FXにおける「買い」と「売り」
FXの「買い」と「売り」の違いとは
FXにおける「買い」とは、レートが上がることを予測し、通貨ペアの買いポジションを保有することを指します。
一方で「売り」とは、レートが下がることを予測し、売りポジションを保有する注文方法のことです。
FXでは基本的に将来の値動きを予測して、「買い注文」または「売り注文」で利益を狙います。

- ポジション(建玉)とは
- ポジションとは、新規買い注文、または新規売り注文を行い、決済する前の状態で保有することです。ポジションを保有する・持つ・建てるなどの表現で使用されます。
>>ポジションについて詳しく見る
買い注文・売り注文での決済方法について
新規買い注文をした場合、取引を終了させる決済は売り注文になります。逆に、新規売り注文をした場合の決済は買い注文です。このように、買った通貨ペアを売る、または売った通貨ペアを買うことを反対売買と呼びます。
新規買い注文も新規売り注文も、ポジションを決済したタイミングで実現損益となります。
買い注文と売り注文は、決済するタイミングによって利益額(損失額)が変わります。
具体的に3つのケースを挙げて、実現損益の違いについて解説します。
ケース①:新規買い注文から始めた場合
「1ドル=150円」のときに、今後のレートが上がると予想して、米ドル/円の新規買い注文をしたケースがこちらです。

上記の図のように、予測通りレートが上がったときの決済売り注文で利益を狙うことができ、予測とは逆にレートが下がったときには損失が出ます。
「1ドル=160円」で決済した場合
「1ドル=150円」の買いポジションが「160円」になったときに、米ドル/円の決済売り注文をした場合、差額である「10円」の利益が出ます。また、注文数量によって利益となる金額が変わります。
新規買い注文 (米ドル/円) |
決済売り注文 (米ドル/円) |
注文数量 (米ドル) |
利益 (差額) |
---|---|---|---|
150円 | 160円 | 1通貨 | +10円 |
150円 | 160円 | 1万通貨 | +10万円 |
「1ドル=140円」で決済した場合
「1ドル=150円」の買いポジションが「1ドル=140円」になったときに、米ドル/円の決済売り注文をした場合、差額である「10円」の損失が出ます。また、注文数量によって損失となる金額が変わります。
新規買い注文 (米ドル/円) |
決済売り注文 (米ドル/円) |
注文数量 (米ドル) |
損失 (差額) |
---|---|---|---|
150円 | 140円 | 1通貨 | -10円 |
150円 | 140円 | 1万通貨 | -10万円 |
新規買い注文で利益を出す場合には、レートが上がったときに売りポジションを決済する必要があります。
ケース②:新規売り注文から始めた場合
「1ドル=150円」のときに、今後のレートが下がると予想して、米ドル/円の新規売り注文をしたケースがこちらです。

上記の図のように、予測通りレートが下がったときの決済買い注文で利益を狙うことができ、予測とは逆にレートが上がったときには損失が出ます。
「1ドル=160円」で決済した場合
「1ドル=150円」の売りポジションが「1ドル=160円」になったときに、米ドル/円の決済買い注文をした場合、差額である「10円」の損失が出ます。また、注文数量によって損失となる金額が変わります。
新規売り注文 (米ドル/円) |
決済買い注文 (米ドル/円) |
注文数量 (米ドル) |
損失 (差額) |
---|---|---|---|
150円 | 160円 | 1通貨 | -10円 |
150円 | 160円 | 1万通貨 | -10万円 |
「1ドル=140円」で決済した場合
「1ドル=150円」の売りポジションが「1ドル=140円」になったときに、米ドル/円の決済買い注文をした場合、差額である「10円」の利益が出ます。また、注文数量によって利益となる金額が変わります。
新規売り注文 (米ドル/円) |
決済買い注文 (米ドル/円) |
注文数量 (米ドル) |
利益 (差額) |
---|---|---|---|
150円 | 140円 | 1通貨 | +10円 |
150円 | 140円 | 1万通貨 | +10万円 |
新規売り注文で利益を出す場合には、レートが下がったときに売りポジションを決済する必要があります。
ケース③:新規買い注文から始め、決済を翌営業日にした場合
「1ドル=150円」のときに、今後のレートが上がると予想して、米ドル/円の新規買い注文したとします。
その後、買いポジションを決済せずに保有したまま、翌営業日を迎えた「ロールオーバー」のケースを見ていきましょう。

上記の図のようにロールオーバーすることで、新規買い注文と決済売り注文の価格差による損益だけでなく、スワップポイントも発生することがあります。
- ロールオーバーとは
- ロールオーバーとは、未決済のポジションを自動的に翌営業日まで持ち越すことで、ポジションを継続的に保有できる処理方式のことです。
>>ロールオーバーについて詳しく見る
- スワップポイントとは
- スワップポイントとは、金利が異なる2つの通貨における金利差調整分のことです。一般的に低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買うことでスワップポイントを受け取ることができます。
>>スワップポイントについて詳しく見る
翌営業日に「1ドル=160円」で決済した場合
「1ドル=150円」の買いポジションが「1ドル=160円」になったときに、米ドル/円の決済売り注文をした場合、差額である「10円」の利益が出ます。
このとき、ロールオーバーで1ドルあたり「0.0005円」のスワップポイントを獲得した場合、以下のように最終的な利益が求められます。
注文数量が1通貨(1ドル)の場合
「+10円」×「1通貨」=「+10円」の損益評価額
「+0.0005円」×「1通貨」=「+0.0005円」のスワップポイント
「+10円」+「+0.0005円」=「+10.0005円」の利益
注文数量が1万通貨(1万ドル)の場合
「+10円」×「1万通貨」=「+10万円」の損益評価額
「+0.0005円」×「1万通貨」=「+5円」のスワップポイント
「+10万円」+「+5円」=「+10万5円」の利益
FX取引は、買いと売りの差額による差益に加えて、2つの通貨の金利差で生まれるスワップポイントの獲得で利益を狙うことも可能です。
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スワップポイントは、FX会社によって受け取りと支払いの金額が異なります。
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スワップ履歴は、「スワップポイントカレンダー」をご確認ください。
また、SBI FXトレードでは、スワップポイントを効率よく得られるメキシコペソ/円(MXN/JPY)や、南アフリカランド/円(ZAR/JPY)、トルコリラ/円(TRY/JPY)などの高金利通貨ペアも豊富に取り扱っております。