UPDATE 2025.05.02
POST 2025.05.02
「FXで勝てるわけがない」と聞いた経験がある方も多いのではないでしょうか?
FX取引は手軽に始められるため、初心者の方からプロのトレーダーまで幅広い層に人気の投資です。しかし、インターネット上の口コミなどから、勝つのは難しいと感じて参入をためらう方もいるはずです。
本記事では、FX取引が「勝てるわけがない」といわれる理由や、勝率を上げるために気をつけるべきことをわかりやすく解説します。
これからFX取引を始めようと考えている方は、FXで大きな損失を負わないためにも正しい知識を身につけることをおすすめします。
「FXで勝てるわけがない」と言われるのには、以下のような理由があります。
それぞれ、FXで負ける方の特徴ともいえるため、これからFXを始める方はよく確認しておきましょう。また、既にFX取引をしている方も、自分があてはまっている項目がないかチェックしておくのがおすすめです。失敗例からFXで勝てるきっかけを探るヒントになるかもしれません。
FX取引の魅力は、レバレッジによって少ない資金でも大きな利益を得られる点です。その反面、値動きが想定した動きと反対に動けば損失が大きくなるため、レバレッジのかけ過ぎはリスクを大幅に増加させます。
FXには、大きな損失を防ぐための「ロスカット」という仕組みがあり、想定を超えた損失が出ないようになっています。しかし、レバレッジが高すぎると、ほんの少しの値動きでロスカットが発生し、すぐに損失が確定する結果になってしまう可能性が高いです。
例えば、米ドル/円の取引の際、レバレッジを5倍に設定していれば、20円ほどの値動きに耐えられ、ポジションを保有し続けられるケースもあります。しかし、レバレッジ25倍で同じロット数の注文をしている場合は、3円ほど動いただけでロスカットが発生し、損失が確定してしまうリスクがあります。
レバレッジの設定が高すぎると、わずかな値動きでも強制ロスカットにより全額を失う危険があるため、レバレッジの設定は慎重に行う必要があります。
FX取引で勝てない方の特徴として「損切りができない」または「損切りのルールができていない」点が挙げられます。
損切りとは、事前に設定した損失額に達した時点でポジションを自動的に決済し、さらなる損失を防ぐための手法です。損切りルールをあらかじめ設定しておくことで、想定外の損失を防げるでしょう。
一方で、損切りのルールを持たずに取引を続けると、「そのうち思っているように値動きするはず」といったようにポジションを持ち続けてしまい、その結果強制ロスカットにより損失が拡大する結果になる可能性が高まります。
エントリーする際は、決済をするタイミングやラインを決めておくなど、損切りのルールを明確にし、その通りに損切りを実行することが成功の鍵です。
FX取引においてすぐに利益確定をしてしまうと、相場のトレンドを長期的に活かす機会を逃す結果になりやすいです。例えば、市場が上昇している時に早急に利益確定してしまうと、相場の更なる上昇分を取り逃す可能性があります。
FX取引などの投資で利益を得る上では「利大損小」の原則を徹底すべきといえます。そのため、市場が安定して上昇している際には利益確定を早めずに、相場の動向に応じて利益を最大化する戦略が必要です。
FXで利益を得るには、相場を理解してトレンドに乗った取引を意識するのが重要です。相場の流れをつかめずに取引を行うと、逆行するポジションを持ってしまい、損失が増大するリスクが生じます。
相場の流れを理解する手法としては「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2種類が挙げられます。
FXで利益を上げるためには、これら2種類の分析手法を適切に理解し、正しい分析に基づいた取引戦略を立てることが重要です。
感情に左右された取引は、結果的に損をする原因となります。
自分であらかじめ決めておいたはずの損切りのタイミングがあるにもかかわらず、「これから値上がりするはず」と適切な損切りができないなどが典型的な例です。また、想定外の値動きにパニックになり、損切りラインの手前で決済を行い、結果として損になるケースもあるでしょう。
損失を取り返そうと熱くなって無理な注文を繰り返すと、さらに損失が膨らむことがあります。冷静な判断を保ち、感情に流されない取引を心がけることが大切です。
FX取引で利益を上げるには分析と情報収集が欠かせません。FX取引において、十分な分析や情報収集を怠ると、無計画な取引を行い、損失を招くことになります。
「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の2つの手法を適切に用いて市場の動向を分析しつつ、経済指標やニュースなどの情報を基に戦略を立てることが成功の鍵です。
FX取引において継続して利益を上げるには根拠が大切であるため、適切な分析や情報収集を怠っていると、一時的に利益を得られたとしてもトータルでみたら負けるケースがほとんどといえるでしょう。
「ポジポジ病」とは、常にポジションを持ち続けることにこだわり、頻繁に取引を行う状態を指します。ポジポジ病に陥ってしまうと、無駄な取引でスプレッドが積み重なり取引コストが増え、結果的に損失を招く可能性が高まります。
FX取引で利益を得るには、エントリー回数よりもタイミングが大切だと覚えておくことをおすすめします。
取引数量を増やしすぎると、一度の取引で大きな損失をこうむるリスクが高まります。大きな損失を負うと取り戻すのにも時間がかかり、モチベーションも低下してしまうでしょう。
特に初心者の方は、いきなり取引数量を多くするのではなく、余剰資金を用いて少額から取引するように心がけましょう。SBI FXトレードでは1通貨単位からの取引ができるため、まずは少額から投資して経験を積んでみてはいかがでしょうか。
「FXで勝てるわけがない」とよく言われますが、実際のところはどうなのでしょうか。
2018年に金融先物取引業協会が、FX取引の経験がある20代〜70代の男女1000名に実施したアンケートでは、およそ6割の方が年間を通じて利益を上げているという結果が出ています。したがって、「FXで勝てるわけがない」とは一概に言えないでしょう。
ただし、FXはプロのトレーダーでも勝つのが難しい投資だと認識しておく必要はあります。
FXは、不確定な相場の動きによって利益を得る仕組みです。そのため、適切な分析や情報収集によって勝率を上げることはできますが、必勝法は存在しません。毎回の取引で利益を上げるのはほぼ不可能であるため、FXで利益を得ている方は、複数回の取引を行い、トータルでプラスにしているといえます。
このように、FXで勝つことは不可能ではありませんが、しっかりと利益を得るためには勝率を上げるコツやポイントを知ることが重要です。
出典:外国為替証拠金取引の取引顧客における 金融リテラシーに関する実態調査 ~調査結果報告書~
前述の通り、FXで利益を得るためには勝率を上げるためのコツやポイントを押さえておく必要があります。FXで勝率を上げるために以下のコツやポイントを押さえてみてはいかがでしょうか。
それぞれ簡単に解説します。
FXで勝つためには、損切りルールをあらかじめ決めておき、日々の取引において損切りルールを徹底して守ることが重要です。
損切りルールの決め方としては、「損失額が○○円以上または損失率が〇〇%以上になったら損切りする」など、一定以上の損失が出た段階で決済するという方法が代表的です。
その他にも、テクニカル分析を活用した損切りルールとして、サポートライン(下値支持線)を活用するという手段もあります。サポートラインとは、トレンドが上昇傾向の際に一定期間の安値を結んだ際に現れる線を指します。サポートライン付近の価格に近づくと買い注文が集まりやすくなり、それ以上は相場が下がらない傾向があります。
しかし、サポートラインを下回った場合は、トレンドが上昇から下降に変わり、ラインを突き抜けて大きく下落する可能性があります。そのため、サポートラインを下回った段階で売り注文を入れて損切りをすることで、想定外の損失をこうむらずに済みます。
市場が予想に反して動いた際には、感情に流されてポジションを保有し続けるのではなく、事前に設定したルールにしたがって損切りを行うことにより、損失を最小限に抑えることができるでしょう。
少額取引をすることによって、過度な損失を防ぎ、トータルで利益を得られるでしょう。負けが続いた時に、取引数量を多くして損失を取り返そうとするなど、根拠なく一発逆転を狙う行為はFX取引においては避けるのが良いでしょう。
FXは少ない資金で大きな取引が可能ですが、わずかな相場変動により大きな損失を招く可能性が高まります。余剰資金を多めに用意することで、相場の変動に耐えられる取引を行うことができ、長期的な取引戦略を維持できます。
なかなか勝てない時こそルールを守り、少額・低レバレッジで取引を行いましょう。特に初心者は勝てるようになるまではリスクを抑えながら経験を積むのがおすすめです。
FX取引においては、感情に左右されない冷静な判断が重要です。感情的になると、利益を得ようとして過剰にリスクをとったり、逆に損失を回避しようとしてチャンスを逃したりすることが多くなります。
特に、損失を取り返そうと過度にレバレッジを高くするなどの行為は「リベンジトレード」と呼ばれており、FXトレーダーが陥りやすい失敗であり、非常に危険です。
感情をコントロールするためには、取引ルールをあらかじめ設定し、ルールや根拠に基づいて冷静に判断を下すように心がけることが大切です。
FXで勝率を上げるためには、取引数量を増やしすぎないことも大切です。取引数量を増やすと、大きな利益を得られるケースもありますが、その一方で一度の取引で大きな損失をこうむるリスクも高まります。
例えば、米ドル/円を1,000通貨と100,000通貨で取引するケースを考えてみます。
仮に、相場が0.1円逆行した場合、1,000通貨で取引している方の含み損は約100円です。数万円の資金を用意している方であれば、この程度の含み損では精神的に動じず、あらかじめ決めたルールにしたがって取引を継続しやすいでしょう。
一方で、100,000通貨で取引している場合、0.1円の逆行で10,000円の含み損が生じます。資金が少ない場合、この額の損失は心理的な負担となり、冷静な判断を下すのが難しくなります。また、ロスカット率の設定にもよりますが、数万円程度の資金で取引をしている場合、わずかな逆行でも強制ロスカットが発動し、損失が確定する恐れがあります。
このように、含み損が大きくなると冷静な判断が難しいだけでなく、強制ロスカットにより大きな損失をこうむるリスクも生じます。そのため、特に初心者の方はできるだけ取引数量を少なくするのがおすすめです。
FX取引で利益を得るためには、FXそのものの仕組みや経済の基本知識を理解することが欠かせません。
FXの基礎知識として、「スワップポイント」「スプレッド」「ポジション」「pips」「ロスカット」などについては、他人に説明できる程度にしっかりと理解しておく必要があります。
また為替相場は、経済指標や金融政策、各国の政治情勢などから大きな影響を受けます。米国雇用統計や物価統計など、特に相場への影響が大きい経済指標については、「〇〇という指標が出たら、相場が〇〇方向に動く傾向がある」といったように整理して学ぶ必要があります。さらに、継続して利益を得るためには日々のニュースや経済動向に敏感である姿勢も求められるでしょう。
FXや経済に関する知識を深めることで、相場の動きを予測する能力が身につき、FXの勝率を上げられるはずです。
FX取引の勝率を上げるには、相場の動きを分析し、根拠に基づいたトレードを心がける必要があります。FXにおける相場の分析方法には、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2種類があり、両方とも重要な役割を果たします。
名称 | 概要 |
---|---|
テクニカル分析 | 値動きの推移をグラフ化したチャートから過去の値動きパターンを分析し、それをもとに将来の値動きを予測する手法。チャート分析とも呼ばれる。 |
ファンダメンタルズ分析 | 経済成長率や物価上昇率、失業率などの経済活動等の状況を示す基礎的な要因をもとに相場のトレンドを分析する手法。 |
テクニカル分析を適切に用いると、チャートやトレンドラインから市場の動きを予測できるため、取引のタイミングを見極めるのに役立ちます。
一方、ファンダメンタルズ分析は、経済指標や政策金利、要人発言など、さまざまな経済的要因から相場の動向を予測する分析方法です。例えば「アメリカの雇用統計で、雇用状況に関してネガティブな数字が発表されそうなので、米ドル/円はドル売りが強まり下落するだろう」といった予測もファンダメンタルズ分析に含まれます。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は、どちらもFXで利益を得るチャンスをつかむために非常に重要です。両方の分析をしっかりと身につけ、バランスよく活用することで、より精度の高い取引が可能となるでしょう。
FXで成功するためには、徹底した資金管理も重要です。保有している資金に応じて、リスクを適切に管理しながら取引量を調整することをおすすめします。
具体的には、1回の取引での損失許容額を全体の数パーセント以内に抑えるようにルールを定めるなど、FXで負けた際に全財産を失うようなことがないようにしたいところです。
資金管理を徹底しておけば、損失が出ても冷静に対応できるため、取引の安定性を高められるでしょう。
FXで取引する際は、必ず取引記録をつけておきましょう。具体的には、以下の6点について取引記録としてExcelファイルなどでまとめるのがおすすめです。
自分の取引記録を振り返ることで、自分の取引パターンや勝ちやすい場面、失敗しやすい傾向を把握することができます。また、数字の記録だけでなく「どのような根拠をもって取引したか」などもコメントとして残しておくと、より自分の取引の分析に役立つでしょう。
FXで安定して利益を得ているトレーダーは、ほぼ必ず自分の取引履歴をつけています。自己分析を通じて、自分の強みや弱みを把握し、取引の改善に役立ててみてください。
FXの勝率を上げるためには、取引する通貨ペアを絞るのがおすすめです。通貨ペアによって値動きの仕方や傾向が大きく異なります。そのため、通貨ペアを絞っておけば、特定の通貨の動きに集中でき、ポジションの管理がしやすいでしょう。
反対に、「今この通貨ペアで取引すれば利益が出そう」と欲をかいて複数の通貨ペアに分散して取引を行うと、情報の追跡や分析が難しくなり、損失を負うリスクが増加します。特に初心者の方は、メジャーな通貨ペアだけに絞り、それに関する情報や相場の流れを把握することが成功への近道といえるでしょう。
相場の動きが大きい時は、値動きの予測が困難でリスクが高まるため、取引を控えることが賢明です。
経済指標の発表前後や政治的な出来事などが起きた際は、価格が急上昇または急落する可能性があります。そのような場面では、取引経験が豊富なプロのトレーダーでも市場の予測が難しいため、取引は避けるべきといえます。
相場が荒れているタイミングで取引するのは、投資ではなくギャンブルになってしまう危険性があると覚えておくことが大切です。
FXで利益を得るためには、損失を引きずらないことが大切です。損失を引きずると、次の取引に悪影響を与えることが多くなります。
特に、損失が出た際に「どうにか取り戻さなくては」と感情的になり、無理に挽回しようとする「リベンジトレード」に走ることは、さらなる損失を招く原因になります。損失が出た時は冷静に受け止め、過去の取引に執着せずに次のチャンスに集中するように心がけましょう。
損失を引きずらないためには、取引ルールを守り、失敗から学んで次に生かす姿勢が必要です。また、繰り返し損失が出てうまくいかない際は、しっかりと休むことも一つの選択肢です。
ここまで紹介した通り、FXは勝率を上げるコツをしっかり押さえておけば決して勝てないことはありません。しかし、FXを始めたばかりの初心者の方の中には、損失がかさんでしまいどうしても勝てる気がしないという方も多いかもしれません。
そんなFX初心者の方に、おすすめの取引手法を3つご紹介します。
FX初心者の方は、いきなり大きな利益を狙わずに少額から取引をしてみてください。
デモトレードなどで練習をしている方もいるかもしれませんが、実際に自分のお金で取引をしている時とは緊張感や冷静さが異なるため、経験を積むためにはできるだけ実際に取引をするのがおすすめです。
しかし、いきなり大きなお金で取引をするのは、初心者にとってリスクが大きいです。そのため、経験を積んで利益を得る自信がつくまでは少額で取引をしてみてはいかがでしょうか。
FX業者によって、取引できる最低額に差があるため、できるだけ少額で取引できる業者で口座開設してください。
FX初心者は、毎月決まった金額を積み立てていく「ドル・コスト平均法」がおすすめです。ドル・コスト平均法にのっとり、毎月決まった金額で投資していくと、相場が高い際は購入数が減り、逆に相場が低い際は購入数が増える形になります。
このようなドル・コスト平均法による購入方法は、平均購入価格を下げる効果があり、一括で多額の投資をするよりもトータルで見た際のリスクを抑えられるため、長期的な資産形成を行っていく上で有効な方法のひとつといえます。
初心者がFX口座を開設する際は、業者を慎重に選ぶようにしましょう。
スマホで取引をする方は、アプリの使用感やチャートの表示方法など、自分が使いやすいと感じる業者を選ぶのがおすすめです。また、初心者向けの取引方法やツールなどが整っているかも確認する必要があります。
業者によって手数料も異なるため、忘れずに比較してください。
本記事では、FXが「勝てるわけがない」といわれる理由や、FXで勝率を上げるコツをご紹介しました。
FXで安定して利益を得ている方は、必ず分析や情報収集を怠らず、ルールや根拠に基づいた取引をしています。これからFXを始めようと考えている方は、損切りルールを設定し、感情的にトレードしないように心がけるなど、本記事でご紹介したコツをしっかりと身につけておくことをおすすめします。
また、これから口座開設を考えている方は、SBI FXトレードの利用がおすすめです。SBI FXトレードは1通貨からの取引が可能で、リスクを最小限に抑えながらFX取引をスタートできるため、初心者におすすめのサービスとなっています。ぜひ検討してみてください。
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この記事を監修した人
SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人