外資預金の仕組みや特徴、運用のコツをわかりやすく解説 | SBI FXトレード

外資預金の仕組みや特徴、運用のコツをわかりやすく解説

FX初心者ガイド

UPDATE 2025.06.17
POST 2025.06.17

外資預金の仕組みや特徴、運用のコツをわかりやすく解説

1. 外貨預金のメリット

外貨預金には円預金よりも金利が高いなど、多くのメリットがあります。1つずつ確認していきましょう。

1-1. 初心者でも取り組みやすい

外貨預金は銀行で取り扱っています。銀行ならば普段使っているから安心という方も多いでしょう。総合口座を保有する銀行で外貨預金専用口座を開設するだけなので、初心者でも始めやすいのがメリットといえます。同じ外貨での運用でも、外国株式よりもハードルが低いのではないでしょうか。さらに、外貨普通預金であれば0.01ドル、0.01ユーロから預け入れ可能とする銀行もあります。少額からでも始めやすい点も見逃せません。

1-2. 円預金と比較して高金利であることが多い

外貨預金は円預金と比較すると高金利になることが多い点もメリットです。ある都市銀行の定期預金1ヶ月ものの金利で比較してみましょう。

※2025年5月現在の金利です。

円定期預金
(300万円未満の標準金利)
米ドル定期預金
(10万米ドル相当額未満の標準金利)
0.250% (年利) 1.000% (年利)

上記の場合、円定期預金と米ドル定期預金では0.75%ほど金利に差が出ます。この点からも外貨預金の金利の高さが理解できるでしょう。

1-3. 金利の他にも為替変動による利益を狙える

外貨預金の場合、金利以外にも、為替レートが円安に変動することによる利益も期待できます。

例えば、米ドル/円が150円の時に1万ドル分預け入れる場合、必要な金額(日本円)は以下の通りです。

※手数料・利息などは考慮していません。

150円×1万ドル=150万円

その後円安になり、米ドル/円が160円の時に日本円に交換すれば以下の金額が受け取れます。


160円×1万ドル=160万円

為替変動によって10万円の利益が出るということです。円高の時に預け入れ、円安になったら引き出す、という方法で為替差益も狙えます。

1-4. 海外で外貨の引き出しができる

銀行によりますが、外貨預金を外貨のまま海外のATMから引き出すこともできます。出張や旅行で多く訪れる国がある方は、その国の通貨で預金しておくと便利です。

円から外貨に交換することも不要なため、為替手数料を節約したい方におすすめの手法です(例えば円から米ドルキャッシュに交換する際の為替手数料は3円/1ドルが相場です)。

海外ATMを利用できるか、その場合に手数料がかかるのかについては、外貨預金専用口座を開設する銀行で事前に確認しておきましょう。

2. 外貨預金のデメリット

外貨預金のデメリットも理解した上で預金を始めましょう。ここでは、3つのデメリットをご紹介します。

2-1. 為替手数料が発生する

円と外貨を交換する際は為替手数料がかかります。多くの銀行では、ドルから円に交換する場合、1ドル=150円だったとすると、円から外貨に交換する場合は1ドル=151円になるなど、1円ほどの違いがあります。

外貨預金は預け入れ時よりも円安になれば利益が出ますが、為替手数料があるせいで利益がそれほど出ない、もしくはマイナスになるケースもあるため注意が必要です。

2-2. 元本割れする可能性がある

引き出し時に預け入れた時期よりも円高になっていた場合、外貨預金は元本割れする可能性もあります。為替相場の変動は予想できるものではありません。円預金とは異なり、損失が出る場合があることも理解した上で預け入れてください。

2-3. 預金保険制度の対象外になる

預金保険制度とは、金融機関が破綻した際に、預け入れていた定期預金や利息の付く普通預金などは、預金者1人あたり、1金融機関で元本1,000万円までは保護されるという制度です。

ただし、外貨預金は預金保険制度の対象外です。もし、預け入れている金融機関が破綻したら全額きっちりと戻ってこない可能性もあります。外貨預金を始める際は、口座を開く銀行についても問題ないかしっかり検討することをおすすめします。

3. 外貨預金で選べる代表的な通貨と特徴を解説

外貨預金で選べる通貨は金融機関により異なりますが、以下の4つを扱うところが多いようです。

  • 米ドル
  • 豪ドル
  • NZドル
  • ユーロ

それぞれの特徴を確認してみましょう。

3-1. 米ドル

世界中の金融取引や貿易で使われている米国の通貨です。ニュースなどでも毎日、値動きが報道されているため、日本でもなじみがある通貨ではないでしょうか。全通貨の中で取引量が最も多く、流動性が非常に高いという特徴があります。また、他の通貨と比べると値動きが小さいため、今後の予想もしやすいでしょう。

ただし、米国の雇用統計や消費者物価指数など各種経済指標の影響を受けやすいため、預金をする場合は米国経済ニュース全般に目を配っておく必要があります。

3-2. 豪ドル

オーストラリアで使われている通貨です。米ドル同様に先進国の通貨であるため、安心して預け入れができるでしょう。ただし、米ドルと比較すると、値動きが大きくなる可能性があります。為替差益を狙って預金するのであれば、タイミングを見ながら換金する必要があるでしょう。

また、貿易面において中国との結びつきが強いため、オーストラリアだけでなく、中国の経済動向にも注意が必要です。

3-3. NZドル

ニュージーランドで使われている通貨です。オーストラリアと関係性が深く、豪ドルと似た動きをするという特徴がありますが、流通量が少ないため、値動きが大きくなりがちなのが特徴です。

なお、ニュージーランドは食肉や乳製品、農産物の輸出が多い国です。NZドルで外貨預金をする際は、これらの製品の生産量・輸出動向にも気を配っておきましょう。

3-4. ユーロ

欧州連合(EU)の多くの国で使用されている共通通貨です。米ドルに次いで取引量が多い通貨となっています。米国同様、欧州関連のニュースは多いため、動向を把握しやすい通貨といえるでしょう。

なお、欧州で経済や政治の問題が発生すると、値動きが激しくなる傾向があります。ユーロで外貨預金を始めるのであれば、政治経済ニュースもきちんとチェックしておいてください。特に最大の経済規模であるドイツの動向には注意が必要です。

4. 外貨預金を運用するコツ

外貨預金を運用する3つのコツをご紹介します。「金利が高いから」で飛びつく前に必ずチェックしておいてください。

4-1. まずは余裕資金で運用する

生活費を外貨預金に回すことは避け、まずは余裕資金で運用を始めましょう。外貨預金は為替相場の動きによって元本が割れる可能性もあります。また、円安になった場合でも、為替手数料があるため、それほど利益が出ないこともあります。絶対に減らしてはいけない生活費を外貨預金に預け入れないようにしてください。

4-2. 複数の通貨を組み合わせる

外貨預金をする際は「米ドルだけ」「ユーロだけ」など、1つの通貨に限定するのではなく、複数の通貨に分散して預け入れるようにしましょう。1つの通貨にまとめて預け入れた場合、その通貨が大幅に円高に振れた場合に損失が大きくなる可能性があります。

複数の通貨に分散しておけば、1つの通貨で損失が出た場合でも、他の通貨で補えるケースもあります。リスクを軽減するためにも、ぜひ、複数の通貨での預金を検討しましょう。

4-3. 預金のタイミングを何回かに分ける

為替相場の変化に対応できるよう、外貨預金は一度にまとめて預金するのではなく、タイミングを何回かに分けて行うようにしてください。

同じ通貨を数回に分けて預け入れると、預け入れ単価の平準化ができ、円高に振れる場合のリスクを軽減できます。

なお、この方法は「ドル・コスト平均法」と呼ばれており、株式や投資信託、FXなど、他の金融商品の積立時にもよく使われています。

5. 外貨預金における預け入れ先の銀行の選び方

外貨預金を始める際は預け入れる銀行選びも重要になります。選び方のコツについても見ておきましょう。

5-1. 通貨の種類

多くの銀行が外貨預金を扱っていますが、取り扱い通貨はそれぞれ異なります。自分に合った通貨を選びたいのであれば、取り扱い通貨の種類が多い銀行を選択しましょう。

銀行の中には、米ドルやユーロ、豪ドルといったメジャーな通貨だけではなく、南アフリカランド、メキシコペソなど、日本ではあまりなじみのない通貨を扱っている銀行もあります。「米ドルなどメジャー通貨だけでは物足りない」「自分がよく行く国の通貨で預金したい」と考えている方は、ぜひ探してみてください。

5-2. 為替手数料

外貨預金で預け入れる際、換金する際はその都度、為替手数料がかかります。為替手数料は預金する方のコストになるため、なるべく安い銀行を選びましょう。中には、「預け入れ時の為替手数料は無料」としている銀行もあります。ぜひ、チェックしてみてください。

為替手数料に関しては、各銀行のホームページなどで公表しています。外貨預金専用口座を開設する前に必ず確認しておきましょう。

5-3. 金利の高さ

外貨預金の金利は銀行ごとに異なります。効率良く資産運用したいのであれば、金利が高い銀行を選びましょう。外貨預金の金利は各銀行のホームページで公表しています。

また、金利優遇キャンペーンを行う銀行もあります。預け入れる際は、このようなタイミングも見逃さないようにしてください。

6. 外貨預金における税金について

外貨預金を始める前に、税金についても確認しておきましょう。

国内銀行の外貨預金の利息には、円預金の利息同様に20.315%の源泉分離課税があります。

さらに、為替差益が出た場合は要注意です。為替差益部分は一般的に「雑所得」として扱われ、総合課税の対象となり、原則確定申告が必要です。為替差益が大きい場合は税金が高くなる可能性があるため気をつけてください。

なお、雑所得がある場合でも、年収2,000万円以下の給与所得者かつ、給与所得および退職所得以外で為替差益も入れた所得が年間20万円以下の方、フリーランスで年間所得が48万円以下の方は申告はいりません。

住民税も含め税金については、各人で事情が異なる場合があります。不明点は税務署や専門家に相談してください。

※参考:No.2230 源泉分離課税制度 | 国税庁

7. 外貨を使った資産運用なら積立FXもおすすめ

外貨を使った資産運用は外貨預金だけではありません。「積立FX」という方法もありますのでご紹介します。

7-1. 積立FXとは?

積立FXとは、FX取引の仕組みを利用して外貨の積立を行うというものです。FXはレバレッジ25倍で取引して、為替差益を狙います。しかし、取引にはタイミングを見極める必要があり、初心者には難しいと感じられるかもしれません。

一方、積立FXはレバレッジを1~3倍と低く設定したうえで、定期的に同じ金額(円価額または外貨額)の外貨を購入する取引になります。購入タイミングを見る必要がないため、初心者でも取り組みやすくなっています。さらに、購入タイミングを分散させることで、購入単価が平準化されるというメリットもあります。

FXよりもリスクを抑えられるため、初めて外国通貨での運用を考えている方にもおすすめの方法です。

7-2. SBI FXトレードのつみたて外貨の魅力

積立FXを検討するのならば、SBI FXトレードの「つみたて外貨」がおすすめです。特長を簡単に確認してみましょう。

・定期的に自動購入できる
外貨を定期的に自動購入するため、購入タイミングを考える必要がありません。また、振込手数料0円の自動入金サービスもあるため、購入資金の振込手続きも不要です。
※自動入金サービスは住信SBIネット銀行口座からのみとなっています。

・宝くじが付いてくる
一定期間の保有ポジションの残高に応じて年2回宝くじが付いています。

・売却はいつでもOK
つみたて外貨に満期はありません。タイミングを見ていつでも売却できます。

8. 外貨預金の仕組みややり方を理解しておこう!

外貨預金には「円預金よりも金利が高め」「為替変動による利益が狙える」というメリットがあります。興味がある方は、仕組みや特徴を理解してから始めるようにしましょう。

また、外国通貨での運用は外貨預金だけではなく「積立FX」という方法もあります。SBI FX トレードの「つみたて外貨」ならば、FXの購入タイミングを考える必要はなく、定期的に自動で購入が行われます。為替レートを確認する必要もありません。ぜひこちらも検討してみてはいかがでしょうか。

最短5分口座開設はこちら無料

この記事を監修した人

SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人

最短5分口座開設はこちら無料