FXで人気の通貨ペアは?初心者向けに特徴と選び方を解説

人気通貨ペアの選び方と特徴

FXを始めようと思ったとき、気になるのが「通貨ペア」の選び方です。通貨ペア選びを間違えてしまうと、なかなか利益につなげることができません。

通貨ペアには数多くの種類があり、それぞれが異なる特徴を持っています。良い取引を行うためには、通貨ペアの特徴を理解し、有利な戦略を立てることが大切です。

この記事では、「FXの通貨ペアとは何か」「メジャー通貨とマイナー通貨とは」「FX初心者におすすめの通貨ペア」などについて詳しく解説していきます。

特徴や違いを知って、自分に合った通貨ペアを選びましょう。

目次

FXの通貨ペアとは

FXは2つの異なる国の通貨を売買することで利益を狙う取引であり、その通貨の組み合わせのことを「通貨ペア」といいます。

FXは、まず通貨ペア選びから始めます。通貨ペアの特徴を理解して、スムーズな取引を行いましょう。

メジャー通貨とマイナー通貨

FXで取引される通貨にはいくつもの種類が存在し、一般的には「メジャー通貨」と「マイナー通貨」の2つに分けられます。

メジャー通貨とマイナー通貨はそれぞれ異なる特徴を持っているため、通貨ペア選びの前に違いを知っておきましょう。

メジャー通貨とは

メジャー通貨とは、一般的にFX市場での取引量や取引参加者の多い通貨のことを指します。

はっきりした定義はないものの、一般的には米ドル・ユーロ・円などを含めた下記の通貨がメジャー通貨とされます。

一般的なメジャー通貨

  • 米ドル(USD)

  • ユーロ(EUR)

  • 円(JPY)

  • 英ポンド(GBP)

  • 豪ドル(AUD)

  • スイスフラン(CHF)

  • カナダドル(CAD)

  • ニュージーランドドル(NZD)

メジャー通貨の中でも取引量が非常に多いのが、「世界三大通貨」と呼ばれる米ドル・ユーロ・円です。

先進国の通貨であるため相場が安定しており、取引に関わる情報も得やすいといえます。

メリット・デメリット

メリット デメリット
●相場が安定している
●取引の際に特徴がつかみやすい
●取引量が多く流動性が高い
●スプレッドの幅が狭い
●短期間で大きな利益を得たい場合は
取引量を増やす必要がある

多くの人が取引しているメジャー通貨は、相場の値動きが安定しており、取引の際に特徴がつかみやすい傾向にあります。

また、取引量が多いため流動性(リクイディティー)が高く、スプレットの幅が狭くなる傾向にあることもメジャー通貨のメリットです。

取引コストであるスプレッドの幅が狭いこともメジャー通貨の特徴で、デイトレードのような短期取引にも向いています。

一方で、メジャー通貨はマイナー通貨に比べて値動きが緩やかで変動率(ボラティリティー)が低いため、大きな利益を得るには取引量を増やす必要があります。

マイナー通貨とは

マイナー通貨(マイナーカレンシー)とは、メジャー通貨とは反対に、FX市場での取引量や取引参加者が少ない通貨のことを指します。

基本的に、メジャー通貨以外の通貨はすべてマイナー通貨とされることが多いようです。

主なマイナー通貨

  • トルコリラ(TRY)

  • 南アフリカランド(ZAR)

  • メキシコペソ(MXN)

  • ブラジルレアル(BRL)

  • ロシアルーブル(RUB)

  • 中国人民元(CNH) など

マイナー通貨は新興国の通貨であり、損失・利益の幅が大きくなるため、総じてリスクは高くなります。

メリット・デメリット

メリット デメリット
●変動率が高く短期間で大きな利益を狙える
●スワップポイント(金利)が高い
●大きな損失を抱えるリスクがある
●スプレッドの幅が広い

マイナー通貨は変動率が高く、大きく上がったかと思えばすぐに下降するなど、値動きが激しい傾向にあります。そのため、タイミングを見極めて上手く売買すれば、短期間で大きな利益を得られる可能性もあるでしょう。

スワップポイントが高いため、買いポジションを保有しているだけで利益が出やすいこともメリットです。

一方で、マイナー通貨は相場が不安定なうえに取引参加者が少ない傾向にあり、流動性が低くなります。流動性が低いと、「買いたいときに買えない、売りたいときに売れない」という状況に陥ってしまいかねません。

これはつまり、 売買が成立するときには価格が大きく変動してしまうリスクがあるということです。大きな損失が出てしまう可能性も十分にあるため、上級者向けの通貨といえるでしょう。

また、マイナー通貨はスプレッドの幅も広いため、取引コストもかさみます。

FX初心者はメジャー通貨の取引からがおすすめ

FXを始めたばかりという初心者の方は、メジャー通貨の取引から始めるのがおすすめです。

メジャー通貨の場合、短期間で大きな利益を狙うのは難しいものの、値動きが安定しているため、特徴を把握しながら運用していくことができます。

メジャー通貨での取引を繰り返す中で、自分に合った取引スタイルを確立していきましょう。

リスクを抑えた運用ができる

メジャー通貨は、マイナー通貨に比べてリスクを抑えた運用ができます。

世界中で多くの人に取引されているため値動きが安定しており、何か大きな事件などが起こったときでも、相場が急激に変動するリスクが低いためです。

また、社会情勢など取引に関わる情報が入手しにくく、予想外の値動きがあったときの対応が難しいマイナー通貨に比べ、メジャー通貨であれば、社会情勢などもあちこちの情報源から入手でき、取引に役立てることが可能です。

FXは投資であるためリスクがゼロになることはありませんが、少しでもリスクを抑えたい場合は十分な証拠金でのお取引をおすすめします。

スプレッドが狭い

スプレッドが狭いことも、メジャー通貨がFX初心者におすすめの理由の一つです。

スプレッドは実質的なFXの取引コストであり、狭いほうが投資家にとっては有利になります。

FX会社によってもスプレッドは異なりますが、マイナー通貨よりもメジャー通貨のほうが狭いケースがほとんどです。

ただし、スプレッドは「重要な経済指標の発表」「突発的な事件やイベント」などに影響され、大きく変動することがあるため、注意が必要です。

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FX初心者向けの4つの通貨ペア

ではここからは、FX初心者におすすめの4つの通貨ペアと、それぞれの特徴をご紹介していきます。

1.米ドル/円(USD/JPY)

日本人にとって馴染み深く、FXで最初に挑戦しやすいのが「米ドル/円」です。

米ドル/円は取引をしている人の数が非常に多く、一般社団法人金融先物取引業協会が公表した「 通貨ペア別取引金額」のデータでは2020年の国内シェアは60%超で、日本で最も取引された通貨ペアとなっています。

多くのFX会社で スプレッドの幅が狭く設定されており、初めての人でも気軽に取引しやすいといえるでしょう。

変動率も適度にあり、値動きは緩やかなもののトレンドが出ると続く傾向があります。

アジア時間だけではなくニューヨーク時間でも活発に取引が行われるため、終日ある程度の値動きが期待でき、自分のタイミングで売買がしやすいことも多くの人に選ばれている理由の一つでしょう。

日本とアメリカの経済や社会情勢については、ニュースなど情報を得られる媒体がたくさんあるので、情報収集が行いやすいことも特徴です。

2.ユーロ/円(EUR/JPY)

「ユーロ/円」は、取引量が多くスプレッドの狭い通貨ペアで、米ドル/円以外で円の含まれる通貨ペアを探している方におすすめです。

世界では米ドルに次いで取引量の多いユーロは、 米ドル/円と同様に変則的な値動きが少なく、比較的トレンドが出やすい通貨ペアです。ヨーロッパ・日本・アメリカの経済動向さえしっかりとチェックすれば、FX初心者の方でも扱いやすいでしょう。

変動率はやや低めですが、ロンドン市場がスタートし取引が活発になる日本時間16時頃からは高まっていく傾向にあります。

値動きを予想するうえでは、ユーロ圏各国の中でも経済大国とされるフランスやドイツの経済指標にしっかりと注目するといいでしょう。

3.ユーロ/米ドル(EUR/USD)

「ユーロ/米ドル」は、世界で最も多くの取引が行われている通貨ペアです。

取引量が多いことから流動性が高く、値動きも緩やか。ただし、アジア時間では緩やかだった値動きが、ロンドン市場が開く16時頃からは急に活発になることもあります。

値動きが小さく短期間で大きな利益を得ることは難しいものの、トレンドが出やすく、また、一度出ると継続する傾向があるため、長期投資向きの通貨ペアです。

スプレッドが狭く設定されていることが多く、取引コストを抑えたいという方にもおすすめです。

ユーロ/米ドルはアメリカとヨーロッパの経済状況の影響を受けやすく、経済動向や金融政策には常に注目しておく必要があります。

スワップポイントが高いため、為替差益以外でも収益を出すことができる点も魅力の一つでしょう。

4.英ポンド/円

「「英ポンド/円」は米ドル/円の次に国内シェアがあり、米ドル/円に比べると流通量は少なくなりますが、人気の高い通貨ペアです。

英ポンドはイギリス内での取引量が多く、活発な値動きが起こりやすい時間帯としてはロンドン市場がスタートする日本時間16時頃〜深夜にかけてとなります。

メジャー通貨同士のペアの中では値動きが激しくなりやすいのが英ポンド/円の特徴で、短期間で大きな利益を狙いたい人に人気です。

ただしレート予想の難易度は上がるため、ある程度FXの取引の回数を重ねてから、無理のない範囲で挑戦してみるといいでしょう。

なお、英ポンド/円は米ドル/円などに比べるとスプレッドが広く設定されています。1〜2日ほどの短期間で売買を繰り返す「短期トレード」の場合、取引コストがかさむことになるため、その点には注意が必要です。

英ポンド/円はイギリス情勢だけではなく、ユーロや米ドルの影響も受けやすい通貨ペアであるため、事前にしっかりと情報収集を行いましょう。

SBI FXトレードで取引可能な通貨ペア一覧

SBI FXトレードでは、幅広い通貨ペアでのお取引が可能です。

FX初心者の方におすすめの「米ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/米ドル」「英ポンド/円」などメジャー通貨同士の通貨ペアの他、「トルコリラ/円」「南アフリカランド/円」などマイナー通貨の通貨ペアも取り扱っておりますので、幅広い投資が可能です。

SBI FXトレードで取引可能な通貨ペア一覧

※取引必要証拠金の額は、通貨ペアごとに変わります。

FX初心者はメジャー通貨からリスクを抑えた運用を

通貨ペアとは、FXで取引する2つの国の通貨の組み合わせであり、メジャー通貨とマイナー通貨に分けることができます。

FXでは通貨ペア選びが非常に重要となるため、慎重に選ぶことが大切です。

FXを始めたばかりという方は、FX市場での取引量や取引参加者が多く、相場が安定している「米ドル/円」「ユーロ/円」「ユーロ/米ドル」など、メジャー通貨同士の通貨ペアから挑戦するのがおすすめです。

最初からいくつもの通貨で取引をしても良い結果を出すのは難しいため、まずは少数の通貨ペアに絞ると運用がしやすくなります。

リスクの少ない通貨ペアを選び、まずは取引に慣れていくことで、損失を抑えた運用が行えるでしょう。

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