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トランプ大統領の逆転のためには注目州を制するかがカギ

更新日:2020年10月27日

バイデン候補の優位は変わらない。ただ、少なくとも一般投票で敗れたとしても、当選に必要な選挙人の数で勝つべき州を確実に抑えることができればトランプ大統領の逆転勝利の可能性は残されていると見られています。

・2016年の大統領選での選挙戦終盤での巻き返した底力を過少評価するべきではない

・トランプ大統領はバイデン候補以上に過密スケジュールで精力的に選挙活動を継続

・選挙活動での聴衆の数が増加、激戦州でのメディアの注目度が高まっている

・隠れトランプ支持者がどの程度、票を伸ばすのか

一方で、ここにきて米国での新たな感染者数の拡大がトランプ大統領逆転を阻む一因となるとの指摘も聞かれます。トランプ大統領再選へのアキレス腱となりうるウィルス感染の拡大。とりわけ、ミシガン(16人)オハイオ(18人)ウィスコンシン(10人)など中西部の激戦州での感染者数の増加がトランプ大統領の選挙戦に悪影響を及ぼしていると見られています。

①中西部の工業地帯を中心にした労働者階級の白人男性が中核となるトランプ支持層ですが、前回2016年の選挙で投票しなかった有権者で高卒以下の白人男性が占める割合は、ミシガン(16人)で60%、ペンシルベニア(20人)ウィスコンシン(10人)ではそれぞれ64%に上っていると推定されるだけに、こうした有権者の投票を促すことができるか

②前回の選挙戦でトランプ大統領はヒスパニック系有権者の支持が全体の29%に達しており、フロリダ(29人)アリゾナ(11人)*などの重要州で勝利を収めれば、ネバダ(6人)でも勝利する可能性も

キリスト教福音派もトランプ大統領の中核支持層ですが、中でも福音派白人女性が多いとされる南部や中西部での支持を拡大できるか、ノースカロライナ(15人)で勝利できるか

④支持率悪化に歯止めを掛けるためには高齢者層の不支持を食い止めることができるか、とりわけ、感染拡大により死亡のリスクが高い高齢者層は感染対策に不満があるとしてバイデン支持に動いているとされます。前回選挙で高齢者層の52%の支持を獲得したトランプ大統領が巻き返すことができるか

黒人男性による影響が大きいとされるオハイオ(18人)ジョージア(16人)ペンシルべニア(20人)。こうした州で票を伸ばし、他州での黒人支持層を伸ばすことができるか

トランプ大統領が逆転するためにはフロリダ(29人)オハイオ(18人)ジョージア(16人)ノースカロライナ(15人)アイオワ(6人)の激戦州で勝利すること。さらにアリゾナ(11人)ペンシルべニア(20人)で勝利すればミシガン(16人)ウィスコンシン(10人)で敗れても選挙人では上回ることができます。そうした見方に立てばペンシルべニア(20人)での勝利が重要になると思われます。

逆にバイデン候補がペンシルべニア(20人)のほか、フロリダ(29人)でのヒスパニック系の有権者の票を獲得できるか、さらに共和党の地盤であるジョージア(16人)で勝利を収めることができれば大統領選での勝利を確信すると見られています。

現状、バイデン候補は①で示したミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン(10人) ②で示したアリゾナ ③で示したノースカロライナでリードしているため、トランプ大統領にとっては厳しい戦いになりそうです。

提供:SBIリクイディティ・マーケット株式会社

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