ロシアルーブル特別レポート | SBI FXトレード 
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ロシア連邦

1、基本情報  世界第1位の国土面積・世界屈指の産油国

【首都】 モスクワ

【面積】 17,093,311㎢(世界1位、日本の45倍)

【人口】 約1億4600万人(世界9位、日本の約1.1倍)

【大統領】 ウラジーミル・プーチン

【通貨】 ロシア・ルーブル

2、GDP(国内総生産) 2021年GDP成長率は+3.0~4.0%予想

ロシアの2021年第1四半期GDP成長率は、前年比マイナス0.7%となり、4四半期連続のマイナス成長となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅なマイナス(マイナス7.8%)となりましたが、その後は徐々にマイナス幅が縮小しており、ロシア経済の改善が進んでいることが示されています。その中で、製造業は2四半期連続でプラスを維持しており経済を牽引しています。

2021年のGDP成長率に関して、ロシア中銀は+3.0%から+4.0%成長を予測しています。

3、政策金利  政策金利は3会合連続の上昇(4.25%⇒5.50%)

ロシア中銀は6月の金融政策会合で3会合連続の利上げ(4.25%⇒5.50%)を発表しました。新型コロナウイルスの感染が拡大した昨年3月以降にインフレ率が2.3%から5.8%まで上昇したことが背景。6月のロシア中銀総裁の会見では、直近のインフレ率が6.0%(中銀の目標は4.0%)まで上昇し、2016年10月以来の高水準となっていることもあり、6月の会合で1.0%の利上げ(発表は0.50%の利上げ)を検討したことを明らかにしており、次回7月にさらに一段の利上げを決定する可能性が高いと指摘しました。

4、政策金利とロシア・ルーブル/円の相関性は強い

2017年以降ロシア中銀の利下げ政策に合わせ、通貨ルーブルも下落傾向となっています。政策金利は2017年2月の10.00%から2020年7月には4.25%まで引き下げています。これに合わせてロシア・ルーブルも下落傾向が続いており、対円では2017年3月の1.980から2020年10月に1.318まで下落しています。今年の3月にはインフレ高進に伴い、ロシア中銀が利上げを決定し、ここまで3会合連続で利上げを実施しており、それに合わせてロシア・ルーブルも上昇に転じています。ロシア中銀は、6月の金融政策会合で7月の金融政策会合で追加利上げの可能性を示唆しており、ロシア・ルーブルは引き続き堅調な動きが期待されています。

5、原油価格とロシア・ルーブル/円の相関性も強い

ロシアは、輸出の6割以上を原油や天然ガスなどの鉱物資源に頼っており、資源価格の変動がロシア経済を大きく左右する構造となっています。その中でロシアの原油生産量は、サウジアラビア、アメリカに次ぐ第3位(2019年米CIAワールドファクトブックの公表データ)となっており、原油価格の動向はロシア経済を左右します。過去に、石油価格が140ドルを上回った2008年のロシアのGDP成長率は9.0%超まで上昇し、原油価格が一時20ドルを下回った2020年には成長率がマイナス7.8%まで低下するなど、ロシア経済にとって原油価格の動向は重要と言えます。

そのため、原油価格の動きにロシア・ルーブル/円の動きが相関することが多いです。現在、原油価格は昨年4月の安値から上昇が続いており、1バレル=70ドル台で推移しています。それに対してロシア・ルーブル/円の動きはやや緩やかとなっており、今後上昇幅を拡大するのか注目されています。

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