Column

2020年09月01日 更新

オプション期日、CME先物の最終取引日のビットコイン相場への影響

息子が魚を捕まえたいと言うので、磯遊びに行ってきました。以前、川口市内の公園でおじいさんたちがモロコを釣っているところに行って、釣れたモロコを魚取り網で掬わせてもらったり、豊島園の釣り堀なんかで釣ったりしていたのですが、やはり自然の中で魚が捕まえたくなったようです。カブトムシも年中だった昨年は観光農園や住宅展示場の小屋の中で予め業者が捕まえて放し飼いにしたカブトを捕まえて満足していたのですが、年長にもなると野生のものを捕まえたくなる、これも成長なのかと思い付き合うことにしました。

手持ちの網と小さな水槽を持って磯に出かけたのですが、まあ、千葉辺りの海水浴場近くで幼稚園児に捕まる魚なんかいません。そんなのノロマの魚がいたら、とっくに子供たちに取り尽されているでしょう。魚はとても無理と悟った子供たちは岩場に隠れる岩ガニに夢中になります。同じように磯遊びに来た子供たちと大騒ぎで、今のは大きかっただの、ラスボス級だっただのはしゃいでいます。この岩ガニも魚ほどではないですが、すばしっこくてなかなか捕まえられません。そこら中にいるのですが、捕まえようとすると岩の隙間に隠れてしまうのです。それでも、少し浅い隙間に逃げ込んだ時がチャンスです。逃げ場をふさいで指を伸ばすと、、、相手はカニですから当然、指を挟んできます。それも先週、ヘラクレスオオカブトの幼虫に噛まれて指です、、、ぎゃあ、、、皆さんもカニを捕まえる時は噛まれてもいい指を差し出すべきですね。

かくしてヘラクレスの幼虫に続く、岩ガニというお客がやってきて、我が家では海水の素を買ってきたり、大騒ぎでした。海の生物って、塩水に入れておいたらいいってものではないんですね。なんで、ここまでやるのかと言えば、子供たちにきちんと自然を経験してほしいと思っているからです。特に市場の仕事をしていて、実際に体験してみることの重要さを感じています。為替で債券でも、実際にポジションを取ったことがあるかどうかは大きな違いですし、更に実際にEBSや日銀ネットを叩いたことがあるかどうかで、市場の仕組みに対する理解と言うかイメージだ大分異なります。例えば、SWIFTやLCの実務経験がなかったり、更に実物を見たことが無い人が決済の話をするは大変です。そうした意味で、子供たちには図鑑でなく、実物を経験してもらいたいと思っている訳です(お気に入りはこびと図鑑ですが、、、)。

市場では、そうした経験と共に、疑似経験と言うか、人々や世間がこうなると言っているが、本当にそうなのか、自分でデータを呼び起こして検証していくことも重要だったりします。最近、BTC相場は月末の金曜日に動きやすいという話をよく聞きます。Deribitのオプションの期日が月末の金曜日の17時は週足と月足が集中するのでマグネット効果で相場を動きにくくしている建玉が減少するのですが、この月末は過去最大規模のオプション期日を迎えると注目を集めていました。更に月末の金曜日の24時(冬時間は翌1時)にはCMEのBTC先物の最終取引日を迎える。この2つの効果で金曜日の17時~24時(25時)の間、もしくは直後に乱高下しやすいと指摘されていましたし、小職もそう思っていました。

結果は今年1月からの金曜日の17時~24時(25時)までの変動幅は過去のDaily Reportから拾ってみると、7月に5万円動いたのを除くと概ね2-3万円幅での値動きです。その7月もオプションや先物で動いたというより上昇相場の途中に期日があったと言う印象です。すなわち、オプションと先物の期日が集まる最終金曜日は意外にも相場は乱高下していなかった訳です。

これが何故なのかは良く分かりませんが、逆に為替の東京カットやNYカットに向けた乱高下や、株や商品先物の期日に向けた乱高下のイメージに引っ張られてしまっていたのかもしません。また、3月などは膠着していた相場が期日からしばらくして動き出したこともありました。しかし、為替の様に期日に向けて防戦売りだ買いだといった動きは今のところBTCには見られておらず、動くとしても少し時間をおいてからだという事でしょうか。

因みにヘラクレスの事をある先輩に話したところ、やたら詳しいので聞いてみると、実は今は大学生のお子さんが小学生だった頃、最大で100匹くらいのカブトムシを育てていたと聞きました。完全にブリーダーです。ただ、その先輩の家は2人ともお嬢さんだったのではと聞くと、なので、仕方がないから近所の子供に配っていたそうです。それって、お父さんの趣味でやっているということで、小職の場合も数日毎にカニの水を変え、幼虫の土を変えているのは、息子のためでなく、自分が飼いたいからだったのかもしれません。

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