ユーロきっかけの下落

2018/08/10

特別レポート

ユーロきっかけの下落

 日本時間14時過ぎに、投機筋を中心にユーロ/ドルの下値のポイント(5月、6月の安値)である1.15ドル割れを試す投機筋中心の動きが観測され、ユーロ/ドルは1.15㌦を割り込みトップロスを巻込んで下げが加速しました。初動で1.1482㌦まで下落しても下げ止まらずユーロ買い持ちポジションの投げも売りも加わり、昨年7月以来の安値となる1.1432㌦まで下落しました。

ユーロドル10分足

ユーロドル週足

こうしたユーロ/ドルの下落が、軟調地合いの続くトルコ・リラに波及、対ドルでの下落は新興国通貨や資源国通貨全般に及びトルコ・リラは、対ドル、対円で史上最安値を更新するなど急落に至りました。

トルコリラ10分足

トルコリラ週足

また英国のEU離脱に関し、先週後半以降、俄かに高まっている合意なき離脱(ハードブレグジット)の可能性が懸念され、対主要通貨で軟調な値動きが続いていたポンドもこうした流れに影響されポンドは対ドルで2017年6月以来の安値、対円では下値のポイントとされていた143.22を下抜ける一段安となりました。

ポンド円週足

新興国通貨である南ア・ランドも大きく下落、対円でも年初来安値の7.90円近辺まで下落したものの、底堅さも残り、一旦は下げ止まっています。しかし、今後も下落が続くようであれば、7.90円の下抜けには要警戒が必要です。

ランド円週足

また、資源国通貨の一角である豪ドル/円も、全般的なドル高やトルコ・リラの下落の影響を受けて、下落したものの、3月からのレンジ下限内で踏みとどまっています。しかし、レンジ下限である80.51円の下抜けには注意が必要と思われます。

豪ドル週足


提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社

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