指標などを参考にします。両者の特徴は以下の通りです。

  • ファンダメンタルズ分析:
  • 国の経済状況や金融政策などのデータから、将来のトレンドを予測する中長期トレードに適しています。織り込み済み(あらかじめ結果が予想されコンセンサスとなっている状態)である場合や、結果が出る前に市場でポジションが傾いている場合は、短期トレードにも利用できるケースがあります。

  • テクニカル分析:
  • 過去の価格変動やチャートパターン、テクニカル指標を活用することで短期から長期まで予測しやすいです。ただし、過去のデータに基づいているため、突発的なニュースや要人発言には対応しにくいという弱点もあります。

このように、両者の分析方法は一長一短であり、優劣がある訳ではありません。特徴が異なるため、トレードスタイルに合わせて使い分けることが大切です。

2. ファンダメンタルズ分析に必要な情報

ファンダメンタルズ分析に必要な情報には、主に「経済指標」「財政政策」「金融政策」「要人発言」「地政学的リスク」の5つの要素があります。これらの要素は相場に大きな影響を与える可能性があるため、ファンダメンタルズ分析を行う際は、覚えておくべきでしょう。ファンダメンタルズ分析の際に、活用してみて下さい。

2-1. 経済指標

経済指標は国の経済状況を示すデータであり、ファンダメンタルズ分析において重要な要素です。各国の雇用者数や失業率、インフレ率などが注目されています。特に注目すべき経済指標は以下の通りです。

経済指標 概要
米国雇用統計 毎月第1金曜日に発表される経済指標。アメリカの経済状況を反映する失業率や非農業部門雇用者数などが発表され、世界中の市場に大きな影響を与える。
米消費者物価指数(CPI) 毎月15日前後に発表される経済指標。アメリカの消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す。特に変動の激しいエネルギーと食品を除いた「コアCPI」が注目される。
米小売売上高 対象月の翌月第2週ごろに発表される経済指標。消費者が実際に支出した金額を示し、個人消費の動向や景気判断の材料となる。
ISM製造業景気指数 毎月第1営業日に発表される経済指標。300社以上の製造業を対象に各企業の受注や生産状況、価格などの項目についてアンケートを実施する。アメリカの景気先行指標として注目されている。

経済指標の発表前後は相場が大きく変動することが多々あるため、トレードには細心の注意が必要です。

2-2. 財政政策

財政政策は、FXのファンダメンタルズ分析において重要な要素の1つです。財政政策とは、政府が公共支出や税金などを通じて経済をコントロールし、景気・雇用の安定や経済成長を目的とする政策です。税制政策には景気を良くする効果もあれば、過熱した景気を抑える効果もあります。

財政政策を行う手段としては、主に「増税・減税」「公共支出の増減」の2つがあります。減税や増税を行うことで、消費を促したり抑えたりできます。結果的に景気浮揚や物価上昇を防ぐといった効果が期待できるでしょう。また、公共支出の増減をコントロールすることで、不景気時の雇用創出を後押ししたり、好景気時の経済を安定化させたりできます。

財政政策の内容により、経済が上向く場合は国の通貨が買われ価値が上昇し、経済が落ち込む場合は通貨が売られ価値が下落することが予測されます。

2-3. 金融政策

ファンダメンタルズ分析の重要な要素の1つに、金融政策も含まれます。金融政策は、各国の中央銀行が金利や通貨の供給量などをコントロールし、経済を安定化させるための政策です。特に、金利のコントロールは経済に大きな影響を与えます。

中央銀行が金利を引き上げると融資を受けにくくなり、経済が低迷する可能性があります。逆に、金利を引き下げると融資を受けやすくなり、経済が回復する傾向にあります。また、金利の引き上げ・引き下げはFXトレーダーにとっても、売買の判断材料として重要です。

金利の高い通貨を買い、金利の低い通貨を売る(例:米ドルを買い日本円を売る)ことで「スワップポイント(金利差による利益)」が得られます。スワップポイントは原則、毎日付与されるため、金利が高い通貨ほど利益が多くなる仕組みです。中長期トレードを行う際は、より大きな利益を狙いやすいでしょう。

2-4. 要人発言

要人発言はファンダメンタルズ分析において、重要な要素です。要人発言で注目すべき人物は以下の通りです。

  • FRB(米連邦準備制度理事会)議長・副議長・理事、財務長官、地区連銀総裁など
  • ECB(欧州中央銀行)総裁・副総裁、理事会メンバーなど
  • BOE(イングランド銀行)総裁、MPC(金融政策委員会)メンバーなど
  • BOJ(日本銀行)総裁・副総裁・政策委員、財務大臣など
  • IMF(国際通貨基金)やOECD(経済協力開発機構)のトップ
  • 各国政府高官や財務大臣
  • G7やG20の首脳

特に、各国の中央銀行の重要人物や財務大臣などの発言は、金融政策の変更や為替介入実施のヒントになる可能性があります。内容次第では、トレンドの転換や強いトレンドの発生につながることがあるため、要人発言は注目しておきましょう。

2-5. 地政学リスク

地政学リスクも、ファンダメンタルズ分析において、忘れてはいけない重要な要素の1つです。地政学リスクとは、ある特定の国、地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まり、あるいは災害などの影響によりその国、地域あるいは世界経済の先行きが不透明になるリスクを指します。地政学リスクが発生した場合は、政治的・経済的に不安定になることを考慮する必要があります。

投資家は、リスク回避のために安全資産として、「米ドル」「日本円」「スイスフラン」などを買う傾向にあります。安全資産として買われる通貨は上昇しやすくなり、地政学リスクが発生した国の通貨は下落しやすくなるでしょう。

地政学リスクが長期化する場合、強いトレンドが形成されることが考えられ、中長期トレードを行う際の重要な判断材料になります。ファンダメンタルズ分析を行う際は、日々のニュースをチェックしながら地政学リスクにアンテナを張っておきましょう。

3. ファンダメンタルズ分析の情報源の入手のコツ

ファンダメンタルズ分析に必要な情報を入手する際のコツは、主に2つあります。1つ目は「現時点での為替相場の焦点を探ること」、2つ目は「予測を立てて実践し、結果を検証すること」です。得られる情報は、活用方法次第では利益につながらない可能性があります。ファンダメンタルズ分析の情報入手のコツを意識して、トレードに活かしていきましょう。

3-1. 為替市場の現在の焦点は何か探る

1つ目のコツは、「現時点での為替相場の焦点を探ること」です。ファンダメンタルズ分析を行う際は、市場参加者が何に注目しているかを知ることで、相場の動きやトレンドを掴みやすくなります。注目する内容としては、「経済指標」「財政政策」「金融政策」「要人発言」「地政学リスク」が挙げられます。現時点で何が注目されているかを確認して下さい。

例えば、日銀総裁による金融政策の変更に関する発言があれば、市場参加者は金利の動向に注目します。発言時から金融政策の変更結果が出るまでは、不安定な動きが続くでしょう。発言通りに金融政策が変更されれば、注目度の高さから大きなトレンドが発生する可能性があります。変更されなければ大きな動きにはならない、もしくは失望売りにつながる可能性があります。

このように、現状で何が注目されているのかという焦点を知ることで、相場の未来を予測したトレードが行いやすくなるでしょう。

3-2. 予測を立てて結果を検証する

ファンダメンタルズ分析では、予測を立てて結果を検証していくことが重要です。まずは、直近の経済指標や各国の金融政策の動向、地政学リスクなどの情報を手に入れて、相場の流れを予測します。予測に基づいたトレードを実践し、結果が出た時点で検証していきましょう。

事前の予測とトレード後の結果に対して、「何が正しかったのか、何が間違っていたのか」を洗い出して検証することで、次のトレードに活かすことができます。ビジネスの場面においては「PDCAサイクル(計画・実行・検証・改善)」が重要とされており、FXにおいても良い結果を出していくためには必要だといえるでしょう。

このように、PDCAサイクルを繰り返すことで、ファンダメンタルズ分析やトレードの質が上がっていきます。常に慢心することなく、トレードにおけるPDCAサイクルを繰り返していきましょう。

4. ファンダメンタルズ分析の情報源の入手方法

ファンダメンタルズ分析で重要な情報源には、主に「経済専門サイト」と「その他の情報源」の2つがあります。ファンダメンタルズ分析において、情報源を確保しておくことは重要です。今回は2つの情報源の入手方法と、それぞれの入手先を紹介します。各情報源をブックマークしておき、常にチェックする癖を付けておきましょう。

4-1. 経済専門サイト

1つ目の情報源の入手方法は、「経済専門サイト」を活用することです。今回は、大手の「日本経済新聞」「REUTERS(ロイター)」「Bloomberg(ブルームバーグ)」「Investing.com(インベスティングドットコム)」の4つを紹介します。大手の経済専門サイトは、情報の鮮度や信頼性が高いことにより世界中のトレーダーが注目しているので、ブックマークして定期的にチェックするようにしましょう。

4-1-1. 日本経済新聞

日本経済新聞は、世界的にも知られている日本の経済専門サイトです。経済・金融・ビジネスなどのニュースを幅広く取り扱っており、日本だけでなく国際的な経済ニュースを把握するのにも有効です。また、情報の信頼性も高いため人気があります。

日本経済新聞を見ることで、国内のタイムリーな経済状況や、国際ニュースを把握できるようになり、経済に関する見識が広がるでしょう。その他、専門家による経済指標の予測や解説が見られることも魅力です。金融政策や為替介入などのニュースから、トレードの戦略が立てやすいというメリットもあります。

ただし、会員登録しないと記事の全文を読めないため、必要に応じて会員登録することを検討してみましょう。

4-1-2. REUTERS(ロイター)

ロイターは、カナダのトロントに本社を置く「トムソン・ロイター」が運営している日本語対応の経済専門サイトです。世界中の最新の金融・経済ニュースをリアルタイムに見ることができ、情報の鮮度が高いことで知られています。中央銀行の発言や政策変更、経済指標、各種経済データなどを迅速に配信してくれるのが強みです。

ロイターは、ロイター・ニュース・エージェンシーの本部であるロンドンを中心に世界中に多くの通信網を持っているため、幅広く信頼性の高い情報を提供しています。さらに、専門家の見解や分析も見ることができ、トレード戦略を構築するのにも役立つでしょう。

世界中の経済・金融ニュースを把握することで、相場への影響を予測できるだけでなく、グローバルな視点を持つことも可能です。プロの為替ディーラーも一目置いているサイトなので、ファンダメンタルズ分析に役立つでしょう。

4-1-3. Bloomberg(ブルームバーグ)

ブルームバーグは、ニューヨークのマンハッタンに本社を置く日本語対応の経済専門サイトです。世界中の金融ニュースの提供や、市場データの分析に特化しており、FXトレーダーにとって欠かせない情報源です。各国の金融政策や経済指標などのニュースがリアルタイムで配信され、情報の鮮度が高いのも特徴です。

また、プロの為替ディーラーや金融機関なども利用しているため、情報の信頼性が高いことは強みです。金融市場に特化した経済専門サイトであることや信頼性の高さから、ブルームバーグのニュースがきっかけで相場が動くこともあります。

ファンダメンタルズ分析を行う場合は、ブルームバーグも情報源として活用することで、トレードの精度が上がる可能性があるでしょう。

4-1-4. Investing.com(インベスティングドットコム)

インベスティングドットコムは、イギリス領ヴァージン諸島に登録されていますが、主要オフィスをイスラエルのテルアビブに置く「Fusion Media Ltd.」が運営している日本語対応の経済専門サイトです。最大の特徴は、リアルタイムの経済ニュースからFXリアルタイムチャート・経済指標カレンダーなどの必要な情報が1つのサイトで得られる点にあります。

また、FXにも影響を及ぼす株価指数や先物などの動向も確認できるため、総合的なファンダメンタルズ分析を行うのに適しています。FXリアルタイムチャートではテクニカル分析ツールも使用でき、経済ニュースを元に迅速な分析をすることが可能です。

そのほか、コメント機能によるトレーダー同士の意見交換や、ニュースのアラート機能などがあります。情報から便利な機能まで兼ね備えているインベスティングドットコムの活用は、ファンダメンタルズ分析においても有効です。

4-2. その他の情報源

FXの情報源は経済専門サイトだけでなく、「メディア」「要人のSNS」「FX会社のサイトやアプリ」「FX関連のSNS」からも入手できます。FXを始めたばかりの初心者で経済専門サイトを見ることに慣れていない場合は、紹介する情報源を確認しながら、少しずつ情報収集に慣れていくのも良いでしょう。それぞれの情報源の特徴を解説するので、ぜひ参考にしてみて下さい。

4-2-1. メディア

各種メディアもFXの情報源として活用できます。メディアにはテレビのニュース番組、新聞、インターネットニュースなどがあり、為替相場や株価の動向、金融政策、各国の地政学リスクなどの情報が手軽に入手できます。

ポイントは、毎日少しずつでもメディアからニュースを見る癖を付けることです。自分にとってテレビを見る時間帯やスキマ時間などに、見やすいメディアを選択することで、ニュースを見る習慣がつきやすくなります。ニュースを見る習慣がつくことで、経済や金融などの情報に対してアンテナが張れるようになるでしょう。

また、経済や金融などのニュースを見ることに慣れると、内容が理解できるようになり、相場の流れが予測しやすくなります。メディアという情報源も活用してみて下さい。

4-2-2. 要人が所有するSNS

要人が発信しているSNSにも注目して見ると良いでしょう。特に、注目すべきは中央銀行のトップ・幹部、各国政府高官、財務大臣、大統領、首脳などです。経済・財政・金融に対して影響力の強い要人は、SNSでの発言だけでも相場を動かせる力を持っています。要人発言によって相場が動いた例は、以下の通りです。

  • トランプ大統領:米中貿易摩擦やドル高批判に関する発言→米ドル安
  • エルドアン大統領:金利引き下げに関する発言→トルコリラ安

特にX(旧:Twitter)、そして最近はトランプ氏が2022年に立ち上げた「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ」が運営するTruth Socialが注目されています。上記の例では、これらSNSへの投稿がきっかけで相場が動きました。各種SNSで注目すべき要人のアカウントを探して、日々の発信をチェックし、その発言内容に注目してみて下さい。

4-2-3. FX会社のサイト・アプリや通知

FX会社のサイトやアプリによる通知も重要な情報源です。FX会社は、口座開設できるだけでなく、以下のようなトレードに役立つ情報やツールも提供しています。

  • 経済指標の発表日時が分かる「経済指標カレンダー」
  • スワップポイントが分かる「スワップポイントカレンダー」
  • 世界の経済状況が分かる「ニュース配信(MarketWin24、FXi24、Dow Jones、REUTERSなど)」
  • 経済指標やニュースなどを届けてくれる「メルマガ配信サービス」
  • FXトレードに役立つ「コラム」
  • 気になる価格やボラティリティ変動などをアラートで知らせてくれる「スマホアプリ」

このように、FX会社はトレードに役立つ情報やツールが充実しています。FX会社によって提供している情報やツールが異なるため、自分で見比べた上で、使いやすいFX会社を選択してみて下さい。

4-2-4. FX関連情報を発信しているSNS

FX関連の情報を発信しているSNSにも注目してみて下さい。SNSには、Xといった文字ベースのものから、YouTubeのような動画ベースのものまであります。即効性を求めるのであれば、文字ベースで気軽に投稿できるSNSの活用が良いでしょう。特に、海外の情報を収集する際に重宝します。

動画ベースでの情報収集は、視覚と聴覚から情報が得られるため、FXについて学びたい時に活用しやすいでしょう。プロのトレード手法から専門家の解説まで多種多様なものがあり、学びたい情報を選択して無料で見られるのが魅力です。

FX会社のSNSにも注目してみましょう。たとえば、SBI FXトレードでは、YouTubeでプロのトレード手法や最新の経済情報などが学べる動画を公開しています。また、SBIリクイディティ・マーケットでは、Xにて為替関連のニュースを配信しているため、情報源として参考にしてみて下さい。

5. ファンダメンタルズ分析で気をつける点

ファンダメンタルズ分析で気を付けるべき点は、主に3つあります。

  • テクニカル分析と合わせてトレードする
  • 日常的に情報収集する
  • 取引のタイミングの見極めが難しい

ファンダメンタルズ分析は、中長期トレードに有効な方法であることを念頭に置きつつ、これら3つの点を意識して活用して下さい。

5-1. テクニカル分析と合わせてトレードする

ファンダメンタルズ分析を活用する際は、テクニカル分析と併用してトレードするのがポイントです。ファンダメンタルズ分析とは、経済指標や中央銀行の金融政策、地政学リスクなど、相場が動く根本的な要因を分析する手法です。根本的な要因は長期化することが多く、中長期的な相場の流れを見極めるのに適しています。そのため、短期のトレードには向いていません。

一方でテクニカル分析は、チャートや過去の価格などのデータをもとに、短期の反転やトレンドを狙うのに適しています。テクニカル分析でよく活用されるインジケーターには、移動平均線、ボリンジャーバンド、MACD、ストキャスティクス、RSIなどがあります。中長期でも活用可能なインジケーターもありますが、基本的には短期トレードに役立ちます。

両者をバランス良く組み合わせることで、短期から長期まで幅広いトレードが行えるでしょう。ファンダメンタルズ分析で長期のトレンドを把握しつつ、具体的な売買タイミングはテクニカル分析で判断することで、より精度の高いトレードが実現できます。

5-2. 日常的に情報収集をする

ファンダメンタルズ分析を活用する際は、日常的に情報収集することが大切です。為替相場は経済指標や金融政策、地政学リスクなど多くの要因の影響を受けます。定期的な情報収集を怠ってしまうと、相場が変動する要因を見逃してしまうでしょう。

結果的に機会損失となったり、間違ったタイミングで売買して損失を出してしまったりする可能性があります。特に、各国の経済指標や中央銀行の政策決定は、相場に大きな影響を与えることが多いです。これらの情報は、経済指標カレンダーや配信されるニュースなどを事前に確認して把握できます。

そのほか、ニュースやSNSなどを通じての要人発言や突発的な地政学リスクにも注目しましょう。FX会社やアプリなどのニュース配信サービスを活用すれば、突発的なニュースでも手軽に入手できます。日常的に情報収集し続けることが、ファンダメンタルズ分析を有効活用するためのコツです。

5-3. 取引のタイミングの見極めが難しい

ファンダメンタルズ分析を活用する際は、取引のタイミングの見極めが難しいことを知っておきましょう。ファンダメンタルズ分析は、経済指標や金融政策などの要因から相場の大きな流れを予測できます。市場全体の動きを把握するのには適していますが、具体的な取引のタイミングを見極めるには限界があります。

たとえば、要人の発言から相場が動いたとしても、確定的な情報ではない限り、不安定な相場が続きます。また、金融政策の変更が事前に織り込まれている場合、直後に大きな変動がなくても、時間を置いて反応する可能性も考えられます。

このように、ファンダメンタルズ分析は相場の大きな流れを予測できるものの、具体的な取引のタイミングを見極めるのが難しいといえます。そのため、活用する際はテクニカル分析も併用して、トレードの精度を上げることが重要です。

6. まとめ ファンダメンタルズの情報源を上手に利用してFX分析の精度をあげよう

ファンダメンタルズ分析は、経済指標や金融政策、地政学リスクなどの相場が変動する根本的な要因を分析する手法です。ファンダメンタルズ分析を活用するには、信頼性が高く鮮度の高い情報源を知っておく必要があります。経済専門サイトやメディア、SNS、FX会社などを活用して、トレードに役立ててみて下さい。

また、ファンダメンタルズ分析を行う際は、テクニカル分析と組み合わせること、日常的に情報収集すること、取引タイミングの見極めが難しい点に注意することが重要です。これらの点を意識しながら、継続的に情報を収集し、分析の質を向上させていきましょう。

SBI FXトレードは、ファンダメンタルズ分析に必要な情報(経済指標カレンダーやマーケット情報、最新のニュースなど)を入手するのに適したサービスを提供しています。また、YouTubeでもプロのトレーダーの手法やニュース解説など有益な情報を配信しているため、SBI FXトレードの活用を検討してみて下さい。

SBI FXトレードは業界トップクラスとなる「34種類」の通貨ペアがあり、1通貨単位から取引できるため、非常に少ない資金からFX取引が可能です。また、スプレッドは業界最狭基準となっており、利益を上げやすい環境が整っているため、初心者の方にも安心してご利用いただけます。

まずはSBI FXトレードで口座を開設し、FX取引を始めてみましょう。

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この記事を監修した人

SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人

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