暗号資産市場レポート

FOMCを控え方向感のない動き

2023年01月31日 更新

先週のハイライト

  • ・方向感なくBTCは24,000ドル手前までの上昇にとどまる
  • ・ETHは引き続きアンダーパフォーム、BTC/ETHクロスは0.068近辺まで下落
  • ・デリバティブ市場は特に変化なし
  • ・市場は今週の米FOMCに注目

先週の動き

いくつかの中規模なコインは直近の高値を更新したものの、主要コインは方向感のない動きとなり、ETHのアンダーパフォームが続き1,650の上抜けに苦労し、BTCは22,500~23,500ドル近辺のレンジで週の大半を過ごし、日曜日に24,000ドル手前まで上昇するにとどまった。MATICは1.05ドルの抵抗線を上抜けて1.20ドル近辺まで上昇し、AVAXは19ドルを抜けて22ドル近辺まで上昇した。
フローデータを見ると主要なコインは売り買い拮抗しており、XRP、MATICは買い越し、LINKとDOTは売り越しとなっていた。地域別ではアジア・オセアニア地域、欧州・中東地域が買い手、北米地域が売り手となっていた。投資家別では取引所と銀行系が強い買い手となっていた。
暗号資産先物市場は比較的安定した動きとなっており、3月限月の対ドルベーシスは主要取引所でBTCが+%4.25程度、ETHで+3.0%程度となっている。
暗号資産オプション市場はスポットのレンジ相場が続いた際には、期近物のボラティリティは低下したが、週末にBTCが24,000ドル近辺まで上昇すると、一転して買い戻された。2月3日行使期日のオプションは2月10日期日のオプションに比べて6%~7%ほど高いボラティリティで取引されており、市場参加者が今週の米FOMCに注目していることが伺える。

今週の展望

今週は米FOMCに焦点が集まっており、直近の経済指標がインフレ減速を示していることを受け、25ベーシスの利上げが予想されている。債券市場はすでにインフレ懸念の低下やソフトランディングを織り込んでおり、パウエル議長は若干タカ派的な発言をするとみられていることから、リスク資産は若干影響を受けるとみられている。一方でハト派的な発言の可能性は考えづらいため、今週はポジション調整の動きがメインとなり、短期投資家はロングポジションの構築に動くと想定される。

提供:SBIリクイディティ・マーケット。本レポートはグローバルで大きな取引シェアを持つ暗号資産マーケットメイカーのB2C2社のデータを元に、SBIリクイディティ・マーケットが作成しています。

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