UPDATE 2025.09.17
POST 2022.04.01
FXでは「スキャルピング」というトレード手法があります。超短期で売買を繰り返し、利益を積み重ねていくという手法です。ただ、スキャルピングで利益を出したいけれども、詳しく理解していないという方もいるかもしれません。
この記事では、スキャルピングについて詳しく解説します。FX取引をこれから始めたい方はもちろん、FXについてさらに深く知りたいという方もぜひ参考にしてください。
スキャルピングとは、数秒や数分単位で売買を繰り返し、小さな利益を積み重ねていくFXのトレード手法の1つです。
FXには多くのトレードスタイルがありますが、その中でも新規注文から決済注文までにかかる時間が非常に短いトレード手法として知られています。
FXの主なトレード手法は、以下の通りです。
【短期トレード】
・スキャルピング
・デイトレード
【中期トレード】
・スイングトレード
【長期トレード】
・長期保有
簡単な特徴は以下の図でご確認ください。
それぞれの手法について詳しく見ていきましょう。
数分から数時間程度の時間で取引を行い、その日のうちに全ての取引を終了させるトレード手法です。値動きやチャートの傾向からその先の動きを予測するテクニカル分析や短期的な市場の動きを重視し、経済指標やニュースの発表に注目して取引を行います。中長期のトレードと比較すると拘束時間が短く、資金効率が良い点も利点といえるでしょう。
ただし、利益を出すためには売買タイミングが重要であるため、チャートを頻繁に確認する必要があります。売買ごとにスプレッド(売値と買値の差額)が発生し、大きな利益が得にくい点もデメリットといえるでしょう。
数日から数週間ほどで取引が完了するトレード手法です。短期トレードよりも取引回数が少なく、チャートを頻繁に確認する必要はありません。また、2つの通貨の金利差による利益が受け取れる「スワップポイント」も狙えます。
しかし、取引回数が少ないため、取引ごとのリスクは短期トレードよりも大きくなります。保有期間が長いことで、相場急変に遭う確率が高くなる点にも気を付けましょう。
長期保有よりもスプレッドの負担が大きくなる点、損切りのタイミングが難しい点もデメリットといえます。
FXのスイングトレードとは?利益を得るコツやおすすめ通貨ペアも解説
月から年単位で保有するトレード手法です。短期・中期トレードよりも取引回数が少ないため、チャートを毎時確認する必要はありません。スワップポイントを定期的に得られ、1回の取引で大きな利益が狙えます。さらに、取引回数が少ないため、短期売買よりもスプレッドの負担が少ない点もメリットです。
しかし、保有ポジションの反対方向に相場が動いた場合、評価損が出てしまい塩漬けになる可能性があります。また、相場予想が外れた際のロスカットに備え、ある程度の金額の証拠金を入れておく必要もあるでしょう。
スキャルピングは、超短期で取引を繰り返し、効率良く利益を狙うトレード手法です。取引経験を積みやすい点も大きな魅力です。これらのメリットについて理解しておきましょう。
スキャルピングは、数秒から数分単位で取引を繰り返す手法です。1日のうちで何度も利益を得るチャンスがあり、長時間ポジションを保有する必要がないため、資金効率の高い運用が可能です。さらに、得た利益を次の投資に回すことで複利効果も期待できます。
限られた時間で効率的に取引したい人に適したトレード手法といえるでしょう。
FX取引に対して、「価格変動が怖い」とイメージする方も多いようです。しかし、スキャルピングは取引時間が非常に短いため、相場が予想に反して動いてもすぐに対応ができます。その結果、価格変動リスクを最小限に抑えることも可能です。
また、ポジションを長時間保有しないため、価格変動について精神的な負担を感じることも少ないはずです。
超短期間に何度も取引を繰り返すスキャルピングは、自然と多くの売買経験を積むことができます。取引を重ねることで、自分に合った取引スタイルや手法が見つけられるはずです。さらに、頻繁に取引ツールを使うことで、使い方に慣れるというメリットもあります。FXの知識を付けたい方、取引の方法を効率的に習得したい初心者にも適しています。
FXのスキャルピングには、メリットだけでなくデメリットもあります。スキャルピングについて興味を持っている方は、デメリットについても押さえておきましょう。
スキャルピングは、超短期間で取引を繰り返す手法であり、高い集中力が求められます。タイミングを逃さないよう、チャートを長時間注視する必要があり、精神的な疲労が蓄積しやすい点が課題です。
また、損失が連続した場合のストレスも大きく、メンタル面のコントロールが重要になります。複数回の取引を行う体力も必要となるため、気軽に「空き時間で試す」には不向きなスタイルといえるでしょう。
FXでは取引ごとにスプレッド(売値と買値の差額)が発生し、これが実質的なコストとなります。スキャルピングは1日に多数の取引を行うため、他のトレード手法と比べて総コストが増えやすいのが特徴です。
スキャルピングは「コストを抑えて取引したい」という方には向いていない手法といえます。
FXのスキャルピングは、資金効率良く取引できる手法です。試してみたいという方のために、どのような方に向いているのかをご紹介します。
丸1日トレードに集中する時間を確保することが難しい人は、スキャルピングで「1日2時間」などというようにトレードの時間を決めてしまうことで、短期間だけ集中してトレードすることができます。
例えば、ニューヨークの開場時間である22時くらいから2時間トレードするなどして、仕事終わりでもスキャルピングで利益を狙うことは可能です。
スキャルピングは、数秒~数分で売買するトレードスタイルなので、集中力と機械的な判断が非常に重要です。
自分で決めたルールに基づいて、ある程度は機械的に損切りと利益確定を繰り返しましょう。
集中力があり機械的な判断に強い人は、スキャルピングに向いていると言われています。
スキャルピングでは、レバレッジを活用することによって、短期間で大きな利益を狙うことができます。
実際に、1日数時間程度のトレードで大きな利益を獲得している人も存在します。
もちろん損失が出る可能性もありますが、短期間で大きな利益を追求したい人に選ばれているトレードスタイルでもあります。
FXのスキャルピングは、誰もができるトレード手法ではありません。向いてない方の特徴も押さえておきましょう。
スキャルピングは、売買タイミングを逃さないよう非常に高い集中力が求められる手法です。取引操作を行わない時もチャートに張り付いて、ずっと値動きを見続ける必要があります。
「取引中に他のことを考えてしまう」「すぐに席を外したくなる」など、気が散りやすい方は、安定して利益を出すのは難しいかもしれません。
スキャルピングでは、注文のタイミングがわずかに遅れるだけで、損益に大きな差が生じることがあります。不安定な通信環境では、注文が遅れて想定外の損失を被るリスクもあるため、注意が必要です。
「頻繁に通信が切れないか」「インターネット回線の速度に問題はないか」など、安定した通信環境が確保できることを確認してスキャルピングを始めましょう。
以下のように、FXのスキャルピングでなかなか結果が出せないという方も少なくありません。その原因を明確にすることで、改善につなげることができます。
【感覚で取引して根拠のないエントリーをしている】
感覚に頼ってエントリーを繰り返すと、勝率が安定しないばかりか、大きな損失につながる可能性もあります。スキャルピングに限らず、トレードをする際はチャートを使ってテクニカル分析をした上で、明確な根拠を持って注文を入れましょう。
【集中力・判断力が不足しており、適切なタイミングで判断できずにチャンスを逃してしまう】
スキャルピングでは、超短期間で何度も取引を繰り返します。集中力や判断力が欠けていると、正しい判断ができず、適切な売買タイミングを逃すこともあります。「今は集中力がない」と自覚した時は、無理にトレードを続けず、冷静な状態で再開することが重要です。
FXのスキャルピングをするのであれば、コツを押さえることが重要です。取引成功のために意識しておきたい3つのコツをご紹介します。
スキャルピングでは、瞬時の売買判断が鍵となります。利益確定も損切りも素早く判断を行い、迷わずに決済することで、損失の拡大を防いで勝率を上げることが期待できます。
また、自分なりの新規注文および決済注文のルールを決めることも重要です。たとえば、「◯pips動いたら決済する」といった具体的なルールを設定し、事前に予約注文(指値・逆指値)を活用することで、冷静かつ効率よく利益を狙えるようになります。
スキャルピングは短期間での売買を繰り返すため、取引ごとにかかる実質的なコストであるスプレッドが大きく影響します。つまり、スプレッドが狭い環境でトレードするというのはスキャルピングにおいて最も重要な前提条件です。
SBI FXトレードのスプレッドは、業界最狭水準となっているため、取引回数が増えた場合でもコストを抑えることができます。
短時間での取引を繰り返すスキャルピングにおいては、相場の動きが活発な時間帯こそチャンスであると捉える事もできます。よく動く時間帯に、よく動く通貨ペアでスキャルピングをすると、効率よく利益を狙う事ができます。
一般的に取引が活発になる時間帯は、世界3大市場の東京、ロンドン、ニューヨークが開場している時間帯と言われています。
東京市場のオープン時間付近:8:30~10:00頃
ロンドン市場のオープン時間付近:17:00~19:00頃
ニューヨーク市場のオープン時間付近:22:00~24:00頃
また、取引が活発な通貨ペアは、米ドル/円・ユーロ/円・ユーロ/米ドル・ポンド/円・ポンド/米ドルなどです。取引が活発な時間帯に、よく売買されている通貨ペアでスキャルピングを行うことで、より効率的に利益を狙うことができます。
スキャルピングに限らず、これからFX取引を始めたい方におすすめしたいのが「SBI FXトレード」です。SBI FXトレードで口座を開設するメリットを3つご紹介します。
1. 業界トップクラスの通貨ペア数
2025年9月現在、34通貨ペアを取り扱っています。米ドル、ユーロなどのメジャー通貨だけでなく、ノルウェークローネ、メキシコペソなどの取引も可能です。さまざまな通貨に分散投資をしたい方の希望も叶えられます。
2. 業界最狭水準のスプレッド
SBI FXトレードのスプレッドは業界最狭水準です。取引を繰り返したい方でも、コストを抑えて投資できます。
3. 業界最良水準のスワップポイント
SBI FXトレードでは業界最良水準のスワップポイントとなっています。スキャルピングだけでなく、中長期の取引にも十分対応可能です。
スキャルピングは、数秒から数分単位の取引を繰り返し、少しずつ利益を積み重ねていくトレード手法です。中長期で取引する場合より価格変動リスクが抑えられ、資金効率の良い取引ができます。また、取引経験が積みやすく、FX取引や注文操作に慣れたいという方にもメリットが大きいでしょう。
しかし、売買タイミングを逃さないよう、チャートを絶えずチェックしなければならない点、集中力が必要な点など、注意したい部分もあります。
これからFX取引を始めたいのであれば、スキャルピングやデイトレード、スイングトレードなど自分にあった取引方法を考えるところからスタートしましょう。また、口座開設をするならば、FX初心者から上級者まで使いやすいSBI FXトレードがおすすめです。無理せず、少しずつ取引を始めてみてはいかがでしょうか。
SBI FXTRADE
FX(外国為替証拠金取引)は異なる通貨を売買し、売買時のレートによって生じた差額で利益を出そうとする取引です。
SBI FXTRADEは、スプレッドやスワップポイント、通貨ペア数など、業界最良水準のサービスをご提供しています。また、初心者の方から、上級者までご満足いただける取引ツールをご用意しております。
この記事を監修した人
SBIリクイディティ・マーケット株式会社
金融市場調査部長
上田眞理人