FXでなぜ負ける?原因と勝てるコツを解説 | SBI FXトレード

FXでなぜ負ける?原因と勝てるコツを解説

FX初心者ガイド

UPDATE 2025.06.24
POST 2025.06.24

FXでなぜ負ける?原因と勝てるコツを解説

1. FXでなぜ負ける?9割負けているは本当か

「FXトレーダーの9割は負けている」という話は、明確なデータや公的な統計がないことから正しいとは限りません。金融先物取引業協会が発表した「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査〜調査結果報告書〜」によれば、全体で約6割の方が利益を残していることが分かります。

FXトレーダー1,000人に対して意識調査を行った結果、「純利益が20万円未満」の層から「純利益が100万円以上」の層は、全体で約6割です。一方で「0円または損失額が-20万円未満」から「損失額が-100万円以上」の層は、全体で約4割となっています。

このようなデータがあることから、実際には「FXトレーダーの9割は負けている」という話は正しくありません。ただし、FXの世界はプロでも負けることがあります。そのため、負けないためにどうすべきかを勉強して対策していくことが大切です。

2. FXで負ける4つの特徴

FXで負けるトレーダーには、主に4つの特徴があります。

  • 初心者なのに大きい利益を狙うこと
  • 知識不足で勘に頼ること
  • 人の意見だけ聞いていること
  • 勝った経験を優先し、リスク管理しない

それぞれの特徴に自分が当てはまっていないかを確認しながら、理解を深めてみて下さい。

2-1. 初心者なのに大きい利益を狙う

1つ目は「初心者なのに大きい利益を狙う」ことです。大きな利益を狙うということは、その裏に大きな損失のリスクも潜んでいます。特に初心者の場合は、このような背後にあるリスクへの理解が低いといえるでしょう。

また、大きな利益を期待するあまり冷静な判断を欠いてしまうことも考えられ、自己資金に比して無謀な取引を行ってしまいがちです。そもそも知識も経験も乏しい初心者は取引の精度が低いため、負ける可能性が高いと言えるでしょう。大きな利益を狙ったとしても、逆に大きな損失を出すことがあることを理解しておく必要があります。

2-2. 知識不足で勘に頼る

2つ目は「知識不足で勘に頼る」ことです。FXは勘に頼るのではなく、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを駆使して取引しなければ勝てません。特に初心者は相場の流れを理解しないまま、単純に「上がりそう・下がりそう」という勘に頼りがちです。

ビギナーズラックで一時的に勝てることはあっても、長期的に見れば勝てる可能性は低いと言えるでしょう。何となくで勝ち続けられるほどFXは甘くありません。ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析に基づいた情報を、実際の取引で活かせるようになってこそ、勝てるようになります。

2-3. 人の意見だけ聞いている

3つ目は「人の意見だけ聞いている」ことです。人の戦略や手法ばかりを頼るようになると、自分なりに手法の確立をしたり日々の情報収集をしたりする努力をしなくなります。FXで勝つためには、自分自身の分析力や判断力が不可欠です。

また、FXで勝つための戦略や手法は人それぞれです。同じ戦略や手法でも、取引する環境や相場の状況次第では勝ち負けの結果は異なる可能性があります。他人の意見を聞いて良い部分を取り入れることは必要ですが、自分で分析せず他人の戦略や手法ばかりに依存するのは危険だと言えるでしょう。

2-4. 勝った経験を優先し、リスク管理をしない

4つ目は「勝った経験を優先し、リスク管理をしない」ことです。初心者がリスク管理をせずに取引し、たまたま大きな利益を得る、それを成功体験だと勘違いをしてしまうことがあります。

リスク管理をせずに、たまたま勝った取引は成功体験とは言えません。自分なりにファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を行い、リスク管理をした上で利益を得られたのであれば、それは成功体験と言えるでしょう。リスク管理をしないまま取引していると、予期しない損失で一気に資金を失う危険があることを覚えておいて下さい。

3. FXでなぜ勝てない?負ける理由

FXで負ける理由は、主に6つあります。

  • 適切に損切りできていない
  • 自己資金に見合わない取引をする
  • 自分の取引ルールを決めていない
  • 感情に左右されている
  • ポジポジ病に陥っている
  • 勝つことに固執している

これらの理由に当てはまるのであれば、すぐに改善する必要があります。負けている理由が分かれば、負けないための対策を講じることができるため、ぜひ理解しておいて下さい。

3-1. 適切に損切りできていない

FXで負ける大きな理由は、適切な損切りができていないことです。損切りとは、予測とは異なる変動で損失が発生した場合に、保有するポジション(建玉)を決済することです。評価損失が発生した際に「いつか戻るだろう」「損を確定させたくない」といった心理が働くと、損失が大きくなるまでポジションを決済しなくなる傾向にあります。

また、初心者にありがちな失敗として「損切り貧乏」もあります。リスクを過度に恐れるあまり焦って損切りを繰り返し、結果として損失が増えるパターンです。損切りをきちんと行っているつもりでも、利益と損失のバランスが取れていなければ負けてしまいます。

利益と損失のバランスを考慮して、適切な損切りを行うことは必須だといえます。なお、スワップポイント狙いで長期トレードをする場合は、損切りの重要度が低くなることを覚えておきましょう。

3-2. 自己資金に見合わない取引をする

投資の鉄則として余裕資金での取引ということがあります。FXの場合は25倍のレバレッジをかけられるため、10万円の証拠金を入金すると最大250万円分の取引が可能です。米ドル/円の場合、例えば1ドル150円の時にぎりぎりまで買うと16,660米ドルくらいになります。そうすると相場が1円下がると単純計算で16,660円の損となり、証拠金は83,340円に減り17%近くの損が出たことになります。

もしそのまま相場が円高方向に進むと損切りしなければならず、最悪ロスカットされてしまいます。数日で証拠金の半分を失うことにもなりかねません。自己計算し、レバレッジを5倍ほどにとどまるように取引をすれば、同じような相場展開だとしても損失は限定でき、ロスカットされることもないでしょう。入金した証拠金をすべて取引するのではなく、余裕を持った数量で取引することを心がけましょう。

3-3. 自分の取引ルールを決めていない

自分なりの明確な取引ルールを決めずに取引を行うことも、負ける理由の1つです。精度の高い取引をするには、自分なりの売買タイミングや利確(利益確定)・損切りポイントなどの明確な取引ルールの設定が必要になります。

自分の取引ルールがなければ、感情や感覚に頼った取引になりがちです。例えば、「1日で3回連続負けたら翌日まで取引しない」という取引ルールを設けることで、冷静さを保ち、損失の拡大を防ぐことができます。

取引ルールを破り、冷静さを失った状態で取引を行うと、感情や感覚に頼ってしまい、負ける可能性が高くなります。運良く勝てたとしても、それは根拠のない取引であり、経験値にはなりません。自分の取引ルールを決めて守る習慣をつけなければ、FXで勝つことは難しいでしょう。

3-4. 感情に左右されている

負ける理由として挙げられるのが、感情的になって取引を行うことです。感情的になりやすいと、思い通りの結果にならなかった時に冷静さを失いやすくなります。逆に、思い通りの結果が続いた際は、気持ちが大きくなり、リスクの高い取引に手を出しがちです。結果的に大きな損失を出してしまう可能性があります。

FXで冷静さを保つことは、取引の精度を高めたり、リスクを限定したりするのに重要な要素です。大前提として、相場の変動を完璧に予測することはプロでも不可能であり、思い通りの結果にならないことは多々あります。相場は「自分でコントロールできない」ということを念頭に置き、感情に左右されない取引をすることが勝ちに近づくポイントです。

もし自分が感情的になっていると感じた場合は、落ち着くまで相場から離れてみましょう。時間を置くことで、冷静さを取り戻せるようになります。

3-5. ポジポジ病に陥っている

FXで「ポジポジ病」に陥ると、負ける可能性が高くなります。ポジポジ病とは、常にポジションを持っていないと不安になってしまう心理状態のことです。ポジポジ病に陥ると、自分の取引ルールや相場の状況を無視して何度も不必要な取引をしてしまうため、取引の精度が落ちて損失が増えてしまいます。

FXは相場の状況を見極めて適切なタイミングで取引しなければ、勝つことが難しくなります。また、ポジポジ病に陥ることで、常にポジションを持っていなければ不安になるため、損切りができなくなるリスクもあるでしょう。

結果的に損失を放置する癖が付いてしまい、相場が大きく変動した際に運用資金を一気に失ってしまう可能性があります。常にポジションを持たなくてもチャンスはいつでもあるため、焦らず、適切な売買タイミングを待ってから取引することが大切です。

3-6. 勝つことに固執している

負ける理由として考えられるのが、勝つことに固執していることです。多くのトレーダーは、負けた時に損失を取り返そうとして焦り、無謀な取引をしようとします。結果的に、損失を大きくしてしまうことが少なくありません。特に初心者は、「次は勝てる」という根拠のない自信と感情が芽生えやすく、リスクを軽視して取引する傾向にあります。

FXでは、たとえ勝率が低くても、損小利大を徹底すればトータルで利益を出すことは可能です。例えば、10回行った取引の勝率が30%だったとしましょう。勝率だけで見れば負けていると感じてしまいます。しかし、負けた取引7回分の損失よりも、勝った取引3回分の利益が多ければ、トータルで勝っていることになります。

勝つことばかりに固執すると冷静さを失い、自暴自棄な取引になってしまいがちです。負けることがあっても、トータルで勝てるような取引をするようにしましょう。

4. FXで負けるから勝てるにするコツ

FXで負けている状態から勝てるようになるコツは、主に4つです。

  • 損切りを恐れない
  • 取引のマイルールを決める
  • 分析方法や手法の見直しをする
  • 資金管理をする

FXで負けているトレーダーにとっては、これらを実践することで勝てるようになるチャンスが広がるといえるでしょう。ぜひ意識して実践してみて下さい。

4-1. 損切りを恐れない

FXで勝てるようになる必須のコツは、損切りを恐れないことです。特に初心者は「損を確定させたくない」という心理状態になり、現実のリスクから目を背けてしまうことがあります。しかし、損切りは損失を最小限に抑えるための重要な手段です。

FXの相場は経済状況や金融政策、地政学リスクなどの影響を受けるため、トレーダーが相場をコントロールすることは困難です。だからこそ、損失を損切りでコントロールしなければ、予想外の変動により運用資金を一気に失ってしまう可能性があります。

また、損切りを恐れずに行うことで、次のチャンスに備えることができます。損切りを行わずにポジションを持ったままでは、次のチャンスが生まれた時に、積極的な取引が行いにくいでしょう。ポジションを増やす場合、余裕資金が少なくなることでリスクも高くなってしまいます。リスクを限定して次のチャンスを掴むためにも、損切りは恐れずに行いましょう。

4-2. 取引のマイルールを決める

FXで勝つために必須ともいえるのが、自分なりの取引ルールを決めて守ることです。相場は常に変動しており、感覚や感情に頼った取引では安定して勝ち続けることが難しいといえます。そのため、自分の取引ルールを決めて、守りながら取引することが大切です。

取引ルールは「売買タイミング、利確・損切りの設定、取引回数・時間の制限」などについて決めていきます。取引ルールの例は、以下の通りです。

  • 移動平均線をローソク足が上抜けしたら買い、下抜けしたら売り
  • RSI(相対力指数)が70%以上なら売り、30%以下なら買い
  • 1取引の損失を運用資金の5%、利益を10%に設定する
  • 1日の取引回数を3回までにする
  • 流動性が高い時間帯(日本時間15時~深夜2時)のみ取引する
  • 経済指標発表前後は取引しない など

このように自分で設定した取引ルールを守っていくことで、感覚や感情に流されずに取引できます。

4-3. 分析方法や手法の見直しをする

FXで安定して勝つためには、定期的に自分の分析方法や手法を見直すことが不可欠です。相場は常に変化しているため、特定の分析方法や手法が長期間に渡り通用するわけではありません。例えば、トレンド相場で有効だった順張り戦略が、レンジ相場では機能しなくなることがあります。

そのため、自分の取引を記録しておくと良いでしょう。使用したインジケーターや売買タイミング、利確・損切りポイントなどを分析します。利益が出ている時は、現時点で自分の分析方法や手法が有効だといえるでしょう。しかし、損失が連続している時や相場の状況が変化した時などは、改めて分析方法や手法を見直して下さい。

相場が変化しているのに、今までの分析方法や手法に固執すると大きな損失につながる可能性があります。取引の結果や相場の状況に合わせて、適切な分析方法や手法を選択できる柔軟さが大切です。

4-4. 資金管理をする

FXの取引で勝つためには、資金管理が非常に重要です。資金管理を適切に行うことで、長期的に取引を続けられるようになります。例えば、1回の取引で高いレバレッジをかけたり、損切りポイントを普段よりも大きく許容したりするとリスクが大きくなり、運用資金が一気に減ってしまう可能性があるでしょう。

運用資金に対してギリギリのポジションを持たず、1回の取引で失っても良い金額を決めて、損失を抑えることが資金管理の基本です。また、勝った時は利益を減らさないように守り、負けた時は冷静に次の取引に向けて準備しましょう。資金管理を怠って運用資金が尽きてしまうと、取引自体が行えなくなってしまいます。

どんなに優れた手法を確立していても、永遠に勝ち続けることは不可能です。少しでも長く相場で生き残れるように、分析方法や手法の確立だけではなく、資金管理も徹底してリスクを抑えていきましょう。

5. FXで負けた場合の対策

FXで負けた原因に応じた対策を3つ紹介します。

  • 損切りの場合|逆指値注文・OCO注文を利用する
  • ポジポジ病の場合|スプレッドを意識する
  • 証拠金ギリギリで取引している場合|取引数量を少なくして慣れる

FXで勝てる分析方法や手法が確立されていないうちは、負けることが多々あります。負けた時は、状況に応じた対策を行うことで勝てる可能性が高くなるでしょう。ぜひ参考にしてみて下さい。

5-1. 損切りの場合|逆指値注文・OCO注文を利用する

損切りを手動で行っていて負けている場合の対策は、逆指値注文やOCO注文で損切りを自動化させることです。逆指値注文は、ポジションを持っている時に、あらかじめ設定した価格に達すると自動的に損切りを行います。感情に左右されない損切りが可能です。

OCO注文は、ポジションを持っている時に、あらかじめ設定した利確価格と損切り価格のどちらかに達したとき、自動的に一方を実行し、もう一方の注文をキャンセルする便利な仕組みです。感情に左右されることなく、利益と損失の管理が行えます。

特に、相場が不安定で変動の予測が難しい時や、忙しくて相場を見られない時などに活用すると効果的です。 手動で損切りを行っていて負けている場合は、逆指値注文やOCO注文を有効活用してみて下さい。

5-2. ポジポジ病の場合|スプレッドを意識する

ポジポジ病に陥っている場合の対策は、スプレッド(売りと買いの価格差=取引コスト)を意識することです。ポジポジ病による無計画な取引を繰り返すことで、スプレッドが負担になり、利益を圧迫することが考えられます。

例えば、多くのFX会社で採用されている米ドル/円のスプレッドは、0.2銭(2025年6月時点)です。米ドル/円を1万通貨で取引する場合は、「0.2銭 × 1万通貨=20円」のスプレッドが発生します。10万通貨であれば200円、100万通貨であれば2,000円です。

つまり、ポジポジ病によって取引を行うほど、スプレッドによるコストが積み重なります。スプレッドをコストとしてしっかり意識しながらリスク管理を行うことで、ポジポジ病による無計画な取引を防ぎやすくなるでしょう。

5-3. 証拠金ギリギリで取引している場合|取引数量を少なくして慣れる

証拠金ギリギリで取引している場合の対策は、取引数量を少なくして慣れることが大切です。FXにはレバレッジがあるので、預けた証拠金以上の取引が可能になります。レバレッジによって利益の運用資金に対する割合が大きくなる反面、損失の割合も比例して大きくなってしまうことを理解しておく必要があります。

証拠金に対してギリギリのポジションを持って取引していると、証拠金規制やロスカットが発生する場合があります。ロスカットされると運用資金を失うことになります。

特に、運用資金や経験の少ない初心者が最初から取引数量を多くすると、ロスカットになる可能性が高くなるので注意が必要です。 運用資金が少ない場合や、FXを始めたばかりの場合は、証拠金に対して余裕を持った取引を心がけましょう。

6. まとめ FXで負ける仕組みを理解して利益を出せるトレーダーになろう

FXは、プロでも負ける可能性のある投資商品ですから、知識も経験も少ない初心者はなおさら負けが続くことは十分考えられます。しかし、自分の負けを冷静に分析し、対策をしていくことで徐々に勝てるようになるでしょう。自分の取引ルールを守りながらも必要に応じて改善し、リスク管理や冷静さも意識して取引することが大切です。

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この記事を監修した人

SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人

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