米雇用統計特別レポート
掲載日:2018年07月02日
2018年6月米雇用統計(7月6日発表)直前レポート
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 (予想) |
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非農業部門就業者数(万人) | 17.6 | 32.4 | 15.5 | 15.9 | 22.3 | 19.5 |
失業率(%) | 4.1 | 4.1 | 4.1 | 3.9 | 3.8 | 3.8 |
時間給賃金(前月比) | 0.3% | 0.1% | 0.2% | 0.1% | 0.3% | 0.3% |
時間制給賃金(前年比) | 2.8% | 2.6% | 2.6% | 2.6% | 2.7% | 2.8% |
6月雇用統計のポイント
① 原油価格が上昇しインフレ期待が上昇する気配を見せる中、今回の雇用統計では時間給賃金(前年比)が+2.8%と今年1月以来の高水準に達すると予想されておりFRBの年内2回(今年4回)の利上げ観測を後押しする結果となるか注目。
② 今回の雇用統計を受けて米10年債利回りが5月中旬以来の3.0%台回復にどれだけ接近するか、加えて2年債利回りとの長短金利差の動向にも注目。
③ 今年1月の雇用統計では時間給賃金の上昇を受けてNY株式市場の大幅調整につながった経緯があり、雇用統計に対するNY株式市場の反応に注目。
④ 5月に米長期金利が上昇し10年債利回りが3.0%台へ上昇した際、新興国市場から米国への資金流出懸念が高まり、新興国通貨安を招いた経緯があるだけに、本格的な政権運営が稼働するトルコリラやトランプ政権に反発するメキシコのオブラドール新大統領が率いる先々の政権運営を巡るメキシコペソ、さらに経済的に懸念材料が目立つ南アやブラジルなどの新興国通貨の反応に注目。
米個人消費支出コアデフレーター前年同月比(%)
先週末発表されたFRBが注目するインフレ指標の一つである個人消費支出コアデフレーターは、前年比+2.0%へ上昇したほか、エネルギー・食料品を含めたデフレーターは2012年3月以来となる前年比+2.3%へ上昇するなど、FRBの掲げる+2.0%の物価目標を上回る結果となりました。先月20日にポルトガルで開催された金融フォーラムでパウエルFRB議長は「米国経済の底堅い成長や低水準の失業率、FRBの目標近辺にあるインフレ率は、継続的な利上げの強い根拠になる」と発言。こうした発言を裏付ける根拠の一つとなりました。
雇用統計発表を控えた前日5日(日本時間6日午前3時)には利上げを決めた6月FOMCの議事要旨も公表されますが、パウエル議長の発言を踏襲する内容が見込まれています。
今回の雇用統計で時間給賃金の上昇を確認し金利上昇につながれば、欧州や日銀、さらには豪・NZなど各国中銀との金融政策の方向性の違いを鮮明にすることでドルが対主要通貨で堅調地合いを維持することが予想されドル円は111円台を固める可能性もあり反応に注目です。
米非農業部門就業者数(万人) 失業率(%)
米時間給賃金 前年比(%) 前月比(%)
提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社
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