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ジョセフ・クラフト 特別レポート

米大統領選郵便・期日前投票状況 ~ トランプが猛追!まさか逆転?

掲載日:2020年10月27日

郵便・期日前投票は優に民主党の有利が定説。ところが事前予想に反してトランプが猛追しているのである。そこで現時点までの郵便・期日前投票の状況を検証してみたい。10月25日時点で、5,434.5万票が投じられた(下記表①参照)。事前に申し込まれた郵便票要請数に対しての投票比率は76%(一部期日前を含む)。投票自体は明かされていないが、投票者の登録政党比率を見ると、全国ベースで民主党が45%に対して共和党が37%。登録政党通りに投票したと仮定するとバイデンが8ポイントのリードしていることになる。これは世論調査の支持率格差の平均値と一致している。ところが激戦州の個別状況を見ると世論調査とは違う展開で、トランプが顕著に差を縮めている。郵便・日前投票に関して二つのポイントがあげられる:①世論調査との乖離そして②投票率。そして下の表②では、トランプが如何に追い上げているか投票の流れ(モメンタム)を紹介したい。

世論調査との乖離 ~ 常々世論調査は信頼できないと主張して来たが、予想以上に郵便・期日前動向と乖離している。先ずオハイオ州では、世論調査は+0.6%で僅かにトランプが優勢としているが、郵便・期日前投票の政党別投票を見ると、トランプが+9ptと大きくリードしている(下記①参照)。もっと注目されるのがミシガン州とウィスコンシン州。ミシガン州の世論調査はバイデンが7.8ptと大きくリード、ところが郵便・期日前投票では逆にトランプが2ポイント上回っている。ウィスコンシン州の世論調査は4.6ptでバイデン優勢なのに、郵便・期日前投票ではトランプが6ポイントも引き離している。無論、党別登録比率は実際の投票行動を表すものでは無い。しかし、隠れバイデン票がさほどあるとは思えないため、実際の投票はむしろ更にトランプに傾いている可能性も考えられる。

投票率 ~ ペンシルバニア州の政党登録者比率は、バイデンが51ptと圧倒的にリード、アリゾナ州では8pt、ノースカロライナ州は10ptと優にバイデンが優勢である。しかし、これらの州の投票率は50%に満たない。フロリダ州の投票率は87%、ウィスコンシン州そしてオハイオ州でも70%以上と比較的に高い。たとえバイデンが大きく指示されていても、投票率が低ければ効果は限定的となってしまう。


投票のモメンタム ~ 10月22日のレポートで郵便・期日前投票の状況を初めて紹介させていただいた。その時、世論調査の全国平均はバイデンが7.5ptとリード。最新の24日付けの調査ではバイデンが8ptとリードを0.5pt広げている。ところが郵便・期日前投票を見ると21日に14ptあったバイデンのリードが25日には8ptに縮小している(下記表②参照)。同時期、フロリダ州でのバイデンのリードは16ptから7ptに縮んだ。僅か4日間でトランプが9ptも追い上げたことになる。トランプは同時期、ウィスコンシン州で6pt、ノースカロライナ州で7pt、その他全ての激戦州でトランプが追い上げている。この流れが続くと郵便・期日前投票でのバイデン・民主党の優勢が消えるかもしれない。これが本当であれば大統領選は全く分からなくなったというか、むしろトランプの逆転劇が濃厚かもしれない。

【筆者プロフィール】

ジョセフ・クラフト 
SBI FXトレード株式会社 社外取締役

【略歴】
1986年6月 カリフォルニア大学バークレイ校卒業
1986年7月 モルガン・スタンレーNYK 入社
1987年7月 同社 東京支社
為替と債券トレーディングの共同ヘッドなどの管理職を歴任。
2000年以降はマネージングディレクターを務める。
コーポレート・デリバティブ・セールスのヘッド、債券営業
そしてアジア・太平洋地域における為替営業の責任者なども歴任
2007年4月 ドレスナー・クラインオート証券 入社
東京支店 キャピタル・マーケッツ本部長
2010年3月 バンク・オブ・アメリカ 入社
東京支店 副支店長兼為替本部長
2015年7月 ロールシャッハ・アドバイザリー㈱代表取締役 就任
現在に至る

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