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大統領候補による第2回TV討論会

更新日:2020年10月23日

2回目となる討論会、最初のテーマもウィルス感染を取り上げ、トランプ大統領は早期のワクチン開発が見込めると発言。これに対しバイデン候補は全米で22万人余りの死者を出した責任を取り、大統領の職に留まるべきではないと非難。さらに、トランプ大統領には明確な感染防止に向けた計画がないと慎重な見通しを展開。

前回、1回目の討論会を終えた際、トランプ大統領は「素晴らしい出来だった」と自画自賛。これに対し、大統領顧問の一人から「過去最大の自滅」と評されたほか、娘婿で大統領上級顧問のクシュナー氏が、怒りに満ちあふれた攻撃的なスタイルを非難。実際、前回の討論会でトランプ大統領は司会者とも口論になったほか、バイデン候補の発言を遮断するなど常軌を逸した行動が目に余る事態となりました。討論会を終えた直後の世論調査ではトランプ大統領の支持率が低下したことが明らかになりました。

⇒バイデン候補とトランプ大統領の支持率は討論会前の8Pts から 14Pts に拡大。

さらに第1回目の討論会を終えた週末10月2日にトランプ大統領の陽性が判明。その後短期間で退院し、公務に復帰したトランプ大統領、翌週10月9日~12日の調査ではバイデン候補との支持率の差が11Ptsに縮小。

しかし、関係筋によるとトランプ大統領は公の場では楽観的な姿勢を崩していないものの、現状の情勢について劣勢であることを認識していると伝えられています。こうした状況にありながらもトランプ大統領は、顧問からの討論会準備に関する戦略を見直すよう促す声にも耳を傾けることなく、今回の討論会に向けた練習は一度も行っていないとの情報も聞かれています。ただ、前回のような攻撃的な、感情的なスタイルは封じ込められ、手ぶりや表情などからは前回の反省が伺われました。しかし、冷静に振る舞うバイデン候補とは対照的な姿勢は変わらないというのが一般的な見方となりました。

トランプ大統領は人種差別問題をテーマにした討論の場でもバイデン候補のウクライナ疑惑などを取り上げ非難。結果的に議論の噛み合わない場面も多く見られたものの、トランプ大統領が最後までバイデン候補を攻めあぐねたとの印象は拭えないまま議論を終えました。今回の選挙は2016年当時と比べ、どちらに投票するか決めかねている有権者が少ないことやバイデン候補が一貫して50%を上回る支持を得ていることもあり、バイデン候補の優勢は変わらないと見られています。さらに、議会改選でも民主党が議会下院で多数派を占める状況を維持すると同時に上院でも辛うじて過半数を確保すると見られています。

2回目の討論会でも北朝鮮、中国などの外交のほか、メディケアやウクライナを巡るバイデン候補の汚職などの議論が交わされたものの、トランプ大統領の劣勢を挽回する決定打もないまま討論会を終えました。バイデン候補の優勢は変わらないと見られるものの、一段とトランプ大統領との差を広げることが出来るか注目されます。 

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