特別レポート

2018/07/27

特別レポート

日本の10年物国債利回りが1年ぶりに0.1%超え

 今晩の米4-6月期GDP速報値が2014年7-9月期(前期比+5.2%)以来となる前期比+4.2%との予想もあり、米10年債利回りは節目の3.0%に接近する2.98%台へ上昇しています。

 一方、日本の10年債利回りも昨日、昨年7月7日以来一年ぶりに0.10%へ上昇、今週23日に日銀が指値オペを実施した水準を上回った上昇となっていることから、27日の日銀による国債買いオペの場で、指値オペが実施されるだろうとの観測も聞かれていました。しかし、期待された指値オペが見送られたことで10年物国債利回りは0.11%へ上昇する場面も見られました。

 しかしドル円はこうした中でも昨晩NY市場終盤に付けた111円25銭を高値に安値も110円95銭に留まるなど底堅い値動きとなっています。

 一つには今晩の米4-6月期GDP速報値への期待もあり、結果次第では米10年債利回りが節目の3.0%を上抜ける可能性もあり、111円割れからの新たな円買いポジションの構築も 下値が限られるだろうとの見方があるようです。日本の長期金利上昇による円高が進まない理由の一つにあるようです。

 また、今晩の米4-6月期GDP速報値の発表を前に昨晩、トランプ大統領は自らの政策の効果を自賛するように「GDPはおそらく5.3%ではないだろうが、素晴らしいものになるだろう」と発言、さらにクドローNEC(米・国家経済会議)委員長も「4.0%超えの非常にいい数値になるだろう」と出演したTV番組で発言するなど自信満々といった状況です。

 6月1日に発表された5月雇用統計を控えた前々日にトランプ大統領はツイッターで「雇用統計は楽しみだ!」と事前に投稿、結果的に就業者数は市場予想(19.0万人)を上回る22.3万人、失業率も予想(3.9%)を下回る3.8%、さらに時間給賃金(前月比)も予想上回るなど『予言』通り、強い数値となった記憶も新しいだけに、今回のGDPへの期待を高める一因となっています。

 さて、来週30-31日の日銀政策会合でのイールドカーブ(長短金利差)コントロールを誘導目標0.0%程度の水準を維持した上で指値オペを0.11%の水準に引き上げることで金融調節を柔軟に行うとの観測もあるだけに、円高への警戒感が残っています。

 しかし、日本の長期金利が0.1%台に上昇したことで国内機関投資家らの外債投資が日本国債への投資に振り向かせるほど魅力的にはならないこと。昨晩のECB理事会でもドラギ総裁が「米国と欧州では景気循環が異なる局面にあり、米欧の金利差が一段と広がることは正常なこと」との考えを明らかにしており、円もユーロもドル買いほどの勢いはない、という中長期的な見方がドルの堅調地合いを支援するものと思われるだけに、今週の110円台への円高進行は先週の113円台前半からの一時的な調整局面に過ぎないといった見方が依然として根強いのも事実のようです。


提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社

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